お金関係の書籍 その参①

『無料より安いものもある お金の行動経済学』

序章


はじめに、この本で伝えられている内容は、「金融リテラシー」であると述べられております。賢いお金の貯め方や増やし方などのレクチャーなどが語られたハウツー本などではなく、お金についてどんな間違いを犯しやすく、又、どうしてそうしてしまうのか?それを知ることで、お金に関する意思決定能力を高め、更には、人生全般におけるマネジメントスキルへもアプローチを及ぼすことが、本書の狙いであるといった印象を抱きます。

第Ⅰ部 お金とはなんだろう?


第1章 それに賭けてはいけない


本章では、どこにでも居そうな既婚男性をモデルケースとして、
本書のテーマでもある「無料より安いもの」の本質を垣間みせる内容となっております。
とある日の行動プロセスごとの意思決定に影響を及ぼす「無料」という罠。
その目くらましによって、私たちがどれほどの判断を見誤っているのかを、
今後解説していくにあたっての留意点などが述べられた章となっています。

第2章 チャンスはドアを叩く


この章では、「機会費用」を考慮するよう強調されています。
これは、今支払うお金は、将来のどの瞬間の支払いと代替可能かを考えて勘定を行うかということ。
ここが曖昧になってしまう理由として、将来支払うこととなる金額が漠然としていて、今この支払いが、
未来へどれほど影響があるのかを想像できないことが原因であると述べられております。

第3章 ある価値提案

物の価値について考えさせられる本章。
前章で語られた「機会費用」は、将来支払うことになるモノやサービスの「値打ち」が、適正価格であって初めて等価関係にあるといえるのだと…
しかし、その価格とはいったい何をもって相応しいかを問う内容が解説された章といえます。


無料より安いものもある お金の行動経済学/
ダン・アリエリー&ジェフ・クライスラー 櫻井祐子訳

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