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【囲碁】ヨセを知る最初の一歩「ハネツギ」から学ぶヨセの基礎知識 

※途中までは無料で読むことが出来ます。
※皆さんの棋力向上に(少しでも)役立てば嬉しいです。

こんにちは。

IGOcompany【U】です。

囲碁をビジネスに起業して「宇佐美囲碁教室」っていう教室を運営したり、武蔵小杉の「永代塾囲碁サロン」にて指導碁や交流会をしたり、

「新百合囲碁学園」の学園長を任されたりしながら、世田谷や麹町、大学などでも囲碁を教えて、ご飯を食べてます。

毎日noteがどうにか続いていますね。

今日のnoteは、

先日出版した【囲碁】ヨセを知る最初の一歩「ハネツギ」から学ぶヨセの基礎知識の内容をnote用に修正して載せてみた有料記事です。

電子書籍版は、Amazonで980円で購入出来ます!

ペーパーバック版は、1080円(税抜)です(今現在は在庫切れ表示になっているんですが、明日くらいには購入できるかと)。

値段は出来れば1,000円以内にしたかったんですが、原材料高の影響もあって印刷コストが上がったので、この値段になっています。

囲碁の本って、基本的には1,500円以上するので、大きく高すぎるってことはないと思いますが…。

ロイヤリティはこんな感じ

ペーパーバックの印税って、1冊売れても118円なので、まあ、僕の拙い文章の本でも、せめて100円くらいは貰ってもいいんじゃないかと(勝手に)思ったりしてます(笑。

文量は、25000字ほどで、参考図は60図を超えているので、自分で言うのもなんですが、ナカナカのボリュームの記事になります。

この下に載せていますので、良かったら読んでみて下さい!!

あと、

その前に、

ちょっと宣伝で、

僕のnoteの有料記事を全てまとめている有料マガジンを「5,980円」で設定しています(サブスクじゃなくて単発です!)。

今まで出版した本の内容や、有料記事を『全部』読むことが出来ます!

いつもnoteを読んでくれている人にはお馴染みですが、僕はこれから10年以内に100冊の書籍の出版と、100本の有料記事を目指していますので、もし良かったら応援して頂けると嬉しいです。

それくらい書けば玉石混淆と言いますか、誰かに届く役に立つ内容の文章を書けるんじゃないかと思っています。

級位者から有段者まで満遍なくフォローするのは大変ですが、100冊あればちょうど良いと言いますか、ピタッと合致する本があるんじゃないかと。

この下にあるのが有料マガジンです。

紹介文

「ご覧いただき、ありがとうございます。noteの有料記事をまとめたマガジンです。今までの有料記事を読むことができ、これから2032年まで10年間は書き続ける有料記事を『ずっと』読むことができます。また、Amazonで出版している私の書籍と関連したnoteもございます。今の段階でも5980円よりは(だいぶ)お得になっているマガジンです。囲碁教材を販売しているnoteにもアクセスできるので囲碁の普及にも役立てて下さい。」

10年間書き続けるって言い切ってしまったので、気合いを入れて頑張って行こうと思います!!

こちらや、

こちらの書籍の内容も読むことが出来ます。

有料記事が50本を超えたりしたら値段を上げることもあるかもしれませんが、10年で5,980円ってことは月に50円という事です。

なんてお得なんでしょう(笑!

すみません。

以上、宣伝でした。。。

宜しければ、購入をご検討いただいて。。。

それでは、

以下は、

書籍の内容です(note用に修正しています)。

良かったら、読んでみて下さい^^。

※途中から有料部分となります。

【囲碁】ヨセを知る最初の一歩   

「ハネツギ」から学ぶヨセの基礎知識


こんにちは。

【囲碁】ヨセを知る最初の一歩「ハネツギ」から学ぶヨセの基礎知識

を手に取って頂き、誠にありがとうございます。

この本は、ヨセを知る最初の一歩と書いている通り、ヨセの基本手筋である「ハネツギ」から「ヨセの基礎知識」を学ぶための本です。

級位者から有段者の方が、この後に提示する「ハネツギ」の図をみて、意味を説明できるレベルになることを目指しています。

囲碁の「ヨセ」の書籍は、主に、

「ヨセの意味」を説明しているものと、
「ヨセの手筋(テクニック)」を紹介しているもの、

の2つに分かれます。

そういう意味では、この本は前者の「ヨセの意味」を説明している本になるでしょう。

「ヨセの意味」と書くと難しそうに思えるかもしれませんが、基本手筋の「ハネツギ」を通して、本当に初歩の「基礎知識」から、やさしく、ゆっくり、順々に「ヨセ」を解説していきます。

この本は、まずは身近な囲碁を教えている生徒さんに向けて書き始めました。19路を打ち始めた方でも、この本を読めば「ヨセの基礎知識は理解できますよ、大丈夫ですよ」と言えるようにまとめたつもりです。

ヨセは「厳密に言えば」という部分が凄く多くて、説明が細かくなりがちです。この本でも「重箱の隅をつつくように、正確に言うのであれば、この説明は若干違う」という部分もあるのですが、それよりも「わかりやすさ」「説明の簡明さ」を重視しました。

実際の教室での講義であれば、お伝えしたいことをピンポイントでまとめて後で口頭で捕捉することも出来るのですが、書籍にまとめると難しい部分も出てきてしまいました。

あれもこれも解説しようとすると、なかなか本の構想がまとままらず、出版までの予定を大幅に超えてしまったりも。

最初は「ハネツギから学ぶヨセの基礎知識」の他に、ヨセ図鑑として1目~20目までのヨセを羅列して紹介しようと思っていたのですが、参考図が250図以上、ページ数も200ページを超えそうでしたので数冊に分けて出版することにしました(次巻もどうぞご期待下さい)。

この本では、本当に「ヨセの基本知識」のみを説明しようと決意し、軸をハッキリさせたら、なんとか道筋が開けてきたような気がします。

拙い文章の本にはなりますが、読んで頂いた方が「ヨセ」を理解するためのキッカケになると嬉しいです。

宇佐美 太郎


【この本でつたえたいこと】

メインテーマは、下の例題、A、B、C、Dのヨセの価値(目数)と意味を説明できるようになることです。

つまりは、今から提示する下の図のハネツギの意味を全てちゃんと分かる人は、この本を購入する必要はありません。

自信を持って、ヨセの基礎知識は問題ないと思って勉強を続けて下さい。

【四隅のハネツギの価値(目数)を知ろう!】

【例題】

こちらの問題。

いかがですか? 

次の図で、四隅それぞれ、黒から打つA、B、C、Dの「ハネツギ」を打つ手が、何目の価値(目数)なのかを理解していますでしょうか? 

1

(※正解は、後述します。また、ヨセの箇所を比較して見やすいように19路盤にしていますが、他の場所に打った方がいいじゃないかという意見は割愛。あくまで、A、B、C、Dの部分のヨセに限定して解説します)。

もし、このようにA、B、C、Dと4ヶ所のハネツギを打つ場所があったとしたら、貴方は、どの「ハネツギ」を先に打つか「理由つき」で言えますか?

それは、2目のハネツギですか?

それとも、3目のハネツギですか?

そして、そのハネツギは「先手」ですか?「後手」ですか?

ちょっと矢継ぎ早に訊いてみましたが、これは有段者でもナカナカすんなりとは答えられない質問です。

なので、今は分からなくても気にしないで下さい。

この本を読むことによって、段々とヨセの理解が深まると思います

おそらくですが、囲碁を打つ大多数の方が「なんとなく」でヨセを打っているのではないでしょうか?

いつか「ヨセ」をしっかり勉強しないといけないよなぁと思いながら、何年も経っていたりしませんか??

そんなモヤモヤを、この本で(少しだけでも)スッキリさせて下さい。

この本でお伝えしたい「ヨセの基礎知識」とは

・「ヨセの価値(目数)」の把握と、
「先手」「後手」の考え方、

この2つだけです。

それを理解出来れば、ヨセの最初の一歩目としては十分だと思います。

もう20年くらい囲碁の先生として、囲碁を教えて生活をしていますが、「ヨセ」は難しいとおっしゃる生徒さんばかりです。

正直に言ってしまえば、ヨセを「完璧」に打つのは、本当に本当に難しいです。

しかし、この本を読んだ皆様が、1目のヨセよりは3目のヨセを打って欲しい、後手を打つよりは先手のヨセを探して欲しいというような、ちょっとずつでも上達して欲しいという気持ちをこの本に込めました。

説明の軸として、基本手筋である「ハネツギ」を取り扱い、それによって一手の価値(目数)、先手・後手(それにプラスして、両先手や逆ヨセなど)の考え方といった基本的な知識も解説していきます。

この本で、伝えたいことは、以上のヨセの基礎知識になります。


この本の目次的なロードマップ(note用)

【囲碁】ヨセを知る最初の一歩「ハネツギ」から学ぶヨセの基礎知識

第1章『はじめに』 

この章では、最初に提示した例題の結論(答え)をまず紹介しますが、ヨセの基礎知識については、この後に、やさしく、ゆっくり、順番に解説していきます。

【四隅のハネツギの価値(目数)を知ろう!】

最初に提示したA、B、C、Dのヨセの価値(目数)を説明します。この段階では、答えを見てもらえば十分です。この本を通して、その意味を理解していきましょう。

【先手と後手について】

「先手」と「後手」という、ヨセにおいて重要な考え方を解説します。

【正解をさらに掘り下げると…】

「先手」と「後手」の他に、「両先手」や「逆ヨセ」という考え方を紹介。
この時点では、捕捉事項なので、そういうものがあるんだと捉えるだけで問題ありません。

第2章『ヨセの基礎知識』

【いちばんの基礎 「ヨセ」って何!?】

【ヨセの価値(目数)について】

例題を通して、価値(目数)について説明します。
最初は「1目」の手についてです。

【お得なヨセの基本手筋「ハネツギ」を学ぶ】

「ハネツギ」について解説していきます。まず、前半部分では「一線」の「ハネツギ」についてです。

【出入り計算の問題】

出入り計算という、ヨセの価値(目数)を知るための計算方法を説明します。

【出入り計算のイメージ】

【この本でつたえたいこと(再び)】

・「ヨセの価値(目数)」の把握と、
・「先手」と「後手」などの考え方、

と再度お伝えして、

【先手と後手についての説明】

に入ります。

【ヨセの基本はハネツギ】

【先手のハネツギと、後手のハネツギ】

「先手」と「後手」のハネツギの違いを説明します。

【ハネツギの価値(目数)の計算方法】

出入り計算を使って、ハネツギの価値(目数)を求めます。

【それでも、ちゃんと理解してみたいなと思った人のみの例題】

難易度の高い問題も出してみましたが、この部分は詳しく知りたい人のみで問題ありません。

第3章 『ヨセの基礎知識(応用編)』

【実戦のヨセで意識すること】

ヨセの時に意識すること、心構えなどをお伝えします。

【一線のハネツギの解説に入る前の知識の捕捉】

「先手」「後手」にプラスして、「両先手」「逆ヨセ」という考え方を捕捉しています。

【一線のハネツギについて】

最初に提示したA、B、C、Dの「ハネツギ」について、詳しく解説。

【ヨセの補足プリント】

実際の教室で使っているヨセ教材を載せてみました。

第4章 『色々なハネツギを知ろう!』

最後に色々なハネツギを紹介。

【おわりに】

最後のメッセージと、自己紹介を少し書いてみました。

以上が、簡単ではありますが、この本の内容についてです。
読んでいただき、本当にありがとうございます!


【囲碁】ヨセを知る最初の一歩「ハネツギ」から学ぶヨセの基礎知識

第1章『はじめに』

ヨセの基礎知識について、この後、やさしく、ゆっくり、順々に説明していきますが、まずは最初に提示した例題の「一線」「ハネツギ」の価値(目数)を紹介します。

少し難しい内容も含みますので、今の段階では、そういうものなんだと答えを見てもらえば十分です。この本を通して、その意味を解説していきます。

【四隅のハネツギの価値(目数)を知ろう!】

黒番で考えてみて下さい。

四隅、A、B、C、D、のハネツギの価値(目数)はどれくらいだと思いますか?

1

正解は、

Aが2目のハネツギ、
Bが3目のハネツギ、
Cが4目のハネツギ、
Dが5目のハネツギ、になります。

もっと正確に言えば、

Aが後手2目のハネツギ、
Bが先手3目のハネツギ、
Cが先手4目のハネツギ、
Dが先手5目のハネツギ、です。

何故、その価値(目数)なのかは、この本を通して後述しますので、まずは正解を見てもらって次に進みます。

【黒から打った場合の基本手筋「ハネツギ」の図】

2

四隅、それぞれ、黒1のハネから、最後のツギまでを打ち、それが「ハネツギ」になります。

【先手と後手について】

一連のハネツギが、黒から打って、白番で終われば、また黒の番になるので「先手」。黒から打って、黒番で終われば、白の手番になってしまうので「後手」と表現します。

まず、ヨセにおいては「先手」より「後手」の手の方が有利と捉えておいて下さい。この本では、ヨセの価値(目数)を、これから説明していきますが、その数値がもし正確に分からなくても、兎に角、「先手」の「ヨセ」を意識して打てば得をするんだという認識を持ってもらうことが重要です。

【正解をさらに掘り下げると…】

もっと正確に言えば、

Aが後手2目のハネツギ、
Bが先手3目のハネツギ、
Cが先手4目のハネツギ、
Dが先手5目のハネツギ、

と書きました。

この解答を、更により深く掘り下げれば、BやDの黒からのハネツギを、もし「白」が防ぐようにハネツギを打てば「逆ヨセ」になりますし、Cは価値が4倍とも表現される「両先手」のハネツギ、とも言うこともできます。

この部分は、ちょっと、難しい概念なので、今の段階では「先手」「後手」という言葉だけを覚えておいて下さい。

いずれ、捕捉として「逆ヨセ」「両先手」などの言葉も登場します。

さて、

この時点で、読んでいただいている皆様の頭の中に「?」マークがだいぶ出て来たんじゃないでしょうか??

何を言っているんだろうと不安に思った方は、安心して下さい。

【はじめに】の、この章が終われば、あとは順々にゆっくりと説明をしてきます。この本を通して、前述した「ハネツギ」の意味を理解することを目指しましょう。

【四隅のハネツギの価値(目数)を知ろう!】の例題が気になった方は、この本を読み終わった後に、もう一度、このページに戻ってきてみて下さい。

その時には、

Aが後手2目のハネツギ、
Bが先手3目のハネツギ、
Cが先手4目のハネツギ、
Dが先手5目のハネツギ、

ということの意味がわかるようになっていると思います。

ちなみに基本手筋の「ハネツギ」に関しては、(ちょっと現代のコンプライアンス的な感覚にはそぐわない言葉かもしれませんが)「馬鹿が打ってもハネツギ2目」という囲碁の格言があったりします。

諸説ありますが、江戸時代くらいからでしょうか、囲碁を楽しんだ庶民の間で広がった言葉です。

これは、1線のハネツギは、最低でも2目はあるので「1目のヨセを打つくらいなら(とりあえず)ハネツギを決めておけ」という意味合いの言葉になります。

言い方の表現は良くないかもしれませんが、それだけ「ハネツギ」というのは囲碁においてよく出る手筋です。「二線」のハネツギになれば価値(目数)が10目以上のヨセもざらにあります。

私の教室でも、指導の際に、初心者の方には、ヨセが分からなくても、まずはハネツギを探してみて下さいと伝えたりもします。正確な目数はわからなくても、まずはハネツギを探してみるのが、ヨセの時には大切なのです。

よく教室の生徒さんに言っているんですが、1回の授業で(1回の読書で)、「何か新しいことを1個だけでも覚えれば、それで十分です」。

それを、積み重ねていく内に、地層が構築されるように、囲碁の知識の土台が形成されていくんだと思います。

とはいえ、折角、この本をご購入いただきましたので、1つだけではなく、もっともっと役に立つ知識はたくさん紹介していくつもりです。

宜しくお願い致します。

さて、それでは、

ここから、

やさしく、ゆっくり、順々に「ヨセの基礎知識」を深めていきましょう。


第2章『ヨセの基礎知識』

【いちばんの基礎 「ヨセ」って何!?】

「ヨセ」とは、囲碁対局において終局までの境界線を決める終盤の行為のことです。お互いに陣地を寄せ合うから「ヨセ」と言います。

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例えば、この図ですと、お互いにAやBの境界線が定まっていないので(隙間が空いているので)、囲碁はここの境界線を決めてから終局となり、整地に入ります。

序盤の「布石」、中盤の「戦い」、終盤の「ヨセ」と言ったりもします。

囲碁の序盤は無数の変化図があり、まだまだ人間には未知の領域ですが、終盤のヨセは答えが出しやすい(数値化しやすい)分野だと捉えられています。

ヨセを勉強し、できるだけ得をするように終局を目指していきましょう。

【ヨセの価値(目数)について】

ヨセというと複雑な計算が必要なように感じますが、計算はいたってシンプルです(シンプルな部分しか、この本では取り扱いません)。

初歩のヨセに関しては、数学ではなく、算数の領域ですので(足し算と引き算が出来れば十分なので)、しっかり筋道を立てて学べば子供でも理解できる優しい分野です。

筆者の私も、よく子供教室で「いごのさんすう」だよと、次の図を説明しています。

【例題①】

黒からAと打つ手は、何目の手と言えるかわかりますか?

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正解は、黒からAと打てば、それは「1目」の手です。

黒がAに打てば、□の部分が1目の黒地になりますので、1目の地を確保した手で「1目」。

ちなみに、この場所は黒が打てば、次は白の番になりますので、正確には「後手1目」の手と表現します。

当たり前かもしれませんが、黒が1目の「地」を作れば、それは1目の手です。簡単すぎるよって思う方もいらっしゃると思いますが、まずはそれを理解して頂いて、次に進みます。

【白から打っても価値(目数)は同じ】

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そして、同じくAの場所に白が打てば、黒の1目の地を消していますので、これも「後手1目」の手と言えます。

意外と、黒が打てば1目ということは理解できても、白から打った場合も1目になるということは難しい方もいるようです。

先日、こども教室で「いごのさんすう」として同じ話をしたんですが、白から打った場合は、黒地が0目になっているので「ぜ、ぜろもく?」と答えたりしていて面白いなと感じました。

確認しますと、ヨセにおいて、自分の地を1目増やす手と、相手の地を1目減らす手の価値は同じなのです。

では、

こちらは?

【例題②】

黒からAに打つ手は何目の手になるでしょうか?

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先程と違い、白の1子が取れそうです。

さて、何目の手になると思いますか?

黒がAに打てば、白石を1子(1目)を取れて、黒の地が1目出来るので、こちらは「2目」の手と考えることができます。

「1目(の白石が取れて)+1目(の黒地が出来るので)」で「2目」の手です。白からAに打てば、白の1子を助けつつ、黒の地が出来るのを防いでいるので同じく「2目」の手。

黒が打っても、白が打っても、相手の手番になりますので、正確には「後手2目」の手となります。

では、

【例題③】

今度は白の石が2子あったとしたら、黒Aに打つ手は何目になるでしょうか?

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こちらは黒がAに打てば、白石を2子(1目)取れて、黒の地が2目出来るので「4目」の手と考えることができます。

黒から打って、手番が白になるので、正確には「後手4目」の手です。

2個の石を取ると4目という風に、石を取られると倍になると捉えていても良いかもしれませんね。

同じような形で、2目の石を取られれば4目、3目の石が取られれば6目です。

ここまでは大丈夫ですか?

1目の陣地を作れば「1目の手」
1目の石を取って、1目の陣地を作れば「2目の手」
2目の石を取って、2目の陣地を作れば「4目の手」になります。

ヨセの価値(目数)を何となくでも把握しておくと、実際の対局で役に立つこと間違いなしです。ゆっくりと勉強していきましょう!

【お得なヨセの基本手筋「ハネツギ」を学ぶ】

さて、ここから、この本のメインテーマ、

基本手筋の「ハネツギ」に入ります。

前半部分では、特に「一線」「ハネツギ」について触れていきます。

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囲碁を多少でも知っている皆さんなら、右側が黒地(っぽい)、左側が白地(っぽい)ということを理解していると思います。

ここから境界線を決める「ヨセ」の時に、

例えば、

次の図のように黒がサガリで打ってみたとしましょう。

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黒1のサガリ、白2のサガリで、右側の黒地が31目、左側の白地が30目で、黒の1目勝ちです(囲碁は好点の数を数えます)。

しかし、境界線を決めるのに、黒1のサガリで打つ人は少ない。

もっとお得な打ち方があるのです。

どう打つのが良いと思いますか?

そうです、それが、

前半のテーマの「一線」「ハネツギ」になります。

この場合は、いちばん外側の線(一線)に打つので、一線のハネツギです。

黒1の手が「ハネ」、白2と「オサエ」られて、黒3の「ツギ」、白4も「ツギ」です。この一連の着手を「ハネツギ」と言います。

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先程は右側の黒地が31目、左側の白地が30目でしたが、

このハネツギを打つことにより、黒地の31目は変わりませんが、白地は28目になりました。黒の1目勝ではなく、黒3目勝ちです。

サガリで打つよりは「ハネツギ」の方が、より相手の陣地を減らしていて、お得ですね。

ここでは、サガリよりはハネツギの方が、相手の地を減らしている分、有効と覚えておいて下さい。

【出入り計算の問題】

先程、サガリで打った場合は、黒地が31目、白地が30目、
ハネツギで打った場合は、黒地が31目、白地が28目となりました。

黒地の数は変わりませんが、白地が2目減っています。

そうすると、このハネツギを打つことによって2目多く勝つことができたので、このハネツギが「2目」の手なんだと思うかもしれませんが、実はこれは違うのです。

さあ、ヨセの本らしく、ここから少し細かい話をしていきたいと思います。

※以下、有料部分です。
※ここまで読んでいただき、ありがとうございました!!

【白からハネツギを打ったとしたら】

ヨセを考える時は、自分が打った場合だけではなく、相手から打たれた場合も考える必要があるのです。

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