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iLOCセミナー(特別版) 参加レポート

皆さん、こんにちは! ifLinkオープンコミュニティ会員の濱@ISEです。
今回は、10/18に行われたifLinkオープンコミュニティ特別セミナーの参加レポートです。

今回は特別版ということで、ifLinkオープンコミュニティ会員以外にも開放された、参加費無料のリアル&オンライン開催!

会場は、ifLinkオープンコミュニティ会員でもある京セラ(株)の「みなとみらいリサーチセンター INNOVATION SQUARE」です。

京セラ(株) みなとみらいリサーチセンター

それでは、さっそく会場へ。

会場案内

ビルはガラス張りの面が多く、開放的な予感がしますが、みなとみらいのビル6階ということで、他のビルに視界を遮られたりは・・・。

会場からの眺め

しませんでした!
いやー、いい景色ですね。
目の前にはパシフィコ横浜を眼下に、横浜の港が見えるとか、まさしく「みなとみらい」な感じのステキな会場です。

はじめに

会場紹介

会場を提供くださった京セラ(株)のオープンイノベーション推進部の方から、INNOVATION SQUAREの施設紹介がありました。

僕にとっては自社ではないので、さわりだけ。

INNOVATION SQUAREは、京セラ(株)のイノベーション拠点の1つで、京セラさんの共創スペース(≒ifLinkの考え方と同じ)とのことでした。
100名規模のイベントを開催したり、3DプリンターやNC加工機がある工作室があったり(いいなー)。
社内外の交流の場としても利用され、「異種格闘技戦'23」(業界著名人によるトークイベント)なるものも開催されたりするそうです。

登壇者紹介

本編の特別セミナーの前に、ifLinkオープンコミュニティ外の参加者(非会員)に向けたちょっとしたifLinkの説明と、登壇するストラテジーキャンパス中村氏のご紹介から始まりました。

ifLinkオープンコミュニティのI倉さんからは、『動物を尊敬していて、動物のような迷いのない行動力を実践し、自分で営業、どこの誰にでも自分で直接インタビューする』と中村氏の行動力を前面に押し出した紹介がありました。

I倉さんは、中村氏のセミナーに何度か参加されていて、かなり心酔している様子で、がっつりと中村氏のハードルを上げていました(いいぞもっとやれ)。

セミナー

さて、本編ですが、まずは中村氏の自己紹介とテーマ紹介から。

インドで育ち、T大院で半導体・ハードウェアセキュリティを研究し、就職してからは製造業の成長戦略やM&Aに携わり、独立してからはAI関連事業を立ち上げたり、東証マザーズ上場を経験があったり、すごい人だぁ。。。

テーマは「ifLink活用研修事業戦略」です。

イベント情報としては、「連続起業家が、ifLinkで事業を始めるなら」と銘打っていましたが、「ifLinkを活用したIoT研修事業」の戦略を作るならばどうするか? に落とし込んでの講演となります。

講演内容

具体的な内容は、さすがに参加者と中村氏のモノですので、詳細は書くわけにもいかないのですが、見出しレベルとちょっとした感想をくらいならセーフとさせてください。m(__)m

  • テーマ
    「ifLink活用研修事業戦略」ということで、こんな依頼があったと仮定しての講演になります。

「ifLink 事業の成長戦略の1つとしてifLinkを活用したIoT研修を考えている。 本事業の戦略を具体化し、ポテンシャルを見極めた上で提案して欲しい」

テーマ:依頼事項

これ、ifLinkオープンコミュニティとしてはかなり貴重なのでは!?

僕個人としては、経営陣でもなければ、マーケティングの専門家でもないので、どんな話になるのか想像がつかずワクワクしています。

  • まず過去知見から「仮説」を組み立てる

ミニマム6件くらいインタビュー(トータル2000件くらいやってるが、バイオ・化学は専門外なので拒否だとか)するそうです。
はー、これは僕らも見習わないといけない気がしますね。
新規事業関連の仕事をしているので、展示会みたいなイベントで外視点の意見・コメント(是非を問わず)をいただくことも必要だと思うのです。

  • 手持ちの情報を整理し、フレームに沿って仮説を作り出す

インタビューや各種調査から、そうやって集めた手持ちの情報から一番確からしい説が仮説となるとのこと。
うーん、これは仮説とアイデアの違いということで、ちょっと僕の認識を正されましたね。
仮説は、自分たちで「こうなのでは?」と考えて、ぶつけてみるようなイメージをしていたので、ひとつ学びになりました。

仮説とは?:手持ちの情報から考えられるが、情報は欠損している3C観点からの戦略=仮説と呼ぶ
論点とは?:事業成立のために決定的な影響を持つ、かつ不確かな点(論点)を特定して検討しないと実務的なコストにならない

仮説と論点
  • 3Cフレームワーク

市場や顧客、競合、自社の3つから成功の要因を見つけ出すフレームワークで、だれに・いくらで・どのチャネルで売るかの分析するのに役立つらしい(マーケティング素人なもので)。

何を・だれに・いくらで・どのチャネルで売るか
・Customer:顧客:必要なのか
 ↓
・Competior:競合:かてるのか
 ↓
・Company:自社:実行できるのか
 ⇩(こっちはあまりない)
・Customer:顧客:必要なのか

参考:3Cフレームワーク

Wikiによると、3C分析にチャンネル(Channel)を加えて、4C分析と呼ばれることもあるそうです。
弊社は独自の販売チャンネルを持っているわけではないので代理店などを通しての販売となるため、4Cで考えるべきなのかも、と思います。

  • 本検討に主な論点

AIみたいなバズワードとちがって、IoTはある程度リテラシーも上がっているということで、勢いだけでどうにかなる分野ではなさそう。
サービス、顧客、定量分析、ポートフォリオとそれぞれの論点を考えないといけないが、僕が気になったのはサービスのところ。
サービスとしては、創出効果を考え、「ifLinkだからこそ創出できる効果は何か」が論点になるそうです。
「ifLinkだからこそ」はifLinkといっしょに事業を立ち上げたい会員企業の皆さんも気になるところではないかと思います。

  • 活用可能性があるアセット(≠強み)を整理

お客様が評価してくれてはじめて「強み」と言えるので、アセットくらいに考えておくとよいそうです。
「強み」「やりたいこと」起点で考えすぎないように注意が必要ということですので、ifLinkが持つ製品としての特徴(めちゃくちゃ詳しくないといけない)、ブランドネームを大切にしましょうという理解でいいのかな。。。

  • インタビュー調査

調査は論点の特定・調査・戦略の変更までのサイクルを高速で繰り返すとのことで、インタビューの中でも、リアルタイムでやっていくそうです。
リアルタイムでサイクルを回すには、慣れが必要なんだろうなぁ(10や20程度じゃ無理そう)。。。

海水を沸かすことはできない(Boil the ocean) = 論理的に不可能ではないが、莫大なコストがかかり実質不可能ということ。(たしかに)
仮説がない調査はコストが高い参考資料になりがち、という話は「なるほど」と思いました。

  • インタビューは基本「顧客」および「先行企業」に実施

講演に先だって中村氏がおっしゃっていた「先行企業・お客様の声、をかならずヒアリングする」とつながるところですね。
これは、なかなかに勇気がいるというか、うまくやると非常に有意義な情報が得られそうな一方で、うまくやらないと危険な香りがしますね。
それでも、インタビューから、提案するべき形、先行企業の課題が見えてくるので、ゼッタイにやるべきとのことでした。

なお、インタビューにはコツとコネがいるそうで、テクニックのひとつとして、相手の調子(まごつき、ハキハキ)に合わせることで、気安い感じを作るというワザをご紹介いただきました。

会場では、実際のインタビューの録音をいくつか聞かせていただいたのですが、たしかに相手の調子に合わせて、いい感じにやり取りを進めていました。(すげー)

また、インタビューの中核は行動に関する質問ということで、顧客・先行企業それぞれに合わせた質問をされていました。(これもテクニックだなぁ)

  • 市場規模と収益性

市場規模は研修だけで考えるか、他事業への展開のきっかけとして考えるかで変わってくるそうです。
たしかに、研修単体での売上って、なんとなく限界がありそうな気がしますよね。

  • 調査から導出した初期方針、実務においてはこれば1stミーティングになる

本記事ではだいぶ内容を絞って書いていますが、それぞれの論点について調査結果からわかったことをもとに初期方針を導出するとのこと。
この初期方針をベースにアップデートして、論点の特定まで戻り、何度かサイクルを回す(目安は3回)ことで事業方針がはっきりとしてくるということでした。

何を・だれに・いくらで・どのチャネルで売るか
・Customer:顧客:必要なのか
 ↓
・Competior:競合:かてるのか
 ↓
・Company:自社:実行できるのか(+したいのか)

参考:3Cフレームワーク(再掲+アップデート)

質疑

ちょっと気になる質疑があったので、ピックアップしておきます。

Q:
自分たちでもできそう、でもできないのはなぜ? 論点がちゃんとしてないからか、と思ったが、チームの中で論点を整理しようとすると、バラバラでまとまらない。
今日、論点の定義が得られたが、それでもバラバラになりそう。
論点の着地のコツはあるか。
A:
2つの観点から回答(経験からくる肌感覚でもあるが)
・最後、目の前のお客さんが「これができたら買ってくれる」というところに注力
・目の前の1社に売れるのか、に注目すると定まっていく
スケーラブルとか利益率はあとで、一番大変なのは最初のアポを取ること。

Q:
インタビューの際、競合への情報漏洩の懸念から断られることがあるのではないか?
A:
いきなりセンシティブな質問をしないで、素人(一般的な)みたいな質問から徐々に深堀する聞き方をする。
競合です、1問目から利益率は、みたいなことはしない。(←ですよねー)

講演が終わって

I倉さんにあげられたハードルを見事に乗り越えた感があり、さすが、と思いました。

僕個人としては、とても勉強になったセミナーでした。
エンジニア・技術者だから関係ない、ではなく、新規事業の立ち上げに関わっているので、こういったセミナーで少しでも知見を広げる機会があるのはうれしいですね。

終わりに

さて、ifLinkオープンコミュニティ特別セミナーの参加レポート、いかがでしょうか。

内容をなんでもすべて書けるわけではないので、記事と中途半端になったかもしれませんね。
むしろ、中途半端になったことで、セミナーに興味を持ってもらえたかもしれません。

きっとまた、非会員も参加できる特別セミナーが企画されると期待しているので、そのときはぜひご参加いただけるとよいと思います。

それでは、例によってイベント後の交流会(飲み会)にいってきまーす ノシ

――――――
ifLinkオープンコミュニティについて

一般社団法人ifLinkオープンコミュニティは、さまざまな企業・団体に所属する人々が、その垣根を超えてオープンに交流しながら「誰もがカンタンにIoTを使える世界」の実現をめざすコミュニティです。
2020年3月2日に複数企業により設立され、現在100社以上の企業や学校が参加し、IoT機器のifLink規格への対応やIoTソリューションの試作、アイデア発想、マーケティングなどを行っています。
※ifLinkは、東芝デジタルソリューションズ株式会社の登録商標です。

中村氏が所属する株式会社ストラテジーキャンパス

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