ダンナ図書館

週末の休日 A子は部屋でのんびり くつろいでいた

今週は仕事もいそがしかったので ゆっくり出来るこの時間はありがたい

珈琲を飲みながら ゆっくりしてる所に 夫が部屋に入ってきた
なんだか 手元にスケジュール帳をもっている

今日って何日だっけ? もしかして 今日はおれの返却日じゃないのか?

あっ!そうだ 忘れてた 今日はあなたを
ダンナ図書館に返却する日だった

せっかく ゆっくりしてたのに……… 
と思いながら A子は椅子から立ち上がる

この人をダンナ図書館へ 返しに行かなければならない


A子は2,3ヶ月前からダンナ図書館を利用していた。
きっかけは友人からのすすめだ

この図書館を気に入ってる点は
じぶんの理想のタイプをかなりこまかく設定できる所

年齢  身長  体重  血液型  職業 
それにどこの国のひとか? まで

じぶんの好みを選んで カードに記入し カウンターへ提出すると
提出した条件に いちばん近い男性が全国、いや世界中から
今回の借主のところへ来てくれるのだ

そこでいっしょに暮らし、ふたりが望めば 
そのまま 結婚することも出来た

A子は科学者を肩書きに持つ男をえらんで いっしょに暮らしていた
けれど 今度はプログラマーを肩書きに持つ男がいいかもしれない


A子 一緒に暮らせて楽しかったよ また 縁があれば じゃあね

借りていた 旦那を返却し 別れをすませ
あたらしい旦那を借りるべく A子はカウンターへ足を運んだのだった

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