◇4743:アイティーフォー ~その1~

発行済株式総数:28,611,000
浮動株:3,948,318~8,583,300(13.8~30%)
2023年12/28時価総額:約342億

<特徴>

◎独立系の中堅情報システムベンダー(SIer)
◎金融系延滞債権管理システム(CMS)はシェアトップクラス
 ・地方銀行のシェアが約80%
 ・その他都市銀・ノンバンクにもアプローチ
◎安定した財務基盤
 ・ROE、ROAともに10%超え
 ・キャッシュリッチ
 ・高い自己資本比率(79%)
 ・無借金経営

<事業構成・売上構成>

◇システム開発・販売(58%)
 ・フィナンシャルシステム事業(27.1%)
 ・公共システム事業(2%)
 ・流通・ECシステム事業(3.5%)
 ・CTIシステム事業(6.6%)
 ・通信システム事業(6.6%)
 ・決済ビジネス事業(8.4%)
 ・その他(3.7%)
主にシステム機器販売、ソフトウエアやシステムインフラ基盤に関する設計・開発から導入・設置までの一貫したサービスを提供

◇リカーリング(42%)
 ・BPO(19.1%)
 ・保守・利用料(23%)
主にソフトウエア保守、ハードウエアの保守・運用、クラウド、BPOサービスを提供


<2023年3月期決算:総括>

売上高:183億円(YoY+7.6%)
営業利益:32億1700万円(YoY+6.1%)
経常利益:32億7800万円(YoY+5.5%)
当期純利益:22億9100万円(YoY+8.5%)
EPS:82.96円

総資産経常利益率:15.7%
売上高営業利益率:17.6%

◇システム開発・販売事業
☆売上高:106億1100万

・主力事業のフィナンシャルシステムは、競争力の高い「SCOPE」「WELCOME」が順調に推移し、地方銀行以外にも展開を拡大中
 ※信用金庫やネット銀行など
 特にネット銀行からはシステムニーズが非常に高い
・SCOPE、WELCOMEは既存システムから新システムに移行、もしくは他社システムからの移行を順調に更改&取り込み中
・システム導入は7年サイクルで更改のため、安定的な収益基盤を構築

・流通ECシステムは、地方百貨店でのシステム投資が回復基調、来年度以降に数字が出てくる明るい兆しアリ

・CTIシステムは大手ノンバンクを中心にロボティックコールが順調に伸長

・通信システムは、社会インフラの老朽化によるシステム更改(レガシー)は今後数年で一気に走るため、確実な需要が見込める
・現段階でも需要を上手く取り込んでいる

・決済システムは、半期で10億弱と順調に受注拡大、顕著な伸び
・2023年度以降の新機種の投入と無人販売への対応を推進
・長引く円安により営業利益を圧迫


◇リカーリング事業
☆売上高:77億1000万

・BPOは、新規顧客拡大に伴う保守サービスやシステム利用料の増加
・23区や地方中核都市を中心に新規運用開始
・複数年契約増加に伴う収益の安定化
・新規契約の初期導入コスト増を吸収し、利益率向上

・保守・利用料はシステム販売増に伴い安定的に推移
・決済ターミナル販売増に伴い利用料も伸長
・自社クラウド利用料も順調に拡大


◎アイティーフォーのBPOの特徴
・複数のパッケージを持っており、そのシステムを持ち込む
・初期費用(サーバーや端末、業務費用等)は一時的に増えるが、2年目以降の利益率をしっかり確保するビジネスモデル
・比較的年数を重ねるほど安定的な利益率になる

◆営業利益について

・パッケージ中心のシステム販売と品質向上のための内製化により、高収益基盤を堅持
・販管費の増加は、新人事制度により平均10%の賃上げを実施(計画通り)したことや、海外材料費の仕入れが円安の影響により営業利益の回復に遅れ

◎為替の影響についての対応策
・海外製品を輸入する際、円で先に予約する等の対応済み
・顧客に価格改定・定価の上乗せを依頼
※ 売上が立つタイミングが影響するため、来期の上期以降の営業利益率回復を見込む

◆軸となるテーマ

■セキュリティ・プラットフォーム
・Megaplex(IPコンバータ)

◎昔の専用線(レガシーシステム)からIPネットワークへ変えていく
◎大手電力会社向けの受注成約
◎電力会社の変電所数は約6,600
◎今回の受注は全体の規模から見るとまだ10%にも満たないため、さらなる拡大余地あり
◎今後も同社および同業他社への横展開を目指す

■キャッシュレス・プラットフォーム
・据置型・モバイル型決済端末
・組み込み型決済端末

◎端末から上がってくる決済データを受けるクラウドサービスを提供
◎2023年は3400件以上の取引実績見込み
◎取引における課金も新たなビジネスモデルとして検討

■デジタル・プラットフォーム
・熊本県公募型コンペで「Digital Safe」が採択

Digital Safeとは:
◎Web3.0を活用したDX実証実験受託業務
◎「貸金庫」と「終活ノート」を組み合わせ電子化
◎履修証明発行のブロックチェーンノウハウを利用
◎「銀行スマホアプリ」にサービスを組み込みサブスク提供
◎「行政サービス」と「民間サービス」の融合

■BPO(リカーリング分野)
・自治体向けデジタルBPOで業務改革に貢献

◎システムとスタッフを一体型で提供するデジタルBPOを受託
◎地方自治体の長年の課題である徴税業務の効率化に貢献
◎業務効率化とコストダウンを同時に実現可能なモデル、横展開へ


◇4743:アイティーフォー ~その2~
https://note.com/igk0ydr0ybt0ywt/n/n89904e22b222

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