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Type_Kanako_サイバー空間からの脱出


「だめだ...このままでは消滅してしまう。」

かな子はもう何週間もそのサイバー空間から出られないでいた。

新しく装備して使い始めていたマインドシステムの致命的なバグで、
かな子のメンタルシステムが深刻なダメージを受けてしまっていた。

もともとハイレベルのパーツとソフトウェアで構成、構築されているので
外部からのかなりのダメージにも耐えうる性能をかな子は備えていた。

しかし内部からのバグによるダメージには正直、
セキュリティシステムも油断していた。

身体の3分の1は機械化されているとはいえ、
残りの部分はまだ生身の人間だ。

何か食料を食べなければ生存は難しくなってくる。

かな子はかなり消耗しきっていた。

そのエリアにあるリペアシステムで一時的に生命エネルギーの補給ができ、
かな子のメインシステムも何とか稼働してはいるが、
もうあまり時間がない。

「このまま ここで消滅するわけにはいかない。」

かな子はそのサイバー空間から脱出するべく、再度立ち上がった。

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