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レッサーパンダは攻撃時に匂いを発する?

画家の山脇氏がツィートで「レッサーパンダは、威嚇する際にスカンクに負けず劣らずの強烈な悪臭を放つ」との伝聞を紹介していました。

パンダマニアもこの「悪臭を放つ」という逸話を知っている人は少ないかもしれません。

この話の出どころは、科学系ニュースサイトの以下のページと思われます。

このページには、以下の記述があります。
Like skunks, red pandas can unleash the smell when they are scared to fend off a predator. If that doesn't work, they stand on their back feet and strike out with the claws on their front feet, according to the San Diego Zoo. (要約:スカンクのように、レッサーパンダも捕食者を撃退するために、恐怖を感じると臭いを放つことができる。それでもダメな場合は、後ろ足で立ち、前足の爪で攻撃するそうです(サンディエゴ動物園調べ)。)

上記の引用部分で触れられているサンディエゴ動物園では、レッサーパンダ紹介ページで、以下のような記述があります

Claws are for climbing, of course, but this mild-mannered mammal can defend its territory by standing on its hind legs and using those sharp claws to strike out if threatened. If that doesn't work at keeping enemies at bay, the red panda can release a strong odor from scent glands at the base of the tail that may make a predator think twice about a red-panda meal.(要約:脅威があれば後ろ足で立ち、その鋭い爪で縄張りを守ります。それでも敵を追い払えない場合、尻尾の付け根にある臭腺から強い臭いを放ち、肉食動物にレッサーパンダを食べることを思いとどまらせることができるのです。)

スカンク並みという記述は、科学系ニュースサイトが追記したことがわかります。また、威嚇の順序(立ち上がるが先か、臭いを放つ先かの違い)も入れ替わっています。

私的に、サンディエゴ動物園の記述は、最近のレッサーパンダ研究の成果が反映されていないとか、四川系レッサーパンダの登録者の氏名が異なる箇所があることから、この「捕食者に強い臭いを放つ」という記述に関しては信憑性を疑っています。

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