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IFAの時代


ここ数ヶ月、セールスパーソンの方々の外貨保険販売から変額保険販売への移行が予想以上に進んできているように感じます。また、政府が推進する「貯蓄から資産形成へ」という流れが多くの人々にかなり浸透してきたようにも感じます。IoTやDXの進化もそれを後押ししていることかと思います。これまでなかなか進まなかった株式や投資信託への資金流入も大きく流れが変わって進み始めたという実感があります。皆さんもご存知のように来年度から、高校の授業に「資産形成」の内容が導入されることになっています。これまで家庭科でのお金に関する授業は「無駄使いしない」「だまされない」など消費者目線の内容ばかりでしたが、新学習指導要領は将来に備えた資産形成の重要性にも踏み込み、投資家目線からみた主な金融商品のメリットやデメリット、生涯のライフプランやリスク管理についても言及するそうです。若いうちから、お金に関する正しい知識を学ぶためのマネー教育施策として資産形成の授業が入ることは、投資教育がなかった日本において画期的なことです。
このような流れの中、セールスパーソンの方々も変額保険の運用の話をお客様に話してみると自分の思っていた以上にお客様が投資・運用に興味を持っていたり、銀行やネット証券を通じて証券取引を既にしているということに気づき始めたようです。これまでセールスパーソン自身が興味を持っていなかった投資・運用の分野についてお客様は自分の知らないところで取引をしていたことを目の当たりにしたとよく聞くようになりました。保険メーカーもその流れに乗り変額保険の販売を推進していこうということかと思います。ある保険メーカーは特別勘定の種類を増やし運用実績の高い商品を組み入れたりしてその内容を大幅に好転させています。
ただ、この流れにセールスパーソンの方々がまだついていけていない感じがあります。これまで保険商品を売るための問題提起やお客様へのアプローチをしていたセールスパーソンは、これまでと違った分野の投資・運用というアプローチが効果的にできていないようです。これまでのように生命保険の知識だけでは全く足りず、自動車保険、火災保険など損害保険の知識も深く研究し学んでいくことが必要であるとともに、投資・運用についての知識をより深く修得していくことが必要です。投資運用についてどのように勉強していいか分からない、どのような書物を読めば良いかと聞かれることがよくありますので少しご紹介します。
書籍では、フランスの経済学者トマ・ピケティの『21世紀の資本』は株式投資の有効性を理論的に説いていますのでじっくり読んでみたいところでありますが細かい文字で700ページ以上ありますから、私も読めないと思いました。そこで私の場合は、それを解説しているYouTubeなどを見てその内容を理解することに努めました。もちろん本を読むのが好きな方は読破することに挑戦してみて下さい。現在ではたくさんの本を高いお金を出して買わなくても、インターネットで多くのことを知ることができるようになりました。人物としてウェブで調べてみるとよろしいかと思いますのが、「投資の神様」「オマハの賢人」と呼ばれるウォーレン・バフェットです。そしてお客様から反響が多いのが、ロナルド・リードさんです。若い頃にはガソリンスタンドで働く店員であった人が92歳の時には9億円を超える資産があった。それは投資による結果であったーどんなに収入の少ない人でも億万長者になるのは難しいことをする必要はなく特殊な能力も必要ないということがこの人の人生から学ぶことができます。
投資の神様ウォーレン・バフェットはドルコスト平均法はダメだと言っていますが、毎月投資を続けていくことが大切だとわかるのは本多静六の『私の財産告白』です。私のように本を読むのが苦手だという方は電子書籍がありますので音声で聞くこともできます。これらは株式投資・投資信託・運用の知識を得るにはかなり効果が高いと思いますのでぜひ書籍を読んだりインターネットで調べてみてください。
保険商品は必要なものがあればそれ以上お客様も買う必要はありません。しかし、投資をしてみようということになりますと必要額を満たしているのでもう必要ないという事はなく、財産は増えたほうがいいわけですから追加で1人の方が何度もリピート購入をされることになります。変額保険を販売することの意義はお客様が利益を得ることだけではなく、セールスパーソンの知識レベルの向上など自己成長という大きな価値を得ることができるわけです。

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