合コンにおける会話の構造認識

「会話の構造認識」という概念自体が抽象度の高いメタ的な考えなので、何を言っているか分からない方が多いと思いますが、自分の中で重要な考えなので書いてみます。多分、分かりにくいと思いますがスイマセン。

楽しいコミュニケーションには一定の構造が存在します。落語や漫才などはまさに構造化されたコミュニケーションスクリプトです。構造を認識するには受け手に構造という概念に対する理解がない事には認識出来ません。例えばですが、漫才やコントを見ていて「面白い」と感じる受け手の中で、「何故、面白いのか?」を人に説明できる人は構造を認識出来ている人です(ま、見ていて面白ければそれで良いのですがw)。

構造を認識出来れば再現性が担保されます。つまり、置かれた環境の変数はあれど、ある程度のレベルで狙ったアウトプットを出せるという事になります。

また、再現性が担保されてないプロセスは実行結果を振り返り改善する事が困難です。つまり、構造を認識する事は再現性の担保と共に、継続的な改善を可能にします。

コミュニケーションにおける構造を認識する為にはいくつかのアプローチがありますが、合コンに置いては「構造を認識する」というよりは「構造を構築する」必要があります。受動的ではなく、より能動的な思考が求められます。

合コンにおいて構造を構築するトリガーは「発言」ではなく「質問」です。発言に思考のフォーカスを置くと、構造の中の要素になりがちで、メタ的な視点を持ちにくくなります。質問こそが構造を生み出します。

※「質問」というよりは「論点」と呼ぶ方が個人的にはしっくりきますが、分かりやすいワードを選んでいます。

「構造」という概念を理解するためには、まずはその手前の「要素」と「関係性」を理解する必要があります。

①要素
要素とは独立変数です。コミュニケーションにおいては「質問」が単独で存在している状態です。この状態ですと話の展開が限定的になります。下記が質問を要素として扱っている例です。

男性「何処に住んでいるのですか?」
女性「用賀です」
男性「。。。趣味は何ですか?」
女性「映画鑑賞です」
男性「。。。好きな食べ物は何ですか?」
女性「。。。パスタは好きです」

イメージにすると下記になります。

概念的には1次元です。話の展開に幅がない人の多くはこの状態です。

②関係性
2つの独立変数の関係性を認識出来ている状態です。代表的な関係性は因果関係(INPUT-OUTPUT)などです。下記が質問を関係性として扱っている例です。

男性「何処に住んでいるのですか?」
女性「用賀です」
男性「あー、田園都市線ですね。朝混みますよねー」
女性「そうなんですよー。」

悪くはないですね。イメージにすると下記になります。

概念的には2次元です。

③構造
3つ以上の独立変数の関係性を認識出来ている状態です。この状態ですと会話の広がりと深さがあるので、話が盛り上がります。

関係性迄ですとコミュニケーションのパスは、因→果、もしくはその逆の、果→因の2パーターンですが、「構造」だと最小構成単位の3つの要素からしても6パターンあります。

実際には構造を認識している人は最小構成単位で認識する事は無いので、イメージ的には立体になります。

「話が立体的である」と感じられる場合は、ほぼこの様な構造が文脈に埋め込まれています。概念的には3次元です。分かりやすいように立方体で図示していますが、あくまでも例です。

コミュニケーションを「構造」として捉えると再現性が生まれ、大きく外すことは無くなります。

騒がしい場所をこよなく愛するリーマン。構造化と抽象化が大好き。