読書感想文1──フランケンシュタイン

※当然のことながらネタバレ注意。

まず最も言いたいのは、自分が想像していたフランケンシュタインと全く違ったこと。

何故か勝手にいい感じで終わるハッピーエンドだと思って読み進めていった。しかしクレルヴァルが殺害されたところで「あ、これはもしかして胸糞か?」と悟った。

そして僕がもっともショックだったのもクレルヴァルの死で、その後さらにエリザベートも殺害されて絶望しか感じなかった。エリザベートに関しては挿絵の方が展開よりも先に来てて、文字読むより先に死んでたからなあ…。

最初は熱心に研究をするフランケンシュタインが描かれていて、その熱心さが伝わってくる。しかし怪物を作ってからは後悔や絶対に怪物を殺してやるとかこの世に生み出してはいけないものに死ぬほど悩まされているフランケンシュタインの描写しかなくて感情移入せざるを得ない感じだった。いやなんかもうほんとそればかり繰り返されていた。僕だったら怪物の脅しに負けて同じものをもう一体作ってたと思う。

ちなみにこれを読むまで怪物=フランケンシュタインだと思っていた。ここの解説にはその解釈も間違ってはいないと書かれていた(フランケンシュタインと怪物は似た者同士という意味)けれど、フランケンシュタインは怪物を生み出した人間で、そのフランケンシュタインに作られた怪物には名前がない。僕は今後フランケンシュタインの怪物、と呼ぶことにしよう。

最後にフランケンシュタイン自体も死んでしまって、怪物も自ら死ぬ道を選んで終わったのがまるで予想できなかった。

なるほどこういう書き方もあるのかと勉強にもなった有名な作品でした。胸糞展開はいいぞ。

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