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海外から見た日本のダイバー

こんにちは。世間は秋の気配ですね。

 さて、今回は「海外から見た日本のダイバー」と云ったテーマで、少し書いてみようと思います。基となるのは、8年前に海外ダイバー受け入れ調査で海外ダイバー観光関連の資料を調べていた時に入手したテキストを使って書いています。さて、フランスから見た日本のダイバーは・・・?

◆海外フランスから見た日本のダイバー

日本ダイバーの特徴
 規則正しくて傷つきやすい。ダイバーの装備が、しっかりしていて水中スキルは中ぐらいのレベル。噂どおり日本のダイバーは水中撮影を大変好み、フランス領のポリネシアやニューカレドニアでよく見かけた。
接遇の注意点
 日本のダイバーはサービスの質に大変厳しい。滞在中のサービスがよければスタッフに対する感謝を惜しまない。お礼の品物を渡すことさえあります。ただ、サービスがしっかりしていなくて不満がある場合は日本のダイバーは迷わずにクレームをいいます。
良いところ
 水中だと大人しくて、とても管理しやすい。ただし、消極的過ぎると他のダイバーに思われる。                        悪いところ
 文化があまりに違いすぎて、西洋人から見たら接客が難しい場合があります。逆に日本人から見たら西洋人に対して同じことが言えるでしょう。
現地インストラクターからの意見
<<私がポリネシアで案内したのは主にツアーや新婚旅行で来ていたお客さんでした。一番難しいのはグループのマネージメントでした。言葉が通じないので、会話が難しくツアーガイドを通さないとだめなときが多かったです。そう云う点に関しては不便でした。文化も違い、感覚も違ってコミュニケーションがとりにくかったり、ユーモアが通じなかったりしました。それを補うために日本のお客さんが多い店は日本人スタッフをチームに入れることが多かったです。>>

 以上が、当時の資料内容ですが、この資料を渡されて、イザ、開封しようとした時の胸のドキドキ感は今でも心に残ってます。まぁ、読んでみて安心したところと改めて「そうなんだー」と頷いたところもありました。ただ、かなり柔和的に翻訳しておりますので・・その辺は、汲み取っていただければと思います。

その他、フランス側から見た他国のダイバーも気になるところです。

そう。あるんです。

◆アメリカのダイバー

アメリカのダイバー
 頭が硬いところがあるが、他人をリスペクトする。アメリカのダイバーのプロフィールはひとつではない。最低二つあります。
①WRSTCに所属している団体の発行したライセンスの持ち主で無減圧ダ イブを好むレジャーダイバー。
②専門団体の活動に力を入れている運動神経の高いテクニカルダイバーやレジャーダイビングを知らないまま最初からテクニカルに入るダイバーもいます。アメリカのダイバーは装備がしっかりしていて富裕層の人が多い。
接遇の注意点
 レジャータイプのダイバーは水中撮影にはまっている人が多く、亜熱帯の海を好みます。そして英語圏のダイビング旅行先を優先的に選ぶ。またアメリカから近いダイビング旅行先を好む。アメリカのダイバーは無減圧限界を守ることに必死です。減圧ダイブに挑戦するより無減圧潜水時間を伸ばすエンリッチエアーで潜る方が好きだと思います。初級者でもいい器材を身につけている人が多い。アメリカのダイバーは自分が覚えたことしか正しくないと思い込むところから、違う国、特にフランスに潜りに来たときに違和感を覚えるかもしれません。
良いところ
 講習時は大変素直でライセンス取得後は覚えたことを実現させ、規律正しく潜る。                               悪いところ
 アメリカのダイバーは性格上疑い深い人たちです。不正確なポイントがある時と自分のダイビングスタイルに合わないことをされると不満を抱く。

◆イタリアのダイバー

イタリアのダイバー
 上品かつ「変化に富む」多様なダイバーで水中スキルは中ぐらい。装備はしっかりしている。ダイビングクラブの仲間たちと一緒に行動することが多いが旅行先によって一人で行動することもある。30メートル以上の水深をあまり好まず無減圧潜水時間を守る。規則が変わることに慣れている上、意外なことに規則をしっかりと守る。
接遇の注意点
 ダイビングサービスの質にうるさいダイバーで、冒険的な環境よりも滞在環境がちゃんと整ったところの方を好む。唯一無二のダイビングスポットを見つけるために世界の果てまで行く旅行は決して彼らには向いてない。イタリアでは町によってダイビングルールが違うためさまざまな環境に対応することに慣れています。イタリアのダイビング連合会が力を失ったせいで、国中にいろいろな団体が現れ業務面と法律面がしっかりしないまま成長してしまいました。一般ダイバーのレベルは悪くないが、レジャーダイバーからテクニカルダイバーなど幅広いのが特徴です。イタリアのダイバーは基本的に陸上の宿泊環境を重視して楽しさを求める。
良いところ
 宿泊環境が整っていれば、ダイビング内容にはうるさくない。また生まれつき和やかな性格の持ち主で陸上の雰囲気を和らげることが多い。
悪いところ
 ダイビングを始める前に器材をそろえるダイバーが多い。たまに自分のレベルに合わない装備をします。初級のときはインストラクターなしで潜れないダイバーが多い。しかし、イタリア人ダイバーの中でも様々なレベルの人がいる。

個人的には、私が思う日本のダイバーは日本とイタリアを足した感じに見えるのですが、これは私の固定観念ですね。←(笑)

まだ数か国、ありますが最後に特徴的な二か国を紹介します。

◆ベルギーのダイバー

ベルギーのダイバー
 陽気で保守的です。ベルギーのダイバーはフランスと似たようなトレーニングを受けており、且つスキルが高い。経験豊富であり、厳しい海(北海)環境で潜っている。装備がしっかりとしていてドライスーツで潜るのを好む。ウェイトを重くする傾向がある。ディープダイビングを大変好み、北海とベルギーにある湖と水の溜まった石採掘場でよく潜り、海外旅行は単独または小人数で行くことが多い。
良いところ
 上級者と経験豊富なダイバーであるためど様々なダイビング状況にも適応できる。特にハードなダイビングには向いていて、新しい挑戦にいつも挑みたいタイプです。安全重視でもぐっている上に性格が明るい。ダイビング・バディにするには最適なダイバーである。
悪いところ
 深さにこだわりすぎるところがある。少々頑固でダイビングに関しては保守的なところがある。

◆フランスのダイバー ←さて、自国ダイバー評価は?

フランス人のダイバー
 段取りよく他者に敬意を払うが自惚れがち。フランスのダイバーは世界で一番できるダイバーである・・・とフランス人自身は思っている。自分の持ってるライセンスで何ができるか、何ができないかを、しっかりと理解している。フランスのライセンスは他団体が発行するライセンスと比べて潜れる範囲が広い。身につけている器材はけっこうぼろい。毎週プールで練習するが、年間の外洋ダイビング数が比較的に少ない。ダイビングをやっている人の年齢層と社会的地位は広い。
接遇の注意点                                              集団で行動するのが大好き。所属するクラブの仲間たちと一緒に潜りに行くことが多い。フランスのダイバーはクラブツアー型で世界的に有名です。ダイビングショップの受けがいい。何故かと云うと集団には常に上下関係が成り立っていて管理しやすい。フランスのダイバーは比較的旅行する方で、場所が気に入ると何度もリピートする。接客しやすいが満足をさせるのに苦労することもある。
良いところ
 ルールはちゃんと守る。特に法律的な制限があることを理解している。フランスのダイビング教育は、カリキュラムがしっかりしていてダイバーのレベルに合わせて行っている。
実際は、前述の内容は事実であるが、最近、いい加減なトレーニングを受けたダイバーが増えてきている。                    悪いところ
 歳を取るとフランスのダイバーは太り気味である。その上、練習不足だった場合はダイビングガイドの責任者に冷や汗をかかせることがある。それはダイビングのシーズンが始まるときによくある。練習不足にもかかわらずライセンスで潜れる範囲で潜りたがる傾向がある。

今回の内容で皆さんは何を感じましたか?国は違っても良い面は見倣いたいですね。また悪い面も自分に当てはめると良い教訓になるかもしれません。

同じダイバーとして、他人からどのように見られているか?いろいろと面白く考えてみるのもいいですね。

他に数か国ありますが、長くなりましたのでこの辺で・・・。

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