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in the stead of a birthday cake


あなたのお誕生日にこうやって文章を綴るのももう何回目になるでしょう。


4/5。木全翔也さん。あなたが生まれた大切な日。
記念すべき日をまた一つ、重ねられていることに感謝です。まずは盛大なおめでとうを。そしてだいぶ勝手ではありますがこの数年間あなたからもらい続けた優しさと強さを言葉に押し込んで贈らせてください。タイトルにもある通り、ケーキが準備できなかった代わりです。ごめんね。




23年5月。初めてあなたを目の前に、過去にうつを発症していたこと、もう一度生きてみようと思えたのはひとえにあなたのおかげだったこと、たくさんのものをもらって今も前に進み続けていること、救ってくれたことへの感謝を伝えることができました。

23歳になりたてのあなたは黒目がちな目をまんまるにしながら静かに話を聞いてくれ、「いつでも頼ってください!」「また助けるからね!」そう言いながら拳を天にかざし、退出する最後の瞬間までずっと私の目を見ていてくれました。
23歳の木全くんとの一番の思い出です。
ありがとう。





あれから定期的に、あなたと出会ったことで自分の何が変わったのかをよく考えるようになりました。
4年前に心の病になった状況と今のわたしの状況は、実はとてもよく似ています。なんなら今の方が当時より考えなくてはいけないことが多いくらい。
それなのに今の私はそれを割と楽しんで乗りこなしている自負があるし、周囲の人間から見てものびのびしているらしいです。


4年前と今、何が変わったか。そこには間違いなく木全翔也さん、あなたが伝え続けてくれている優しさと強さがあります。あなたからもらったたくさんの目には見えないタイセツが確実に私の中に根付いてる。これは過言と言っても過言です。(つまり過言ではありません。)こうして改めて考えても、私の日々はあなたからもらったもので溢れています。





まずはなにから話しましょう。

あなたがあなたであること、と言ったらうまく伝わるでしょうか。「僕は僕でありたい」「素の自分を好きになってほしい」「自然体」。こういう言葉があなたの口からでる度にストンと一つ重しがおちて心が軽くなるのを感じます。

あなたはアイドルであることに決して無理していないように見える。ものごとを観察して吟味し咀嚼し自分にできることを考えてあなたにとっての「ありのまま」を貫けるような環境を自分で作り出している。ラップに作詞にサブリーダー、寿司にわさびにネットミーム、今あなたの個性になっているものは全てその延長線上で生まれてきたものなんじゃないでしょうか。あなたにとって木全翔也のカタチは自分で作るものであって他人の期待で形成されるものではない。内側から出てくるものが自然とそれになっていくのであって、外からフレームで固められ行動や思考を制限されるものではない。

頭の中でそれを理解しているひとはたくさんいるとおもいます。だけどそれを自覚的に行動にうつし、あまつさえ表舞台で発信し続ける強さを持つ人がはたしてどれだけいるのでしょうか。

しかも境界線を越えてこようとする動きをあなたはやんわりと止めることができる。違うよ、そうじゃないよ、一回待ってよ、そういってどんどん大きくなりそうな流れを誰のことも傷つけずに止めることができる。これもまたひとつの才能です。
わたしはそうやって自分が自分であることを侵害されないよう生きているあなたに数えきれないくらい勇気づけられ、救われています。




あなたがくれたもののひとつにしなやかさがあります。与えられた環境に不平不満を言いながら目の前のことをやるのではなく、その環境は自分が選択した環境であることを認識したうえで次の選択をする。選び取る時にも周りの意見を取り入れる。たとえ自分が意図したものと違っても理由に納得がいくものであればそっちに行ってみる。

結果としてあなたはグループの中でラッパーとして確固たるポジションを獲得しました。自分の意思を貫く姿勢も大事ですが、提案された道にひとまず歩いてみる、試してみる、できなかったらまた考えればいい。最初は風に靡いているだけにしか見えないけれどそのうち自分がやりたいことが明確に見えてくるはず。

掴めるようで掴めない、でも「やらんかったら何も生まれん」といつかのインスタライブで言い切ったあなたの考え方がわたしはとても好きです。




流れに乗っていくうちに、色々と考えすぎて落ち込んでしまうことがあると前に言ってましたね。
自分がグループにとって何ができるのかとか。みんなはキラキラしているのに僕はどうだろうとか。

どんな気持ちかどんな不安か、ファンは推し量ることしかできないけれど、落ち込むということは自分の中に理想像があるという証拠です。

最初はなにもなかった空間に意志が芽生えて理想が生まれ、今の自分とのギャップに悩む。まっさらに見えるようなものごとはどろっとした闇と共存していること、それを全身で受け止めてどこかにはある蜘蛛の糸を探しそれをゆっくり登っていくこと、きっとそれが生きるということなんだなと教えてくれたのは、木全くん、他でもないあなたでした。




蜘蛛の糸を登りつづけた先にはひらけた世界があること、その空間は自分のこころと行動次第でどんどん奥行きができ立体感を増していくこと、その拡張作業は努力というか楽しいことなのだということ。それを教えてくれたのもあなたです。

この4年間であなたが手にした武器はラッパーだけではないこと、もうみんなよく知ってます。音楽への興味、演技への興味、お寿司への興味、動物への興味、そしてなにより人への興味。そういうものがどんどんあなたの世界を拡げていく瞬間を何度も何度もみてきました。その度に元気をもらいました。
「努力してないと思っててもきっと努力してるはず、それが楽しくて努力と思ってないだけ」「俺はJO1めっちゃ楽しい!」日頃から考えてないと言えない言葉だと思います。

ふってわいたチャンスや見つけた興味を逃さず掴み取って、しかもそれを楽しみながら自分のものにできちゃう木全くん。楽しんで突き進んでいくうちにまた奥行きが深くなる木全くん。
かっこいいね。本当にかっこいいです。





この4年間、あなたは仕事を楽しむという姿勢をたくさんたくさん見せてくれました。これもあなたからもらった思いがけないプレゼントです。それまで仕事とは苦行でしかなく忌むべきものだという頭で生きてきた私にとって、「働くって楽しいですね!」と言い切ったあなたの笑顔は脳天直下に雷を落とされた気分でした。

そう、働くって楽しいんです。基本はしんどいことの方が多いんだけど、自分のやったことを周りから認められたり自分で納得のいく仕事ができたときみんなで話し合ってやるべきことが決まったとき、なにかしらが進んだとき、楽しくなるんです。

それを認めようとしなかった頑ななわたしにとってあなたの言葉はまるで太陽みたいにまぶしかった。心からぽろっと出たようなあなたの言葉に、わたしもこうありたいと思ったことを今でも覚えています。

あれからもうすぐ3年。働くって楽しいんですと私も言えるようになりました。まだ胸を張っていうことができないときはあるけれど、あの時のあなたに少しでも誇れる自分になれているでしょうか。
なれているといいな。





朝露が草木を濡らしていくようにじんわりと広がっていったあなたのやわらかさなやさしさのことも、もちろん忘れてはいません。けれどそれらは季節のめぐりが自然に変化を与えるようにあまりにもナチュラルで具体的に何と言われると多すぎて言葉に詰まってしまいます。

どうしてそんな風に物事を捉えられるのか、どうやったら咄嗟にふわふわに包まれたプレゼントのような言葉が出てくるのか、どうしたらぽかぽかのひだまりみたいなぬくもりであふれた行動ができるのか。きっとその答えを教えてくれることはないのでしょう。

それでいいです、そこが好きです。

あなたを木全翔也たらしめる根幹のこと、全部出す必要なんてまったくない。

それでもあなたの日々の言動から、あなたが言葉や行動の影響力に対してたくさんのアンテナを張り巡らせているのだろうと想像するのは難くありません。「思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。 言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。 行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。 習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。」とマザーテレサはよく言ったものです。

無意識下か意識的か、そんなことはどうでもよくて。その生き方を貫いてくれてありがとう、気がつかせてくれてありがとうと。

あなたを指針とする人間から改めてお礼を言わせてください。




そんな心遣いに溢れたあなたが、ライブで思いの丈をぶつけてくれる時、わたしはいちばんパワーをもらっています。

「一緒に歳とっていきましょう」
「何歳になってもこうしてライブができたら」
「ずっとそばにいてください」

当たり前のようにさらっというけれど、言葉の重みをよく知っているあなたのことです。そこに込められた想いがどれだけあることか。そしてそうやって伝え続けてくれることにどれだけの意味があるか。「木全翔也の想像する未来はJAMと共にある」この数年間でJAMのなかにもその考え方がすっかり根付いているように少なくとも私は思っています。

あなたはもう気が付いているでしょうか。
「しあわせにしてもらいます!」とえへんと胸を張っていうくらいなのでそんなのとっくに知ってるよと笑うかもしれませんね。

アイドルとして生きるあなたが未来をファンと描いてくれていること、例え夢物語だと言われようと私にはそのこと自体がとてもとてもたいせつでやわらかくてたまにくすぐったくなるくらいです。

本当に、心の底から、全身全霊、ありがとう。

あなたがそうやって言葉にしてくれることで私の世界にも自然と虹が掛かるようになりました。





実はこのブログ、一仕事を終え日本へ帰国する便の中、心の赴くまま書いています。薄暗い機内はしんとしていて、たまに赤ちゃんが何かを訴える声が聞こえてくる、そんな空間です。
そんな中一気に書き上げた文章なので自然と感傷に浸ってしまい、なんだか当初予定していたよりも長く、そして幾分か重たくなってしまいました。

あなたへのおもいを私はうまく言葉にできたでしょうか。伝えられているでしょうか。まだまだ木全くんのようにはいかないけれど、なんとかこの愛と呼ぶにはおどろおどろしい気持ちと日々の感謝が表現できていればいいのですが。


さて、あと数時間で着陸の予定なのでもう一回寝ることにします。次いつあなたに会えるのか今はまだわかりません。ですがもし機会があるのであれば、今度はあなたのおかげでまた一つ成長できたことの感謝を伝えられたら私はとてもうれしいです。



改めまして木全翔也くん。


24歳のお誕生日、おめでとうございます。


あなたの行く道がしあわせに満ちたものでありますように。
あなたが木全翔也を貫ける日々でありますように。そしてあなたの願い通り、末永く11人でゆっくりと歩んでいける、そんな未来でありますように。




アイドルでありつづけてくれてありがとう。


それじゃあ、


またね。


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