![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/121277444/rectangle_large_type_2_f472f7f0c1dce27383b920a92362d31b.png?width=800)
無題
![](https://assets.st-note.com/img/1699555047660-he2saHjaOC.png?width=800)
人として過ごしていたその人は
今もその場所で活動している。
けれどその姿には少し変化が見られる。
人としての生命が失われる前に彼女は
自分自身をそのメインフレームと
融合させる道を選んだ。
今の彼女の生命を維持しているのは
コンピューターシステムと無限とも思える
膨大な情報量を持つ、ネットワーク空間だ。
私は月に何度か彼女に会いに行く。
最近の出来事やたわいもないこと、
今の自分のことをしゃべって
彼女に聞いてもらう。
彼女は昔のように答えてくれるが、
あの頃のような面影はない。
今の彼女は彼女であって彼女ではない。
彼女は今は機械であって、人ではないのだ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?