◇7094:NexTone ~その2~


<経営指標>

◆事業KPI

取扱高:目標伸長率10~20%
著作権使用料 徴収シェア:中期的に10%、長期的に50%
管理楽曲数:毎期10万曲以上増加
取扱原盤数:毎期23万原盤以上増加

◆財務KPI(2027年3月期目標)

売上高:270億円以上
対前期売上高:伸長率10~20%
営業利益率:9%以上
経常利益の増加:プライム基準充足(合計25億円)



<2025年3月期1Q:決算まとめ>

・レコチョク子会社化による業容拡大で、主要KPIは前年同期&期初計画をすべて上回って進行中
・売上高、営業利益ともに計画を大幅に上回る進捗、営業利益は計画比倍増
・システム開発等により販管費は増加しているが、計画よりセーブされた数字で着地
・DD事業も安定的に成長、計画を上回り順調
・レコチョクのDD事業は今後サービスを拡大していく計画、現在システム開発等の先行投資中
・管理楽曲数は56万曲(YoY:+15.5万曲、+38.3%)に増加
・取扱原盤数は132.7万原盤(+23.4万曲、+21.4%)に増加


◆1Qの原盤使用料トップ3

・ペルソナ3 リロード (オリジナル・サウンドトラック)
・ビビデバ(星街すいせい)
・オーバーライド(吉田夜世)

※権利者、利用者から強く支持されている(重要!)
乃木坂46などのアイドルグループの楽曲が旧譜も含め移管が進み、下期にかけて業績に貢献


◆実績比較:前期1Q→今期1Q(YoY増減率)

・売上高:22.3億円 → 48.1億円(+115.7%)
・販管費:3.9億円 → 9.5億円(+143.6%)
・営業利益:2.1億円 → 2.2億円(+4.9%)
・経常利益:2.1億円 → 2.4億円(+12.4%)
・当期純利益:1.4億円 → 1.6億円(+13.6%)

・営業利益率:9.6% → 4.9%(▲5pt)
・取扱高:47億円 → 90.4億円(+92.3%)
・管理楽曲数:40.5万曲 → 56万曲(+15万曲、+38.3%)
・取扱原盤数:109.3 → 132.7万原盤(+23.4万曲、+21.4%)

NexTone社:決算説明資料より
NexTone社:決算説明資料より
NexTone社:決算説明資料より

◆2025年3月期:通期計画

・売上高:200億円(YoY+48.9%)
・営業利益:10億円(YoY+52.2%)
・経常利益:10億円(YoY+51.2%)
・当期純利益:6億円(YoY+13%)
・EPS:61.77円

・営業利益率:5%
・取扱高:380(YoY+45.2%)
・管理楽曲数:63万曲(YoY+19.7%)
・取扱原盤数:154万原盤(YoY+21.9%)



<中期経営目標>

◆2026.03月期:計画

・売上高:230億円(YoY+15%)
・営業利益:18億円(YoY+80%)

・営業利益率:7.8%
・取扱高:470(YoY+23.7%)
・管理楽曲数:74万曲(YoY+17.5%)
・取扱原盤数:181万原盤(YoY+17.5%)

◆2027.03月期:計画

・売上高:270億円(YoY+17.4%)
・営業利益:24億円(YoY+33.3%)

・営業利益率:8.9%
・取扱高:530(YoY+12.8%)
・管理楽曲数:85万曲(YoY+14.9%)
・取扱原盤数:212万原盤(YoY+17.1%)

NexTone社:決算説明資料より


<レコチョクとの資本業務提携>

・2023年11月、レコチョクとの資本業務提携を発表
・レコチョク(Eggs)の「インディーズ活動支援事業への先行投資」に着目
・単体では足元赤字だが、来期には業績復活が期待

◆期待されるシナジー効果

  1. Eggsのポテンシャル
    ・契約アーティスト数が約3万組以上あり、2015年以降の8年間で2,640組(9%)がメジャ―デビュー
    ・インディーズアーティスの楽曲数増加による著作権管理事業の拡大
    ・子会社MCJPによる音楽出版事業の拡大

  2. レコチョクのノウハウ
    ・旧譜の利用頻度を向上することによる売上拡大
    ・権利者向けにバックヤードを手掛けているという共通点により、システムエンジニアの活用とシステム開発の連携強化でコストダウン、開発スピードアップ、内製化の実現が可能

  3. NexToneとレコチョク(Eggs含む)両者の連携協力
    ・ヒット原盤の取扱い機会数の増加
    ・レーベル等への直販ビジネス支援業務を拡大




<成長戦略>

◆基礎領域

※ストック拡大による安定的な成長を目指す

  1. JASRACのみが保持している【社交場・カラオケ演奏等】の管理参入を実現し、全区分を管理

  2. アイドル系楽曲の管理受託

  3. 海外市場へのアプローチ継続

  4. YouTube関連事業強化

  5. 有力新人アーティスト楽曲の管理受託

  6. 代表出版管理楽曲の拡大

  7. 【FLAGGLE(レコチョク)】【EGGS PASS」(エッグス)】サービス拡大


◆重点領域

  1. 主催興行の開催

  2. 【murket(レコチョク)】サービス拡大


◆Youtube動画に対する著作権料の直接徴収

2024年7月1日より【一部地域を除く全世界】のYouTube上で視聴される動画を対象として、Googleから著作権使用料の直接徴収を開始

※YouTubeを含むデジタルサービスにおけるインターネット上の音楽利用では、著作権のうち「演奏権」と「録音権」の双方が働く。日本ではこれらの権利を「インタラクティブ配信」として一つの区分で管理しているが、海外ではこれらの権利を別々の事業者が分けて管理することが一般的

  • 管理対象国:地域:全世界(カナダ及び中南米17カ国を除く)

  • これまでは現地の著作権管理事業者などが徴収を行い、当社へ送金するスキームで管理

  • 今後は、2017年から【CONTENT ID】の仕組みを基礎としたデータエクスチェンジ機能を活用し、管理作品が含まれているYouTube動画を精度高く特定し、視聴回数に応じて著作権者へ分配

◎メリット:
・動画の特定精度が飛躍的に向上
・著作権者への使用料分配スケジュールの早期化
・管理作品の利用地域や再生回数等の情報提供が可能など

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