二十歳

 今日、二十歳になった。

 20年前、私が生まれた。切迫早産で危うく未熟児になりそうだったらしい。生まれた時父親は何故かカップラーメンを食べていて、出産に立ち会えなかったという話をいまだに聞くことがある。

 1番古い記憶は3歳の頃。幼稚園のお遊戯会でトライアングルを鳴らしている記憶。SMAPの世界に一つだけの花を演奏したはずだ。何故か朧げに覚えている。

 小学校低学年の時はそこそこ友達と遊び、外で鬼ごっこをするようなやんちゃな子だったが、高学年になってからはひたすら家でゲームをするようになった。それが今の陰キャ生活に繋がっていると思う。ピアノと同じくらいゲームにも熱中した。

 中学生の時はとにかく忙しかった。勉強、部活、生徒会、習い事、全てをなんとかこなしていた。おかげで人間関係は恵まれなかった。けど寂しさはそこまで感じず、むしろ充実していた。

 高校は激動の3年間だった。応援団にのめり込み、習い事を全てやめ一本に絞り、ブラックな環境にも最初は耐えた。しかし徐々に耐えきれなくなり、ストレス性の疾患に罹り、うつ病にもなり、一度応援団を辞めた。その後なんとか復帰し、最終的にまた応援団に戻り、医学部に現役合格もできた。まさに波が激しい3年間だった。

 10年前は震災直後で、電気は復旧したが、水道とガスは止まったままの状態で10歳を迎えた。そう思うと、振袖という晴れ着で20歳の誕生日を迎えられたのはとても幸せなことかもしれない。

 ハタチ。なんとも不思議な響き。たった一歳年を取るだけなのに、なんでこんなに感動してるんだろう。嬉しいんだろう。不思議な気分だ。

 とにかく、なんとか二十歳になれました。成人になれました。しかし、まだまだ心は子供です。未熟児です。だからどうか今後の成長も温かく見守ってください。私も頑張ります。すごい真面目になっちゃったから変な感じ。今日はここまで。

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