第118回医師国家試験を終えて 感想と反省、勉強時間や使用教材等

後輩にむけて。勉強時間や勉強法の参考に
2024/3/15:合格を確認しました。


成績推移

下に国試対策に使った時間と、初見の正答率を載せておきます。スタート地点としての成績はCBT93%です。
 116〜112回の国試は卒業試験対策のため、得点率を計算する暇なく問題丸暗記。なので初見の正答率記録はないです。
 成績は微増傾向? ってことくらいで、あんまりコメントすることもないです笑 10~12月は教科書を読んでいて国試勉強がおろそか。
 やっぱり国家試験は暗記です。1月10日近辺に受けたTECOM 4以降は基準値や用語の暗記に専念していたので、そこで成績が伸びたと思います。本番で記憶があやふやだったため失点した問題も多かったので、完璧ではありませんでしたが。

必修には得点傾斜がかかるが、本番と模試以外は素の得点率
国試のは講師速報(2/5時点)のもの
微増?
107~111は一般と臨床で合格基準が別れているため、平均値を最低点にした
模試は一般・臨床の合格最低点が出ないので0になってる

勉強に使ったもの

・medu 4のwebサイト
無料で過去問閲覧とちょこっと解説が見れる。同じ無料なら最近は問トレの方が評判がいいらしい。無料なのがとてもいい。画像解説が少なかったり、たまに解説を間違えている問題があるのが欠点。

・レビューブック公衆衛生
覚えるべきポイントを赤字でまとめてくれている。1月は毎日1~2時間はこれを暗記していました。これから公衆衛生は難化していくと思うので、よりしっかりした暗記が必要になると思う。超おすすめ

・国試究極マップ
1月から購入できるmedu 4の動画講座+レジュメプリント。webページでお世話になっている感謝を込め、精神安定剤として購入。3回見ることを推奨されていたが、2回目は気力が持たずスマホをいじりながら見た。3回目は見なかった

勉強に使わなかったもの

使っている人が多かったけど使わなかったもの:

・クエスチョンバンク(QB)
自校では9割近くが使用。year noteとの抱き合わせで7万円近くしたので、費用の関係で購入しなかった。同じように買わなかった1割はmedu 4か問トレを利用していた。みんな進捗はこの教材ベースで話すので、買わないと「回数別」とか「1週目問題」とかの用語がわからず話について行けない。
 解説には周辺知識もかなり書いてくれているので、それで効率よく勉強できるみたいです(友人談)。理解度に応じてマルバツ三角を付箋としてつけられるので、復習の効率もいいらしい。

・動画講座(Qアシスト、medu 4、テコム等)
自校では8割近くが使用。費用の関係で使わなかった。夏メックの偏差値が30を切っていた友人が、1ヶ月見続けて50以上に上げていました。必要な知識をピンポイントで教えてくれるのがいいみたいですね。

・病気が見える
わからない病気はほとんど教科書かネットで調べていたので、持っていたが使わなかった。ほぼ新品を後輩に譲りました。

動画講座は使うべきだったか?

受かることを目標にしていたので、結論的には使わなくても良かったと思います。直前期のみ究極マップというmedu 4の講座を買いましたが、結局これをやるよりは過去問を深めた方が良かったかなという印象です。お金も浮きます。
 とは言っても、お金に余裕があれば動画講座をとった方がいいとは思います。過去問だけの勉強だと、過去に出題のなかった疾患や検査法の勉強はどうしても手薄になってしまいます。友人と国家試験の感想戦をしたのですが、僕が全く知らなかった内容の問題でも、友人は結構「動画講座で言っていたから」という理由で正解を選べてました。試験に出そうな周辺知識も、経験豊富な講師が選んで伝えてくれるというのが予備校講座の大きなメリットかなと思います。噂じゃ、MECかどこかの講座で話された内容がかなり出たみたいですね。
 僕は問題難易度の感覚が周りと違うことが結構多くて、勉強している内容が周りとずれていたんだなあとよく感じました。周囲と歩調を合わせるためにも、余裕があるなら取れたら取った方がいいんじゃないかな? と思います。
 他にも、丸暗記すべき内容をまとめて教えてくれるのも動画講座の利点だと思います。僕は小児の発達段階とか薬剤名とかを少しずつワードに記録して1月末に丸暗記したのですが、そんな面倒くさい手間が省けます。

周りはどれくらい国家試験対策をしていたか

ガッツり対策する人はCBT前には国家試験対策を終えていたり、5年生終わりには過去問10年分を3週していたりと中々すごいです。学年に5〜6人このレベルの人がいました。
 その次くらいに真面目な人は、実習で回る診療科の問題をクエスチョンバンクで解いていました。ちょうど1年で全診療科を回るので、6年生までには一通りの国試対策ができるみたいです。これが学年に10〜20人くらい。
 次くらいに真面目な人は卒業試験前に慌てて3〜5年分覚え、11月くらいに本格的に過去問を解き始めていました。これがボリュームゾーンで僕もここです。
 不真面目なタイプは12月に勉強開始。これも10〜20人くらい。焦っていたけどなんとかなったパターン。
 この手の話題は、受かった人より落ちた人の話を聞いた方がいいのでしょうが、落ちた人に聞く勇気はないです……。年々国家試験の対策が前倒しになってきているらしいので、数年後にはもっと低学年から対策が始まるのかな? と思っています。

試験後の感想

試験前の1ヶ月は人生で一番勉強しました。3日間くらいなら1日十何時間は勉強できるのですが、こんなに長期間を長時間勉強し続けたのは生まれて初めてです。大学受験やCBT前も1ヶ月ほど集中的に勉強したのですが、1日5~6時間程度の勉強でひいひい言っていたので、かなり自分の成長を実感します。知識面においても、7月あたりにnoteに書いた117回の感想からだいぶ成長しています。今読み返すと結構見当はずれなことを言ってますね笑
 「暗記」というものに真剣に取り組んだのも初めてで、生まれて初めて「まとめノート」を作り、蛍光マーカーというものを使いました。最初は産科・小児科・公衆衛生は捨てるつもりだったのですが、やり切って良かったなとも思います。これまでの6年間で避け続けていたものに真剣に取り組めたのも、個人的にすごく良かったと思います。
 悔しかったのはケアレスミスが1問(正答率ほぼ100%の問題で、1つ選ぶべきなのに2つ選んでいた)あったことと、レビューブックの暗記が完璧ではなかったことです。数字暗記が不確かだったために公衆衛生の問題を2問落としていて、自分の能力の限界を感じました。どこかに「こんな細かいこと出ないだろう」という甘えがあったのかもしれないです。内科の問題ならそんなこと思わないので、公衆衛生は試験のための勉強をしてしまっていたんでしょう。これを機に「覚える」ということも勉強において大事にしていきたいと思います。
 暗記が中途半端だったため落とした問題が5問ほど。何も知らなかったら感覚で正解してたような問題です。周りとの感想戦では「よくわかんないけどこれ」でみんな正解を選べていた問題なので、中途半端な知識は害にしかならないということを実感しました。
 国家試験自体についての感想ですが、勉強するほど良く作られている問題なんだなと感じました。検査値や所見等、細かな知識を得てから見直すと、びっくりするくらいその知識どおりで、作り込みの良さをひしひし感じました。

118回の難易度

118回は受験生全体の得点率が上がり、一般・臨床のボーダーが78%(2月初旬時点→最終的に76.7%)のようです。去年から3~4%上昇です。必修問題についても、91%とった友人の偏差値が50を切っていたそうです。ここ数年は国家試験の得点率が上昇し続けているようで、来年度もボーダーは上がる可能性が高いです。難易度自体は去年とさほど変わっていない印象です。
 問題に関しては、変に捻ったものが出ずに直接知識を問うような問題が多かった印象です。それだけに細かな覚え漏らしがあると間違ってしまうため、より一層の暗記が必要になるのだと思います。来年受ける人は産科・小児科・公衆衛生から逃げてはいけない。この3科目はほぼ暗記なので、辛いことは重々わかっていますが……


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