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世界が、変わり始めようとしている。

 米国で発展したレクレーショナルダイビングと本質を守ってきたヨーロッパのダイビングが融合して、ダイビングが変わり始めている。

無重力感覚を磨くと今までと違った水中が見えてくる。
無重力スタイルのセンスがダイバーの翼になる。
ダイバーが翼を手に入れると、世界が変わり始める。


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 人には見えない「もの」を見る力がある。例えば、妙心寺の枯山水など水が無いのに水があるように、山が無いのに山が見えたりする想像や妄想とは違う何かが感じられる世界観だ。特に日本人は見えないものを見る力が生活にも息づいていると私は思っている。

 何もない所に見えるものが有るとは、どういうことなのか? 

 例えば、シンプルなものが美しく見えたりするのは人が見えない「もの」である何かを無意識のうちに見えているからなのではないか?
昔から素晴らしいものを表現する場合に「神は細部に宿る」とは言い得て妙だ。美しいと思う「もの」を見る力とは、無意識のうちに感じたものが、意識として働いたからではないか?見えないものを見る力とは、そのようなものなのかもしれない。

 ダイバーが見えていない世界。それは無重力の世界だ。無重力は中間の世界、その始まりに中性浮力がある。では、無重力の先は?無意識のzoneの整域世界なのかもしれない。先日、本質を理解するには良い鏡を探すと説明した。 例えば「あの人は◯◯の鏡だ」といった表現がある。スクーバダイビングで云えば「直ぐにはできない」無重力のダイビングスキルとセンス(感覚)にも「良い鏡」を見なければ、良い型を磨く道筋にはならない。この点が今までのダイビングと違うところではないだろうか。

◯磨く道筋の前提
●シンプルに物事を考える。
●自我を消して無我になる。
●自我を内省する。

 猿真似が通用しない新しいスクーバダイビングの世界観(無意識の整域)は、良い系譜をもつ者、つまり、教える強い意識と教える難しさを経験しないと人に伝えるのは難しい。教える技術は、相手を慌てさせない技術を身につけたダイバーだ。相手を慌てさせない技術とは、簡潔でなければならない。良い系譜とは経験と研究の中で生まれる。英国人のインストラクターに「良いリーダーは仕事で潜る回数が年間200本だとしたら自身の技術を磨くために潜る回数も同じでなければ良いリーダーではない」と言われたことが心に深く沁み込んでいる。人は簡単に何かを手に入れようとする。しかし、良い系譜を飛び越して全てを手に入れたかのような気持ちでは、とても辿り着けない無意識と意識の整域世界観があるのかもしれない。

今、世界は変わり始めようとしている。

今回は、この辺で・・・。

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