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旗揚げ10年目で独立を選んだガンバレ☆プロレス

今年で旗揚げ10年目を迎えるガンバレ☆プロレスが3月をもってCyberFightから独立することになった。

ガンバレ☆プロレスはユニオンプロレスから追われ、行き場のない大家健に「お前が団体を旗揚げすればいいじゃないか、大仁田厚は5万円で団体FMWを旗揚げした。お前は1万5000円で団体を旗揚げしろ」と高木三四郎大社長に言われて、ポケットマネー1万5000円を出してもらったことから全てが始まったが、この時は大家健はいわゆる”うだつが上がらない”レスラーで誰もが成功すると思っていなかった。

ところがその”うだつが上がらない”レスラーが、自らの感情をむき出しにしたことで、突如カリスマ化し、たった独りの旗揚げからどんどん選手が集まって、カルト的な人気が出てしまい、大家もレスラーとしてブレイクを果たし、DDT本体にも参戦して、僅か数分ながらもKO-D無差別級王座まで奪取してしまった。自分もガンバレ☆プロレスはどういう団体なのか知りたくて2017年4月30日、大阪で観戦し、この時は今成夢人も台頭していたが、大家自身が大仁田厚のようにふるまうなど、大家健の世界観が作り上げられていた団体だった。

そのガンプロも、いつの間にかバチバチスタイルのプロレスに大きく変貌していた。それは現場監督に就任していた大谷晋二郎の影響も大きかったが、DDTから渡瀬瑞基が移籍したのも大きかったと思う。石井慧介や勝村周一郎、翔太なども加わり、まなせゆうなも女子プロレス部門であるガンプロ女子をスタートさせるなど、大家健だけの団体ではなくなっていった。

そしてガン☆プロもCyberFightの一団体として加わり、年に3回後楽園ホールで開催するようになり、2年連続で大田区総合体育館のビックマッチも開催できるようになった。

そこでなぜCyberFightからの独立を選んだのか、「高木さんのもとでしかプロレスをやったことがないんです。高木さんにデビューさせてもらって、高木さんにいろんな会場で試合させてもらって、高木さんにブレイクさせていただいて。このまま高木さんのもとでプロレス人生をまっとうしたいという思いも確かにありましたけど、この10年間でガンバレ☆プロレスにたくさんの仲間ができました。独立することがガンバレ☆プロレスをもっともっと大きく、いろんな人に届けられるんじゃないかなと思って独立を決断しました。やるからにはDDTを必ず超えます。それが高木三四郎に対しての恩返しだと思ってます。」大家が答えていた通り、同じく何もないところからDDTを旗揚げし大成功を収めた高木三四郎へのリスペクトがあり、それを目標としたからこそ独立という敢えて険しい道を選んだ。それを考えると高木大社長も目指すべき人物になったということなのかもしれない。

旗揚げ10年目で独立という大海原に打って出ることになったガンバレ☆プロレス、更なる発展に期待したい。

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