無神経なアイツに余裕で言い返す!大人の会話術①

第1章 戦わずして勝つ
と題して…

意識的にか無意識か、
相手の発言にとっさに感情的になってしまう事は、
人間誰しもあるもの…
そして、
争ったりケンカしたりするのは、決して賢いやり方ではないと述べられています。

先ず、副作用があること。
例えばストレス。ストレスがあるとコルチゾールが分泌されるのだと…
このストレスホルモンは体の節々まで痛めつけ、
心臓や血液循環にもダメージを与え、消化やリビドーの働きを妨げ、
疲れさせ、気持ちを落ちこませますと仰っています。

戦うとストレスになります。
ですから、たとえ勝っても、あなたは身の心も痛めつけられてしまう。
争いにかかずらっている間じゅう、
あなたの体はストレスホルモンのコルチゾールを分泌し続けます。
その結果、戦わなかった場合よりはるかに大きな、
しかも継続的なダメージを受けることになる
ようです。

戦うしか方法はない?

戦うことはいろいろ知恵を絞った末の結論ではありません。
いちばんいい方法でも何でもないのです。
戦わず、それでもなお勝つ、というやり方もあるのだと…

戦わないという技

傷つくまでのプロセスとして…
無礼だと思われるようなことを誰かが言ったとします。
よく考えもせずに口に出してしまった。
その結果、言われたほうの頭の中ではたちまち打ち上げ花火が上がります。
これはロケットより速い動きです。
カウントダウンがないので、一瞬のうちにエンジンがかかり、
あっという間に怒りの軌道に乗ってしまうとのこと…

確かに嫌味のように聞こえたかもしれませんが、
本当にそうだったのでしょうか?
そして、相手はなぜそのようなことを言おうとしたのか?
そんな時に役立つ方法をご教示くださっています。

「やまびこトーク」

相手の発言の中から、あなたが気分を悪くした言葉を抜き出して、それがどういう意味かを尋ねればいいのです。全部くり返してもかまいません。

「それはどういう意味ですか?」

さしあたってはここまで。がみがみ言ったり尻尾を巻いて逃げたりせず、
ただ尋ねればよろしい。

無神経なアイツに余裕で言い返す!大人の会話術/バルバラ・ベルクハン 小川捷子訳


発言の意味を尋ねることで、相手にきちんと考えるチャンスを与えることができ、第一、もしかするともっともな批判かもしれないのだと…
それなら私たちは、何らかの手を打つことができ、
そうでなくても、相手がなぜわざわざそんなことを言おうとしたのかわかると述べられています。

やまびこトークをするためには、
少しばかり自分をおさえる必要があります。ショックを受けたとか、
癪にさわったとかいう気持ちを、ほんのちょっと引っこめましょう。
カッとなったり、ふくれっ面をして黙りこむかわりに、尋ねてください。
あなたが傷ついたり不愉快だと思ったりした言葉をくり返し、
その意味を尋ねます。

「あなたの報告書、ちょっと雑だったね」
→「どういうところが雑だったのでしょうか?」

「ずいぶん馬鹿げたことを言いますねえ」
→「あのう、どういうところが馬鹿げているのでしょうか?」

「あなたは○○○をどういう意味に考えていますか?」
→「あなたにとってそれは、正確にはどういうことを意味しているんでしょうか?」

無神経なアイツに余裕で言い返す!大人の会話術/バルバラ・ベルクハン 小川捷子訳


相手の返事に耳を傾けましょうと…
もし、それでも相手が不愉快なことを言ったら、
もう一度やまびこトークをくり返します。
あるいは、
もっと具体的に表現してほしいと頼んでみましょうと結ばれ、

最後に、
この方法が適した相手は、
職場やそのほか個人的に大事な人間関係においてだと…
思いもかけず批判されたり、
おかしなことを言われたときにショックを和らげ、
相手の発言の意味を知ることができるのだと仰っています。

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