刻のイシュタリア ダメージ計算理論

刻のイシュタリアをプレイしている際、初級者だと各種スキルの説明を読んでも、「攻撃力」や「ダメージ」といった微妙な用語の違いでダメージの計算がどう変わるのかよく分からないといったことがあるかと思います。

そこで初級者向けに各スキルがダメージ計算式のどこに影響するか説明してた上で、上級者向けにスキルの倍率などを検証する際に有用な情報を記しておきます。

忙しい人用

イシュタリアではダメージの計算式は以下のようになっています。

 (軽減前ダメージ) (攻撃力)×(ダメージ)×(ダメージ倍率) - (防御力)
 (与ダメージ) = (軽減前ダメージ) × (ダメージ軽減)

実際に敵に与えるダメージは (与ダメージ) です。

各スキルはこの式に対して、以下のように影響を与えます。
 ・(攻撃力):「攻撃力が上昇する」と増える。「攻撃力が減少する」と減る。
 ・(ダメージ):攻撃の内容によって決まる部分。「ダメージが上昇する」と増える。「ダメージが減少する」と減る。
 ・(ダメージ倍率):ヒット数が増えると上昇する部分。「基礎ダメージレートが上昇する」と増える。
 ・(防御力):防衛デッキの「防御力が減少する」と減り、防衛デッキの「防御力が上昇する」と増える。
 ・(ダメージ軽減):いわゆるバリア。「ダメージを軽減(半減)する」と減る。

ただしミッションデッキ (プレイヤーが操作するデッキ) の防御力は0なので、ミッションデッキの防御力に対するスキル効果は特殊になります。
 ・ミッションデッキの「防御力が減少する」と防衛デッキの (攻撃力) が増える。
 ・ミッションデッキの「防御力が上昇する」と防衛デッキの (攻撃力) が減る。

これだけわかっておけば、スキルの説明の大半は読みこなせると思います。

以下は細かい倍率などを検証する上級者な騎士様向けのメモです。

攻撃力

(攻撃力) は以下のように分解されます。

 (攻撃力) (基礎攻撃力)×(攻撃力パッシブ倍率)×(攻撃力アビリティ倍率)
      × (攻撃力レゾナンス倍率)

(基礎攻撃力) はミッション時にユニットを長押ししたときに表示される攻撃力で、以下による効果を含みます。
 ・ユニークスキル、アルティメットスキルでの攻撃力の上昇・減少 (原則)
 ・レゾナンスによる攻撃力上昇 (最大30%上昇)
 ・浄化による倍率 (最大30%上昇)
 ・メインミッションのステージごとの有利属性による効果
 ・DoWのイベントマスによる効果
 ・討滅戦の参戦率による効果 

(基礎攻撃力) は画面上に表示される値であるため、整数に切り捨てられます。

(攻撃力パッシブ倍率) はパッシブスキルによる攻撃力の上昇・減少倍率です。ゲーム上では隠蔽されているので、ダメージから逆算して推測します。

注意する点として、ミッションデッキの防御力は 0 なので、ミッションデッキに防御力減少あるいは防御力上昇のスキル効果がかかると、防衛デッキの (攻撃力パッシブ倍率) が増加あるいは減少します。言い換えると、ミッションデッキの防御力に対するスキル効果は、防衛デッキの攻撃力に対するスキル効果と同等で、重複して加算して効果を発揮します。

たとえば、防衛デッキで攻撃力60%上昇のスキル効果、ミッションデッキに防御力85%減少のスキル効果が同時にかかっている場合、防衛デッキの (攻撃力) は145%上昇します。 

あるいは防衛デッキで攻撃力減少40%減少のスキル効果、ミッションデッキに防御力上昇50%のスキル効果が同時にかかっている場合、防衛デッキの (攻撃力) は90%減少します。

ただし、防衛デッキの攻撃力減少とミッションデッキの防御力上昇の和が 100% を超えた場合、防衛デッキの (攻撃力) は 0 となり、それ以上は減少しません。

なお、花鳥封神タイコウボウの「パッシブスキルによる攻撃力の上昇効果を強化」は (攻撃力パッシブ倍率) の上昇量を2倍にするので、(基礎攻撃力) がユニークスキルやアルティメットスキルで強化されるほど、上昇効果も大きくなります。

(攻撃力アビリティ倍率) は各種ブースト・バーサーク系のアビリティによる攻撃力の上昇倍率です。(攻撃力タイプアビリティ係数)  (属性アビリティ係数) があり、それぞれ上昇している際には画面に上昇中のアイコンが表示されます。

 (攻撃力アビリティ倍率) 1.0 (攻撃力タイプアビリティ係数) + (属性アビリティ係数)

たとえば、森連ブーストⅢの場合、攻撃力タイプアビリティ係数は50%、属性アビリティ係数は30%で、(攻撃力アビリティ倍率) は合わせて1.8倍になります。

ダメージ

(ダメージ) は敵に与えるダメージの値そのものではなく、ここではヒットごとに (攻撃力) にかける係数を指します。

(ダメージ) はさらに以下のように分解できます。

 (ダメージ) (ダメージ係数)×(ダメージユニークスキル倍率)×(属性相性)×(OL係数)×(アクティブスキルダメージ倍率)

(ダメージ係数)は攻撃内容によって決まる係数です。

具体的な値は攻撃タイプ (連撃・斬り上げ・叩きつけ) や攻撃対象 (単体・全体) などの要素で決まります。また、アクティブスキルの場合、各ヒットで変わるだけでなく、覚醒回数でも変わることがあるため、各ユニットごとに調査する必要があります。

一例として穫宴の豊緑サリチルのアクティブスキルだと、無覚醒ではラッシュ部分が 0.5、マルチ部分は1.9ですが、最終覚醒だとラッシュ部分が 0.6、マルチ部分は 2.0 になります。

調査時に有用な値としては以下があります。
 ・初手の斬り上げ:1.0
 ・初手の連撃:3 ヒットとも 0.4 
 ・初手の叩きつけ:0.75
 ・ギガアッパー(斬→斬):1.2

初手の斬り上げの倍率が1倍なので、特に他にパッシブなどの影響がない条件下で、属性相性がない敵に斬り上げで1回だけ攻撃した場合、与えたダメージと攻撃力の差が敵の防御力になります。

(ダメージユニークスキル倍率) は主にユニークスキルで「ダメージが上昇する」場合に加算される倍率です。通常は1.0でユニークスキルにより増加します。

たとえば休暇の術士アブラメリンで300%、超絶極大魔導アレイスターで100%、凶作の魔性ヒエンマで60%ダメージが上昇した場合、この値は(1.0+3.0+1.0+0.6) = 5.6 になります。

乗算ではなく加算で増えることに注意です。また加算した結果、各ユニットごとに定められた上限を超えた場合、上限値に丸められることがあります。

(属性相性) は炎・森・水・無属性の組み合わせで発生する係数です。通常、有利属性は1.25、不利属性は0.75、それ以外は1.0です。

特定の属性の「ダメージを減少する」スキルでは、そのスキル効果の分、この値から減算します。たとえば、婚礼の誘姫ルサルカは炎属性からの攻撃に対して40%差し引くので、有利属性は0.85、不利属性は0.35、それ以外は0.6に減少します。

特定の属性の「ダメージを減少する」スキル効果が複数発動している場合は、最も効果の大きいもののみが有効になります。

たとえば雛遊の境界神ヤヌス(60%減少)と婚礼の誘姫ルサルカ(40%減少)がデッキにいるばあい、炎属性の攻撃に対してヤヌスのみが効果を発揮し、有利属性は0.65、不利属性は0.15、それ以外は0.4に減少します。

なお、特定の属性の「ダメージを上昇する」場合、たとえば休暇の術士アブラメリンでは (属性相性) ではなく (ダメージユニークスキル倍率) が加算されますので注意してください。

また、味方からの攻撃の場合、(属性相性) は常に 1.0 です。

(OL係数) はオーバーロード時にかかる係数で通常は 1.0 で、オーバーロード時のみ 1.25 になります。

(アクティブスキルダメージ倍率) はアクティブスキルが発生した際にかかる係数です。通常は1.0で、「アクティブスキルダメージ上昇」のスキルにより、アクティブスキル発動時のみ増加します。

「アクティブスキルダメージ上昇」は以下のルールで重複します。
 ・パッシブスキル、ユニークスキル、アルティメットスキルの3種のスキル効果が加算で重複します。
 ・複数のユニークスキルが同時に発動した場合、全て加算で重複します。
 ・複数のパッシブスキルは同時に発動した場合、最大の効果のものが選ばれます。

ダメージ倍率

(ダメージ倍率) は同一ターンのヒット数によって変化する係数で、 (ダメージレート)(乱数) に分解できます。

 (ダメージ倍率) (ダメージレート)×(乱数)

(ダメージレート) は攻撃時に右上に表示されている「DAMAGE RATE」で確認できます
 ・1.0 から始まり、ヒットごとに 0.03 ずつ増えます。
 ・「基礎ダメージレート上昇」のパッシブスキルでターン開始時のダメージレートが増加します。
 ・先制攻撃でもヒットごとにダメージレートが上昇し、その後の通常の攻撃の際に引き継がれます。
 ・通常はターン終了時に 1.0 にリセットされますが、先制攻撃で敵を全滅させた場合、ターン終了処理が行われないため、次のWAVEに上昇したダメージレートを持ち越します。
 ・味方への攻撃ではダメージレートは上昇しません。

なお (ダメージレート) はミッションデッキによる攻撃のみで上昇し、防衛デッキの攻撃では常に1.0でヒット数が増えても上昇しません。

(乱数) はヒットごとの揺らぎを表すパラメータで、確率で 99%、100%、101% のいずれかの値を取ります。

防御力

(防御力) はここまで計算してきたダメージから差し引く防御側のユニット固有のパラメータです。

 (軽減前ダメージ)’  (攻撃力)×(ダメージ)×(ダメージ倍率) - (防御力)

防衛デッキの防御力に対するスキル効果は防衛デッキの (防御力) に直接影響を与えます。
 ・防衛デッキに対する防御力減少のスキルは、防衛デッキの (防御力) を減少させます
 ・防衛デッキに対する防御力上昇のスキルは、防衛デッキの (防御力) を上昇させます。

一方で、ミッションデッキは防御力が 0 なので、防御力に対するスキルの効果が防衛デッキとは異なります。
 ・ ミッションデッキに対する防御力上昇のスキルは、ミッションデッキの (ダメージ軽減) のパラメータを減少させます。
 ・ ミッションデッキに対する防御力減少のスキルは、防衛デッキの (攻撃力) を上昇させます。

各種スキルによって、(防御力) を元々の値の 1% まで減少させることができますが、それ以上はスキルを重ねても減少せずに残ります。

クリティカルや防御破壊は (防御力) を元々の値の 1% まで減少させます。

(防御力)  は敵味方ともゲーム上で直接確認することはできません。このパラメータの一番簡単な推定方法は、攻撃ターンで属性相性がない相手に初手で斬り上げを1回だけして、敵に与えたダメージと攻撃力の差を調べることです。

 (防御力) ≒ (基礎攻撃力)(斬り上げの初手の一撃の与ダメージ
 ※ただし (ダメージ軽減) = (属性相性) = (攻撃力パッシブ倍率)(ダメージユニークスキル倍率) (OL係数= 1.0

防御力についての具体的な値については、以下のような報告があります。
 ・攻城戦・夢幻迷宮では以下の通り
   ・叩きつけ:レベル×40
   ・斬り上げ:レベル×20
   ・連撃:レベル×10
 ・DoW
   ・ドゥくん:レベル×6

軽減前ダメージ

忙しい人用の計算式では区別していませんが、(軽減前ダメージ) は (ダメージ軽減) を施す前に以下の計算式で計算された (軽減前ダメージ)’ に調整が入ったものです。

 (軽減前ダメージ)’  (攻撃力)×(ダメージ)×(ダメージ倍率) - (防御力)

この値に対して (軽減前ダメージ) では以下の調整が入ります。
 ・整数に切り捨てられます。
 ・(軽減前ダメージ)’ が 1 未満になった場合には 1 になります。
 ・確率で 1 が加算されることがあります。

計算式で表すと、以下のようになります。

 (軽減前ダメージ) = max(floor((軽減前ダメージ)’ ), 1.0) + (0 もしくは1)

結果的に、防御力が十分に大きい場合は (軽減前ダメージ) は 1 か 2 になり、1 未満になることはありません。

なお (軽減前ダメージ) には通常の方式で計算されるものの他に、ギガントブレイクのボスの先制攻撃固定ダメージがあり、属性相性やダメージ倍率を無視したダメージを与えます。このダメージは(乱数) を含めて固定されます。

ダメージ軽減

(ダメージ軽減) は最終的な (与ダメージ) を計算するための (軽減前ダメージ) にかける係数です。

 (与ダメージ) = (軽減前ダメージ) × (ダメージ軽減)

(ダメージ軽減) の初期値は 1.0 で「ダメージを軽減 (半減) する」パッシブスキル・ユニークスキルによって減少します。

複数の「ダメージを軽減 (半減) する」効果が発動した場合、発動条件が異なるものは原則的に全て重複して効果を発揮します。発動条件には以下のものがあります。
 ・アビリティ発動時
 ・オーバーロード発動時
 ・全体攻撃
 ・パッシブスキル

複数の効果が重複する場合は乗算で軽減されます。たとえばダメージ 40% 減少のスキルとダメージ 50% 減少のスキルが重複する場合、1 - (0.6 * 0.5) =0.7 で 70% 軽減になります。 

ただし「特定の属性からのダメージを減少する」は (ダメージ軽減) ではなくて前述の (属性相性) に影響を与え、最も効果が大きいものが選ばれます。

 (ダメージ軽減) の倍率の推定するには、固定ダメージの先制攻撃をしてくるボスのダメージの減少率で推定する方法が一番簡単です。

 (ダメージ軽減) = (与ダメージ) / (先制固定ダメージ) 

なお、味方からのダメージは (ダメージ軽減) の値にかかわらず軽減されません。

与ダメージ

(与ダメージ) は実際 HP に与える攻撃のダメージです。

 (与ダメージ) = (軽減前ダメージ) × (ダメージ軽減)

この計算の結果の小数点以下の値は切り捨てられます。そのため (防御力) が十分に大きい場合、(軽減前ダメージ) は 1 か 2 なので、(ダメージ軽減) に応じて (与ダメージ) は以下のようになります。
 ・ダメージ 50% 減少の (ダメージ軽減) では (与ダメージ) が 0 か 1
 ・ダメージ 60% 減少の (ダメージ軽減) では  (与ダメージ) が 0 確定

たとえば楽宴の聖賢ジルドレは 44 分の 1 の攻撃力で 44 回特殊攻撃を行いますが、 ダメージ 60% 減少の (ダメージ軽減) のスキル効果がある場合、44 ヒット全てが 0 ダメージになることがあります。

ミッションデッキに対するダメージ計算の簡略化

ミッションデッキのダメージは、ミッションデッキ側の (防御力) が 0 で、防衛デッキ側の (ダメージレート) がヒットごとに上昇しないので、計算式が以下のように簡略化できます。

 (与ダメージ) (攻撃力)×(ダメージ)×(ダメージ軽減)×(乱数)

各スキルはこの式に対して、以下のように影響を与えます。
 ・(攻撃力):「攻撃力が上昇する」と増える。「攻撃力が減少する」と減る。ミッションデッキの「防御力が減少する」と増える。
 ・(ダメージ):攻撃の内容によって決まる部分。「ダメージが上昇する」と増える
 ・(ダメージ軽減):「ダメージを軽減(減少)する」と減る。
 ・(乱数):99%、100%、101% のいずれかの値。

切り捨て処理

ダメージ計算の途中で整数化するため、以下の箇所で切り捨て処理を行っている。

 ・(基礎攻撃力) : ステータスに表示するため
 ・(軽減前ダメージ) : 防御力が大きいときに 1 あるいは 2 ダメージに丸めるため。
 ・(与ダメージ) : 最終的なダメージを整数化するため

ただし (与ダメージ) での切り捨て処理は単に表示だけで、実際には切り捨てていない可能性がある。ミッションデッキへの与ダメージが計算誤差で 1.9999 などとなった場合に小数点以下が表示されたり、ダメージが理論値より 1 少なくなる問題の他、HP が 0 で生き残る不具合が報告されている。

参考情報

計算式

747名無しさん@お腹いっぱい。2017/05/19(金) 08:41:10.27ID:s7Z3ZkTEa
ダメージ
=(ATK×攻撃力補正(1.2倍とか)) +(ATK(補正済み)×ダメージ補正(0.2倍とか))-防御力 ←にバフデバフ属性相性攻撃方法補正がかかる

グーナはダメージ2倍だから
(100+100)-80=120
100-80= 20
1/6ほどになって5000ダメが800くらいになる

計算式

防御破壊・クリティカル

先制攻撃

最小ダメージ、防御破壊

最小ダメージ、ダメージ軽減

覚醒回数とアクティブスキルダメージ

防御力上昇

ミッションデッキの防御力ダウン

ミッションデッキに対するクリティカル

パッシブ効果倍率上昇

防御力とレベル

乱数

クリティカル

ダメージユニークスキル倍率

ミッションデッキに対する防御力上昇と防衛デッキに対する攻撃力減少

ミッションデッキの防御力上昇と、防衛デッキの攻撃力減少の和が100%以上

アビリティとパッシブ

ダメージ軽減丸め

アクティブスキルダメージ上昇 重複

属性・レゾナンス

ダメージ減少とダメージ軽減の違い・切り捨て処理

ダメージ軽減 重複

ダメージ減少 重複

ギガアッパー

切り捨て処理の不具合

切り捨て処理の不具合

味方からのダメージ、ダメージレート、ダメージ軽減

防御力、DoW

情報提供者に深く感謝いたします。



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