並行して読みだした自己啓発書 その弐④

流し読みにもルールがあると題して、
第4章となる本章では、
遅読家のための読書のコツがいくつか述べられています。

先ず、
大見出しの中にある小見出しを使って、
「必要であるか否か」の取捨選択をすること。
これによって、
自分にとって不要な部分をそぎ落とし、
本質だけが浮かび上がってくる状態をつくる。
これが基本的な考え方であると述べられています。

では、読み飛ばしていい箇所とは?
著者はそれを見つけるポイントとして3つを挙げられています。

1.商品差別化のために挿入された「著者の自分語り」
類書とどこが違うのかを読者にアピールするための、いわば「買わせるための情報」の場合もあるのだと…

2.理論や主張を裏づける「個別の事例・体験談」
主張のための説得材料として用意されたものであることも多く、
事例がなくても大枠が理解できるようであれば、飛ばし読みを勧められておられます…

3.期待・危機を煽る「過剰すぎる表現」
本に「啓発」されることが目的で本を読んでいる人にとっては大事なパートかもしれないが、
「本書を読み終えたとき、あなたの人生は劇的に変化するでしょう」といったことが書かれている本の大半は、
人生を劇的に変化させてはくれませんと…

遅読家のための読書術/印南敦史

個別的見解が入りすぎているかもしれないと加えて仰られた上で、

結びに、

読書においては「読者」が主人公であると…
そして、
どんな本を読むときも、
「ありがたいお話を一言一句たりとも聞き逃すわけにはいかない!」
というような気持ちではなく、
もっと自分本位でわがままに本と向き合ってほしいとご教示下さっています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?