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<論文>潜在性甲状腺機能低下症の治療

Treatment of Subclinical Hypothyroidism: BMJ Rapid Recommendation
Am Fam Physician. 2020 Sep 1;102(5):316-317.

実践のポイント
・潜在性甲状腺機能低下症の患者では、甲状腺ホルモンは生活の質や甲状腺関連症状を改善しない。
・高齢の患者では、潜在性甲状腺機能低下症の治療は筋力や認知機能を改善しないが、死亡率を増加させる可能性がある。
・妊娠中の患者や、TSH値が20mIU/Lを超えている患者、重度の症状がある患者、30歳以下の患者では、潜在性甲状腺機能低下症治療の有用性は不明である。

<元論文>
Thyroid hormones treatment for subclinical hypothyroidism: a clinical practice guideline
BMJ 2019;365:l2006
doi: 0.1136/bmj.l2006

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<感想>
AFPのまとめです。レビューのレビューはお手軽でよいです。たしかにこれまではTSH>10mIU/Lで治療(レボチロキシン投与)という感じでした。わざわざスクリーニングをしなくても治療適応の患者の多くは症状を呈しているだろうと書いてあり,確かにそうだろうな…という感じです。不要な薬はあっさり中止できることもあれば意外とやめることが難しいこともありますので,そもそも開始しないことが大事ですね。



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