他人と作る

マイドキュメント (67)

こんにちは、油断すると続きません。最近、一瞬だけラスアス2をやって寝る生活です。全くうまくなりませんね。

前回ぼくのルーツは書道家になりたかったことだと書きました。ずっと一人で制作していたのですね。大学まで15年くらい何かを制作するときはずっと一人でした。そういうことに飽き飽きしていたと思います。

こないだ今関わっている作品のキャラデさんと話していて、その方は漫画も書かれているのですが、漫画は一人で小回りがきく分、一人で考えられる限界があると話していました。ぼくも集団作業への可能性みたいなものを感じてアニメ業界へやってきています。昨今のアニメ業界は、あまりに有象無象にスタッフが増えすぎた反動から、個人単位や極少人数で作ることを良しとする方向になってきているようです。

ぼくとしては、集団で作ることに拘りたいかなと思います。集団というのは、友達ではなく、他人同士だということです。これは映像研の方の記事にも書こうと思っていましたが(早く続きをかけ)、演出をやってみて思ったのは、アニメは他人がいっぱいいて出来ているんだなということです。最初からわかってはいましたが、割とそこは感動しました。

ぼくは全くコミュニケーションがうまく取れない人間です。それを言うと毎回驚かれますが、かなり内向的な人間であるのは間違いありません。高校の時は1週間に原稿用紙1枚も喋っていなかったと思います。なので、演出をやってみると、本当にいろいろな人と喋らなくてはいけないので苦労しました。おそらくこの仕事をしていなければ、一生話すことはない人とたくさん喋りました。そして、その人たちにどれだけ素晴らしいスキルが備わっているのかもわかりました。そういった多種多様な人間の力が合わさっているからこそ、多くの人間の心に届くのかなと思います。綺麗事かもしれませんが。

おそらく現場で苦しいことがあるとするならば、作品のコンセプトと適材適所がうまくいっていないのかもしれません。それはまた別の話ですが。気が向いたらそのあたりを次に書きます。明日もがんばります。

それでは、また。

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