自分のための雑記

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備忘録 #1 別れ際に好きな映画を訊くこと

先日、数えるほどしか話したことはなかったけれど、ものすごく好きだった人とお別れをしてきた。その人はアルバイト先の先輩で、この度留学への出発に伴い退職された。もう彼と会うことは二度と無いだろうなというのは直感で分かった。 その人と出会ったのは3年ほど前、私がかつてアルバイトしていた飲食店から、その系列店にヘルプ要員として出張した際のことだ。彼はそのヘルプ先のお店で働いていた。物腰や雰囲気がとても柔らかく、多くは語らず、落ち着いていて、私のことにちっとも興味が無さそうだった。挨

    • 砂漠

      伊坂幸太郎の「砂漠」を読んで 砂漠に思いを馳せる。真っ青な空と、四方に広がる砂の山だ。緩やかで、しかし時には激しく吹く風が、その砂をさわさわと吹き上げ、不気味な砂紋を描いている。他には、何もない。もしそのような場所に私がいたら、どうだろうか。果てのない砂漠に一人立たされた私は、精神まで乾燥し、方向感覚も失い、どう歩き出せばよいのかも、水場や夜をしのぐ場所がどこにあるのかもわからない。座り込んで肩を落としているだろうか、それとも、茫然とした表情で立ち尽くしているだろうか。

      • やさしさ

        「あなたは優しいね」と言われ、なぜ自分が人に優しいのだろうかと首を傾げた。 優しさとは何かについて考えると、それが曖昧な言葉であるゆえにとても難しい。そこでここでは私の思う「見返りを求めずに、相手のためになる行動を進んで行うこと」つまり「損得勘定なしに他人を思いやること」を優しさとする。相手にもそういう意味合いで言われたのだと思う。 さて、たしかに私は損得勘定なしに他人を思いやることを、意識的にではないものの行っている。それはなぜか?思えば自分に直接明確なメリットを及ぼすわ

      備忘録 #1 別れ際に好きな映画を訊くこと