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はてしない物語 (ナムジュン編3)


私たちは“縁”を結んでお互いの何かになったのだとその人は言う。

私たちは彼らの学校で、夢で、幸せで、翼で、宇宙で。
私たちは彼らの人生を照らす光で、
彼らの人生の、花様年華で、

「僕は、僕たちのもった修飾語のすべてを愛しています。」

そう言った彼にたくさんの修飾語を負わせた私たちは、今、彼にとって愛すべき存在のままでいるのだろうか?


なるべく多くの人を傷つけないように巧みな言葉で話したせいで、きっと本人が思っていたのとは違う解釈をされ世界にばらまかれる世の中に、それらしい言葉だけをピックアップされて、RMが問題提起したと矢面に立たされる世の中に、息つく暇もなく走り続けて、休みたいと思うことも、自分の手に負えないほどに大きくなっていく何かに感じる不安さえも、やっと吐露してくれた気持ちでさえ、話すべきではなかったのではないかと後悔させる世の中に、今、何を思うのだろうか。

人気が高まれば、遠くに行ってしまうようで悲しいと言うファンがいた。
その悲しさは単に会うチャンスがなくなるから…という意味かもしれないけれど、私たちの手の届かない大きな何かに飲み込まれていくようでとても怖い…という気持ちの表れでもあるのではないかと思う。少なくとも私の中の遠くに行ってしまうようで悲しいという気持ちはそういうことだった。
そして涙ながらに話してくれた彼の胸の内は、私たちの心配と遠からず、同じ気持ちだったことへの嬉しさと何もできない無力さを思い知らされたようで、“悲しい”とも“不安”とも違う名前の見つからない新しい感情を知った。

バンタン会食での会話をリアルタイムで理解できた人はどれぐらいいただろうか?
私はほんの少しだけ韓国語を聞き取ることができるけど、ナムくんが話す少し前にユンギからみんなへのメッセージの時点で号泣の方の泣いてる絵文字ぐらい泣いていたので、最後のナムくんの話を冷静に聞き取り理解していたとはとても思えないけれど、見たことないぐらい泣きじゃくる彼が、末永くBTSのRMでいたいのだと言ってくれたのを聞いて申し訳なさと嬉しさでまたバカみたいに一緒に泣いていた。

もし彼らの言葉が一つも分からないまま、ただもらい泣きした人がいたとするなら、いつか僕たちはコミュニティだと話した彼の言葉は本当だったのだと思う。
言葉の壁も人種の壁もあらゆるものを超えて共感を呼ぶその魅力はとても危険だ。
こんな気持ち悪いnoteを書き綴っておいておかしいけれど、私は推しと自分との間に一定の距離を保ちたい。例え彼らが大変な時でも私には私の人生があって、もしも彼らが底なしの悲しみに沈んでしまう時だって、心配することはあっても私は私で楽しく過ごしていたい。
それなのに、彼らが悲しいと私も悲しい。
誰かが涙を流すと無条件に泣いてしまいそうになる。

“僕たちは互いの何かになった”というのはこういうことなのだろうか。
大好きな人たちが大きな渦に飲み込まれようと、ただ見ているだけの私は、それでも何かになれたのだろうか。

そしてこんなことをふつふつと考えていると超タイムリーに現れるのが彼だ。
久しぶりにライブ配信でナムくんはこんな話をしてくれた。


10年間、僕はあなたたちが僕の元を離れるんじゃないかと不安に思っていた。
ファンは歌手が離れることを恐れて、歌手はファンが離れることを恐れて…それが歌手とファンなのかな?

これから先もっと長くいる為にどんな形になったとしても
僕たちがどんな姿になったとしても、
お互いがお互いの人生を応援して、お互いを尊重して、
僕もあなたたちを愛しているし、
あなたちにも僕を愛してくれたらいいなと思う。
それから愛されていることをとても感じているから、自分の人生に感謝しているし、とても幸せに過ごしています。
だからあまり心配しないで。

何事もなかったように会いましょう。
その時までどうか元気で幸せに。
そして踏ん張って生きていけるように願っています。
僕も僕なりに闘いながら過ごしています。

僕は作業室にいても皆さんのそばにいます。
いつもそばにいます。
いつも皆さんがやりたいことを応援して、
あなたたちの食、住、愛する人たち、人生、夢、願い、悲しみ、怒り、苛立ち、様々な状況をいつも応援しています。
互いに寄り添い合いましょう。
ファイティン!!
いつも元気でいてくださいね。
すごく会いたいし愛しています。(weverse liveより)


彼のたった一言で、数分の短い話で、私たちはまた好きという感情を原動力に走り出す。
また別の日に「ネガティブなことに集中するには人生は短すぎると思う。」と言った彼の言葉を思い出しては明るい方へとフォーカスを合わせる。

あの日何より嬉しかったのは、いつも未来の話をすることを避けているように見えた彼が「本当に末永く、僕たちが昔のようにかっこよくダンスを踊れなくなったとしても僕はBTSのRMでいたいんです。」と話してくれたことだ。


君たちが悲しいと私も悲しい。
君たちが辛いと私も辛い。
だから自分勝手な世の中で、せめて、たくさんの柔らかな愛に包まれることを祈っている。

いつかまた何事もなかったように会えるといいな。
びしょ濡れになって、同じ月を見て、楽しかったあの日々のように。

何事もなかったように会いましょう。
その時までどうか元気で、幸せに。


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(スイスのバーゼルですべり台を3回もすべっていたナムくん)

※おわりに
最後まで読んでくださりありがとうございます。
このnoteは人物の考察ではありません。だれかの中の“好き”という気持ちがいっぱいになりますように。

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