会う価値のない人が増える世の中
自粛もあと半月も経てば解除されそうな具合だが、今会いたい人はいるだろうか。今会いたい5人を挙げろと言われたら、誰の顔を思い浮かべるだろうか。
これ、先日スポーツ業界で活躍している先輩のZoomのライブ配信で問われた問いなんだけど、5人を即答できた人がいなかった。私もパッと頭に浮かばなかった。
5人と言われたら少し悩んでしまう。1人とかだと恋人がいる人は彼氏彼女と答える人が多いだろう。けど、会いたくて仕方のない友人他4名もいる人はなかなかいないと思う。
今日はその4人の中に入れる人はどんな人なのかを考えてみた。
人と会うことの価値があがる世の中
人と会えない時期だからこそ、人と会うことの価値があがる。これはきっと今だけではなく、もう今後の世界でしばらく続く当たり前となっていくことだと思われる。
アメリカではTwitter社が望む人は今後ずっと在宅勤務OKになったと報道された。在宅でも勤務可能なことが今回の自粛で判明したのだとか。
これは日本や他の国でも同じことが言えるはず。今後、わざわざ外に出て人と会うことは今までよりも特別なことになると予測される。
きっとこの自粛が6月に終われば街に人が溢れるだろう。けど、それと同時に会いたくない人や会う必要のないことはオンライン上で済ませる風潮はコロナという素晴らしい口実のもと今後も続く。
わざわざ会いに行かなくてもZoomで缶チューハイ片手に終電を気にせず友達と語り合う楽しさと便利さを人は覚えてしまった。
対面で行う必要のない会議はオンラインで実行されるようになり、必要のない面談やアポイントは消えていくだろう。
それが当たり前の世界となったときに、あなたは誰にわざわざ出向いて会いたいという感情を抱くだろうか。逆に、あなたは自分に会いたいと言ってくれる人を何人抱えられているだろうか。
ビデオ通話はメラビアンの法則をカバーしている
機械的な話や講義を聞くだけなら、オンラインで十分だ。実際、オンラインコミュニケーションは情報を得るのに必要な要素を全てカバーできている。
これはメラビアンの法則というもので、人がコミュニケーションを取る時に情報を得ている情報源だ。上の図からわかるようにオンラインでのビデオ通話ならこれら全てをカバーできており、わざわざ対面する必要なんかない。
じゃあ、一体人は何のために対面して話をしたいと思うのだろうか。
私は、実際の行動を含めた深い信頼関係を構築したい相手であるか否かが非常に重要なポイントだと思っている。
会うことでしか築けない信頼関係は行動を伴うもの
仕事における業務的な信頼関係はオンラインで十分だ。しかし、信頼関係をオンライン上でのみ築くのはかなり難しい。それは、その人の話に関する情報は得られても行動に関する情報が得られないからだ。
人は人を判断するときに多くのウェイトを話や言葉からではなく、行動から判断している。つまり、オンライン上でのコミュニケーションだけだと相手の行動をみれる幅がかなり減ってしまうのだ。
その人が誰にどんな行動をしているのかがわからない。
人の思考は行動に如実にでる。もちろん言葉の節々にも現れるんだけど、それよりも顕著なのか行動だ。その人の行動こそが思考の写し鏡と判断してもいいだろう。
そういった小さな情報もかき集めて人は総合的に誰かを判断している。これを意識的に行っている人もいれば、無意識下で判断している人もいる。
だから人は対面で会いたがるし、会ってみなければわからないという発言を多くの人がするんだと思う。会わずに判断できることはあるけれど、会わなければわからない細かい所作がある。
例えば、「話しは上手しいい事を言っているが、実際に会ってみたら人を粗雑に扱う行動をしていてガッカリした。」なんて経験一度や二度はある人も多いと思う。
逆に、「見た目は派手だし話し下手だけど実際に会ってみたらすごく丁寧に接してくれて気遣い抜群のいい人だった。」なんてこともあるだろう。
・これら小さな行動も含めて信頼関係を築きたい!
・小さな所作含めてその人のことをリアルで感じてみたい!
・人と接した時にどんな対応をする人なのかみてみたい!
(こんなことを思考している人はいないけど、潜在意識を言語化した言葉と思ってほしい)
そういった興味を他人に抱かせ、必要としてもらえる存在になれる人だけが、今後の世の中でオフラインの場で活躍していけるんだと思っている。
会うことを仕事にしている人たちはより一層ハードルがあがる世の中になる。今までみたいに会うことが当たり前の世界ではなくなる。実際に会ってみたいという感情を抱いてもらえる人間になる努力を日々していかねばならないと感じるのでした。
オンラインコミュニケーション、SNSでの発信、電話対応のスキルや内容を見直す必要がありそうです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?