見出し画像

リスクのあるフライング


「契約というのは簡単に考えてもらっては困るんだ。オレは命まで取ろうと言っているのではない、契約書には命まで取るという規約がないんだ、契約をクリアさえしてくれれば、オレは何も言わない、答えはもう出ているだ」

生前、ジャイアント馬場さんが言っていたことで、当時の馬場さんは長州力ら数選手が全日本プロレスとの契約を無視して離脱、新日本プロレスへUターンを果たしていた。

その真逆の考えだったのはマサ斎藤で「契約書なんて、たかが紙切れ一枚、やってしまえば、こっちのもの」、長州がマサ斎藤のアドバイスを受けて、契約を無視して新日本プロレスへUターンしたのか定かではないが、マサ斎藤の考えも受けれた部分がある。

これは自分の見方でもあるが、馬場さんやマサ齋藤は、これまでの著書やインタビューの中でも、互いに触れたことがない、特にマサ齋藤は猪木へのリスペクトはあっても、馬場さんに関しては一切触れたことがない、契約書の事に関しても守る側と、平気で破る側でもあったことから、二人は相容れない関係だったのかもしれない。

そして現在、7月14日サンノゼで開催する『NJPW Presents CMLL FANTASTICA MANIA USA 2024』に参戦する予定だったステファニー・バッケルが、参戦をドタキャンしWWEへ電撃契約する事態が起きていた。

バッケルはCMLL女子部門で活躍しCMLL世界女子王者と女子タッグに二冠王にもなっており、14日には防衛戦も行う予定だった。

なぜバッケルが新日本プロレスへの参戦を拒否し、CMLLとの契約どころか、王座まで放り出して、WWEへ行ったのか定かではない、CMLL側は事前にバッケルとWWE入りへ向けて話し合っており、CMLL側は契約をクリアしてからということになっていたという。しかし、バッケルはクリアまで待てずフライングを選んでしまった。

WWEも結果的にCMLLからバッケルを”引き抜く”形になってしまったが、WWEもCMLLと揉めているわけでないにも関わらず。バッケルが”亡命”のような形でWWEへ来てしまった以上、引き受けるしかないと思う。

WWEもせっかく他団体との門戸を開き、ビンス・マクマホン時代の閉鎖的なイメージから脱却しようとしていた矢先だっただけに、パッケルの獲得はWWE的にも他団体との信用を考えるとリスクは大きかったと思う。それだけパッケルもWWEの期待に応えなければならない部分もあるが…

バッケルの一件で一番被害を被ったのはCMLLで、パッケルはイギリスのレボリューションプロにも参戦予定だったこともあって、今頃は新日本プロレスも含めて参戦する予定だった団体に平謝りの状態だろう。

朝からこういう記事を眼にした。

ここから先は

579字

¥ 300

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?