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サイコだけど大丈夫②

 18年間、自閉症児を暮らしており、「そんな美談じゃない」と思って自閉症を扱う作品を避けてしまう私が、大好きになったドラマ「サイコだけど大丈夫」について書いています。

②「自閉症の方が見ている世界」

 第2話で、サンテがコムニョン先生のサイン会が開催されている会場に行くまでにウキウキしながら走るシーンは、このドラマの演出の中でも特に印象に残っています。もしも、こんなファンタジーのような世界に生きているだとしたら素敵だなと思います。シナリオ本を読むとこのシーンは書かれていなかったので、パク・シヌ監督のアイディアだったのでしょうか。実際に自閉症の方にヒアリングして作ったのかしらと気になりました。

 また、このシーンを観た時に、もしかして私と息子は見えている世界が違うのかなと驚いたことがあるのを覚い出しました。美術の授業を作った「梅雨」をテーマに新聞紙を使った切り絵を作るという課題作品なのですが、レインボーカラーの雨が降っていました。サンテのようによくお絵描きしていますが、どんな絵もカラフルでピースフルです。

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 自閉症児はテンションが上がった時にぴょんぴょんと跳んだり跳ねたりします。「心が躍る」を全身で表現するんだと思います。パニックは「どうしよう」「困った」などの心の動きを全身で表しているんでしょうね。そう思えば、奇異な行動ではなくて、心に素直な行動と理解できるのですが、初めてその行動を見る人をびっくりさせてしまいますよね。


ストーリーはその後、、、、

街がファンタジーの世界に見えるほどの高揚感、サイン会の会場に集まった大勢の人、バチバチとたかれるフラッシュ...

トラブルが起こらないはずがないという状況でしたね。

でも、コムニョンが一蹴してくれて、痛快でした。そしてこのシーンから彼女が大好きになりました。


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