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時代の潮流に乗る中学入試とは vol.262

神奈川県の私立中学は2月の一日からスタートしていきます。

旧来より学力を測るために、国語・算数・理科・社会といったいわゆる学校での学びのさらにその先の少々難易度の高い学習内容を入試問題として出題して、その学力によって合否を決定するというものです。

学力だけにとらわれないという点で最近では、ただの筆記問題に追加して、適性検査型や英語型入試、面接入試などのさまざまスタイルでの入試をどこの学校もとり行っています。

とはいえ、多くの学校がいまだに筆記試験の入試をメーンに続けています。

文科省の求める学習者像、私たちの求める教育の在り方とは異なる形で自動を判断することからいまだに抜け出せない学校文化に嘆きつつも、変わった入試のスタイルを取っている学校もあります。

これからの中学入試について考えます。

入試で何を見たいのか

私が昨年度何かの入試のニュースで拝見したのはこの入試です。

何とも面白い入試です。

聖学院は教員になって初年度に研修で出会った先生が勤務されていた学校でしたので、私の中でもいまだに印象深く頭に残っています。

既存の入試も、いわゆる筆記試験で見れる学力だけにとらわれないように、さまざまな能力を見ようと工夫は見られます。

しかし、ここまである能力に特化した入試は初めて見ました。

思考力というと採点や判断が難しいと感じますがこの記事によると、この入試について1年間かけて教員は研修を受けており、教員自身が思考力を高めているのがよく分かります。

時代の流れに合わせて、教員もアップデートし続けるからこそ、こういった入試が実施できるのでしょう。

筆記試験では人間性は見られない

今の中学入試は、確かに筆記試験である程度の学力は測れるので、そこでの足切りをするという点ではいいシステムかもしれません。

しかし、そうはいっても中学校に入って急激に成績が伸びたなど、勉強が好きになって勉強熱心になったなどという話はよくある話です。

それもそのはず、小学校段階では学力的な学びよりも、人間性や集団行動をしていく上での社会性といったものを育む機会が多いですし、児童もそちらの方をよく吸収するからです。

その中で、学校でも習わないいわゆる入試問題に取り掛かり、学習を続けていけるかどうかというのは一種の人間性なのかもしれませんが、それでは”忍耐”という人間性しか見ることができません。

それ以外を見るのであれば、やはり既存の入試スタイルには限界が来ているのかもしれません。

高校入試ではなく、中学入試だからこそ

多くの児童が、中学校は公立中学に入り高校で入試に挑みます。

しかし、そんな中でもあえて中学入試に挑むのであれば、中学入試だからこそできることをしていくのが得策です。

小学校で培ってきた自分の想いや信念、感情などあらゆるものを総動員して入試に挑めると最高です。

筆記試験で測れるのは、中学校での学びを進めていく上で大切な要素ですが、それがすべてではありません。

これからの時代、必要なのは短期間での教科的な知識だけでなく、変わりゆく社会を生き抜く力も必要です。

集団生活や社会的にも大人の入り口に立ち始める中学校生活だからこその中学入試をこれからも追及していきたいものです。

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