【囲碁】級位者のための棋譜解説 第7回「サバキの格言、攻めの格言」ウッカリ手から学ぼう!
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公益財団法人日本棋院での15年間の勤務を経て「囲碁」の普及活動をしたりしながら、ご飯を食べてます。
「宇佐美囲碁教室」っていう教室を運営したり、武蔵小杉の「永代塾囲碁サロン」にて指導碁や交流会をしたり、
「新百合囲碁学園」の学園長を任されたりしながら、世田谷や麹町、大学などでも囲碁を教えています。
本日のnoteは、
【囲碁】級位者のための棋譜解説 第7回「サバキの格言、攻めの格言」ウッカリ手から学ぼう!
です。
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今回のテーマ図は、
この局面で、
白52に対して、黒がどう打つべきかを解説しようと思います。
【テーマ図の局面】
【囲碁】級位者のための棋譜解説 第7回「サバキの格言、攻めの格言」ウッカリ手から学ぼう!
【解説につかった棋譜 白64手目まで】
定先の碁です。逆コミが15目あります。
僕が白番。O矢さんとの指導碁。
【実戦の進行 黒27手目まで】
序盤の進行について、いくつか。
左上隅、黒5のカカリに白6とケイマで受ける定石は、最近はあまり見かけなくなりました。この定石を打つなら「ツケヒキ定石」の方がオススメですね。白地の大きさが違います。
(でも、なんで打ったかと言うと、まあ、気分です)。
右下隅は、ダイレクト三々の進行。白18で切り上げて、黒は先手を取るのがポイントになります。
白24のカタツキに対しては、黒25で白22にコスミツケを打つ方が働いているかもしれません。
白26がノビの場合は、黒27のケイマのスベリが形です。実戦の白26の手は、トビなので、黒27でワリコミを打つのも素直な手でしょう。
【実戦の進行 黒39手目まで いくつかのウッカリ手】
AIで検討してみると、黒33の手では、黒1の石から左にノビるのが良いようです。よくある「ツケ二段定石」の後の急所ですね。
黒35に対して、白35と受けるのは部分的には本手。ややキカサレと感じる場合もあるので、白35を手抜きで打ちたい人も多いでしょう。
黒37のコスミツケに、白38と応じてくれるなら、黒は嬉しいキカシになります。互先の碁なら、白38の手をややウッカリ手と表現しても良いかもしれません。
それから、黒39はウッカリ手でしょう。
下辺を小さく囲っているような印象なので、打つとしたら下辺を盛り上げるように打ちたいです。
【実戦の進行 白46手目のボウシの局面】
上辺、白46を「11の三」に受ける手も考えられます。
上辺を連絡している「受け」の発想ですが、ここでは白46と上から黒石にプレッシャーをかけたい。
攻めの格言で「攻めはボウシ」という言葉もあります。
さて、
白46と打たれた後の黒番。
皆さんだったら、どこに打ってみたいですか??
【実戦の進行 黒47はウッカリ手】
実戦は黒47とケイマで打ちましたが、これは黒の石の間が「薄い」。
白に分断されてしまうでしょう。
格言で「逃げは一間、攻めはケイマ」なんて言葉もあるので、黒の立場はサバキの立場。この場合は、弱い立場なので、ケイマは打ち過ぎなんですね。
【参考図① コスミで頭を出す打ち方】
ケイマは切られてしまいやすいですが、コスミならその心配はありません。
置き碁などでもコスミで逃げる手をオススメすることは多いですね。
しかし、コスミで逃げようとすると、ややスピード感が足りず捕まってしまう場合もあるので、注意が必要です。
仮にですが、下の図のように打たれてしまうと「封鎖」されてしまう可能性もあるのです。
【参考図② 格言「サバキはツケよ」】
では、
どう打つのが良かったかと言うと、
「サバキはツケよ」という格言にもある通り、黒1のツケが白のボウシに対する良い打ち方だったと思います。
白4に対して、黒5とタケフに受けるのも形がポイント。
【実戦の進行 白52手目まで】
実戦は、白48に対して、あっさりと黒41を「ケイマの突き出し」で捨てているので、素っ気ない打ち方でした。せっかく打った黒41の石を働かせずに捨てていることになります。
【今回の棋譜解説のテーマ図】
さて、
ここで今日のテーマ図の局面です。
白52に対して、黒番でどう打ってみたいでしょうか?
いつもしっかり打っている方なのに、実戦はウッカリ手が出てしまいました。こうやって問題にすれば、簡単な局面かもしれませんが、どう打つのが良いか、皆さんも考えてみて下さい。
正解を、
以下の有料部分で解説したいと思います。
【参考図③ 黒の正解手は!?】
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