さくら学院の衝撃

私が「さくら学院」というグループを知ったのは2014年のことでした。初めてライブを見に行って、何とも切ない気持ちになりました。

「さくら学院」というのは小学5年生から中学3年生までの女の子で構成されるアイドルグループで、彼女らは中学卒業と同時に「さくら学院」も卒業します。そしてまた新たに転入生を迎え活動を続けます。「なんだ、お子さまアイドルか」とお思いになる方もいらっしゃるかと思います。まあ、確かに子どもと言えなくもない。でも、彼女らを見ていると、お子さまアイドルを愛でるということとは別の感情が生まれるのです。

あくまでも私個人の感覚ですが、小学校5年生から中学校3年生くらいって、未分化で、甘酸っぱいんですよね。まだ進む道が決まっていないせいか、いろんなタイプが混在しているし、1人1人の中にもいろんな選択肢があるから、1人1人を見てもいろんな表情がある。そういう未分化な状態ってこの時期特有のものでもあり、そこを通過してきた私にとって、懐かしく切なく、密やかに応援したくなる。少女小説を読んでいるような気分にもなります。

「さくら学院」には、少女小説(私がかつて大好きだったコバルト文庫)のような、10代前半特有の空気があって、ライブを見て、その空気にやられちゃったんです。もう戻れないけど、もう戻れない貴重な時間が「さくら学院」のステージには流れていて、見入ってしまう。見入ってしまう一方で、自分が中学生のころのことも思い出したりして、来し方行く末をぼんやり考えたり。。。

「さくら学院」は私にとってそういう貴重な存在だったのですが、今年度で終了するそうです。いかにも残念ですが、コロナ渦にあって、全国から集まるこのグループが活動しづらいのは致し方ないのでしょう。今、その思い出をぎゅっと瓶詰して、この後も眺めたいなと思っています。

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