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ピートと太郎はかく語りき

岡本太郎の “エクセ・ホモ” という絵がある。

エクセ・ホモとはラテン語で、「私を見ろ」という意味らしい。キリストさんが言うた言葉だそうだが、そんなのはどうどもいい。
ブワァッ! と、ウギャッ! と、メキメキッ! と、ブシューッ! と、得体の知れん「なにか」が私の中からメキメキと四方八方に伸びてゆく。自己啓示欲ってヤツだ、本能だ!

ロックミュージックはこの世で一番潔癖で高純度なコミュニケーションだ。と思う私だからロックミュージックを私は使う、私の提示に。
しかし音の無いロックミュージックだってあるんだ、絵でも舞踏でも詩でも、ブログだって。だから私はあらゆる手段を用いてアナタにコミュニケイトする。

ザ・フーの「MAXIMUM R&B」って映画で、若かりしピート・タウンジェントは、こう言った。

「俺たちの演奏の音がデカイのは、集まった客を俺達だけに注目させるためだ。ビールなんか飲むな、おしゃべりなんかするな、俺達だけを見ろ! それだけ、だ!」

ピートのハイワットのアンプからは、このエクセ・ホモみたいなノイズが僕にはハーーッキリ、見える。

(2006年3月17日)
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