知的障害の妹、発達障害のフェンリア、そして「にゃ」

俺には知的障害の妹がいる。
会話もままならない程度に知的障害だった妹に心を開いて欲しくて、語尾に「にゃ」をつけて話しかけていた時期がある。
ようやく産まれた娘が知的障害だと認めたくない母は、妹は体の弱い普通の女の子なんだと決して外に出そうとはしなかった。
だから、妹の遊び友達は弟達が産まれるまでは自分だけ、自分以外はぬいぐるみしか遊び相手のいなかった妹が兄として不憫で、ぬいぐるみを使っておままごとをしていた妹に幼い頃の僕が「にゃ」をつけて加わった。

小学校に上がり、転校し特別学級のある小学校で妹が孤立していると特別学級の先生から聞く。
転校して早々は、休み時間になるたび、妹のクラスに通い、語尾に「にゃ」をつけ、ぬいぐるみとともに根気強く友達を作ろうよと妹に話しかけた。
新しい学校に馴染み、新しい友達ができるまで、僕は「がんばるにゃ」と妹を励まし続けた。

そんな理由があり、フェンリアが15歳を過ぎてもなお語尾に「にゃ」をつけることを不思議とは思わなかった。

ネットで自分をキャラクターづけるために「にゃ」を語尾につける人はいたし、「にゃ」を語尾につけることで親近感を抱き、会話に不自由するほど心を固く閉ざした人の心を開かせることができる手段だと知っていたから、語尾に「にゃ」をつけることへの抵抗はなかった。

ソフィアという女性にフェンリアの面倒を見るよう頼まれたのがフェンリアとの出会いだが、一言二言話しただけで、フェンリアは情操や知育に問題があるのかもとは思った。
でも、知的障害の妹の心を開かせた俺だ。
彼女が語尾に「にゃ」をつけて話すのに合わせて俺も「にゃ」を語尾につけて返す。
猫が大好きと言う彼女が、普通の人と同じ幸せを送れるようにしてあげたい。

俺が彼女にだけ、「にゃ」を解禁したのはそれが理由。

知的障害の妹の心を開くため、日常会話として使っていたから恥ずかしいということを乗り越えていた。
それでも、ずっと封印していただけあって、使うのは恥ずかしいことに変わりはないけど、彼女にだけならと約束した。
人の話しを聞けないフェンリアだけど、語尾に「にゃ」をつけると、無視をやめ、耳を傾けるというのも封印を解いた理由のひとつ。

でも、人がいる場でもいい歳したオッさんに「にゃ」で会話を強いるフェンリアが苦手で、2人きりの場でしか使わないという約束だったんだ。

フェンリアは大人の男性である俺と会話するのが恥ずかしいのだと、誰かが言っていた記憶がある。
で、フェンリア当人はそういうことで恥ずかしい感情を抱くのに、俺が周囲の人間に語尾に「にゃ」をつけて話すことを見られるのを恥ずかしい感情を抱かないとでも思っていたのだろうか?

2人きりのときは語尾に「にゃ」をつけるという約束を交わしたし、それで十分理解できると思っていた。
なぜなのかもオブラートに包んで説明もしたように思う。

しかし、フェンリアはそれが嫌だったのだろう。
2人きりの時にしていた、語尾に「にゃ」をつけた会話をSNSに拡散したものだから、俺は中高生からそれをネタにされ馬鹿にされるようになった。

語尾に「にゃ」をつける男なんてダセーよな等々。

ち○こと脳が直結してるような野郎たちだ。
彼女持ちなんて敵意を向ける対象として最優先だし、隙あらば寝取ってやるとばかりに、女のま○こにち○こを刺すことしか考えてない奴らの前で言ったもんだから最悪だった。
しかも、フェンリアの要請で治安の荒れた別のコミュニティで、いじめやケンカの仲裁をしていて俺は悪目立ちしていたから、俺のことをよく思わない連中、とくにいじめていた側からの嫌がらせはネットだけでなくリアルにまでエスカレートした。
夜勤でバイトしてたネカフェに度胸試しと称して来店しては、店内のコップの半分を使って個室を埋め尽くす、ジュースでマットをひたひたに浸して部屋を使えなくする、ベルを連発して呼び出したり、レジでウザ絡みしてきて、精算待ちの他の客の邪魔をしたり、店の商品を万引きするなど、バイト先での様々な嫌がらせが始まったんだ。

ちなみに、俺のバイト先が自遊空間であることはフェンリアとサツキしか知らず、伊勢崎店であることはフェンリアにしか教えていない。
俺の実名や携帯番号、メアド他もろもろも知ってるのはGREEじゃ、フェンリア、ベルフェゴール、hayaの3人だけ。

hayaは当時彼女がいて俺に関わるどころでは無い熱愛っぷりだったので完全に推理の除外対象ですが。

妹がお兄ちゃんと甘えてくれるようになり、10歳以降は封印していた語尾に「にゃ」をつける癖。
これは社会人になってからも治らず、テンション上がったときに思わず出てしまう癖で、それを何年、何十年とかけて必死に矯正し直した封印。
フェンリアに心を開いて欲しくて、フェンリアを理解したくて封印を解いたのに、フェンリが人前でも語尾に「にゃ」をつけて会話したいという欲求もあり、俺が語尾に「にゃ」をつけてフェンリアと会話していたのを、よりにもよってネットリンチグループ、衣咲、風癒香、テルミドール、ケィキ他多数の人間に公開したために、下は中学生、上は20代の多数の人間に馬鹿にしていい対象とレッテルを貼られ、職場凸だけではなく、母や妹への危害予告、殺害予告がバイト先を辞め、アパートを引き払って実家に戻った俺の元へ、実家のポストに届くようになった。


取り巻きにリンチをさせ、土下座強要させるだけでは済まず、ネットリンチグループやらなんやらGREEをやる人間、2chの晒し板を見てるような人間、様々なクズを巻き込んでの俺へのネットリンチはヒートアップした。

1年近くに及んだネットリンチは収束し、彼女は許さなくていいと言ったあと、「(ネットリンチグループとは)縁を切ったから!」と、衣咲、風癒香、テルミドール、ベルフェゴール等ネットリンチ主犯格のいない友達リストを俺に見せた。

「許さなくていい!」と、言ってきたことあったな。
許す許さないを決める権利は俺にあるはずだし、ネットリンチの主犯格と縁を切ったところで罪は消えるわけないんだけど、頭のおかしいフェンリアにはリアルにまで悪影響を及ぼした苛烈なネットリンチとリアルリンチに対して、それぐらいで禊(みそぎ)になると、謝罪の代わりになると本気で思ったんだろう。

ちなみに、どこまで本当かはわからないけど、自遊空間でバイトしてたとき、幹部候補として働かないかと店長から誘いを受けていた。
自遊空間では幹部候補、店長になるには大卒が必須条件だと伊勢崎店の店長は言い、高卒だった俺は当然平のままなんだが、正社員登用試験に受かったら副店長としてマンツーマンで指導してやると言われて、全国転勤はつきものと知りつつ、派遣地獄で貯金もできないくらい金銭的に追い詰められたのもあって、派遣地獄もようやく終わって、フェンリアと約束したあんみつを食べに行こうという約束も果たせる自分になれると思ったんだ。

自遊空間でバイトで初めて1週間でバイトリーダーになり、バイトリーダーになったんだ!とフェンリアに報告したのは、着実にフェンリアを幸せにできるステップを踏み始めてるんだと思えて、嬉しかったからなんだ。

たかが時給10円アップに嬉しいもなにも無かったけど、フェンリアによく頑張ったねって褒めて欲しかった。

……無視されたけど。

着々とフェンリアを幸せにする準備を整えてるよ!と胸を言える日が来るのだと期待していた。
本庄の海藻屋で時給750円で働いて泣いた時以上の給料で神戸に住むフェンリアに直接会って、本気で好きだと伝えるつもりだった。

本当はコミュニティの管理人なんかやってる場合じゃないけど、フェンリアをレイプしろと言う風癒香、ホテル代出すから誰かフェンリアに声かけなよと言う衣咲。
フェンリアの友達のフリをしながら、俺が公開設定した狩猟革命の裏コミュニティで堂々とフェンリアをレイプしろ!とのたまう頭のイカれた女2人がなにをしでかすかわからず、女絡みのトラブル起こして逃げた先代管理人ベルフェゴールの後釜として収まった代理管理人の俺は、代理管理人を継続することにしたわけだ。

追放もできる立場なら、過度の暴走は抑え込めると思ってたんだよね。
まあ、まさかレイプしろとまで言って嫌ってたフェンリアを取り込んでまで俺を管理人から引きずり下ろそうとしてきたのは、マジで意味がわからんかったけど。

ちなみに、2人がレイプしろ発言した当時は俺とフェンリアが交際してたのは知らなかったのは確定で、彼氏であり管理人である俺が全て見ていた前でことから、素で天然のフェンリアのことが嫌いだったんだと思われ。

衣咲と風癒香はとくに、自分の思い通りに動かない人を男女問わず徹底的に嫌ってたし、昨日まで仲良くしていた女の子も翌日にはいじめの対象にして、アドレス交換した女の子のアドレスを使い勝手のいい男に教え、気のあるように見せかけて男にレイプさせて病ませて、病み日記やそれらしきものを書いたのを見てネタにして笑ってたぐらいのクズでな……。

風癒香、未成年飲酒の証拠写真あげてたけど、風癒香を内心ではめっちゃ嫌ってたあの子、大学退学に追い込むネタとして使ったんかなあ。

まあ、女のいじめってマジで厄介だと思う。
女に幻想抱いてる奴は早めに夢から醒めたほうがいいと思うよ。
親友のように親身に相談乗りつつも、目の前の女を男にレイプさせてやりたいと思っている女は実際に存在するからね。

女には友情なんて存在しないのかもね。



てか、オチかあ、オチねえ。
オチとして、俺をリンチした連中の情報を公開するのはどうだろう?

ここから先は

30字

¥ 10,000

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?