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彼もやっぱり、普通じゃなかった。宮崎でゲストハウスのオーナーをしていた奥田慎平がIDENTITYで見ている世界とは

IDENTITY名古屋には、普通な人がいない。

私だけが普通だった。大学4年間コツコツと単位も取り、接客アルバイトと塾アルバイトを掛け持ちし、学祭実行委員会の活動に励み…振り返ってみると、我ながら世間がイメージする大学生の王道ルートを歩んできたなと思う。

王道女子大生である私にとって、IDENTITY名古屋のインターン生は刺激的な人ばかりだ。なんと、そもそも私以外にストレートで進級している人がいない。私と同学年のメンバーは誰一人として同い年ではなく、全員が休学を経験した1歳上の先輩だった。海外で、東京で、それぞれに意欲を持って1年間を過ごしてきたようだ。

そんな中、今年10月に仲間入りした期待の新星・奥田くん。例にならって、彼も休学を経験していた。もはや休学くらいでは動じなくなっていたが、彼が今年の9月まで宮崎県日南市でゲストハウスのオーナーをしていたと聞いたときにはさすがに驚いた。

IDENTITY名古屋の“普通じゃない"人たちは、とても輝いて見える。これまでの経験を通して確かに得てきた何かを、皆しっかりと自分の中に持っているように見えた。

奥田くんとの40分間のインタビューは、あっという間だった。やっぱり彼も、キラリと輝くものをもっていた――。

PROFILE ― 奥田 慎平(オクダ シンペイ)
1995年生まれ、愛知県出身。名古屋大学で生命科学を専攻。
大学在学中に参加したビジネスコンテストがきっかけとなり、3年次に休学。宮崎県日南市に移住し、商店街の空き店舗を改修してゲストハウス「fan! -ABURATSU- Sports Bar & HOSTEL」をオープンする。オーナーとして約9ヶ月間経営した後、代表を引き継ぎ大学に復学。その後「IDENTITY名古屋」にてインターンを始め、現在に至る。

宮崎から帰ってきた彼が、次の活動拠点をIDENTITY名古屋に決めた理由とは

「ここにいたら面白そうなことがいっぱい舞い込んできそうだな、って」

――早速ですが、宮崎でゲストハウスのオーナーをしていた話が聞きたいです。

奥田 慎平(以下:奥田):僕は今、名古屋大学の3年生なんですが、本来なら大学4年生だったはずなんです。なぜ1年遅れてるかというと、2016年10月から1年間大学を休んで、宮崎県の日南市に移住してゲストハウス(*1)を作ったんです。今年無事オープンして営業・運営もしていました。

きっかけは、去年の夏にビジコン(*2)で出した案が優勝して「お金出すから、実際にやってみたら?」と周りの大人に言われたことでした。当時は部活やサークルもやっていなかったので、特に打ち込んでるものもなく…それに3年生って就活のことも考え始めるじゃないですか。自分は何がやりたいんだろう?って思っていた時期でもあったので、1回やってみようと思ったんです。

大学を休んで、宮崎に渡って、会社を立てて、いろんなところからお金を集めて、ゲストハウスをつくって…というのを2017年9月までやっていました。僕が店長として運営してきたんですけど、10月から復学しなきゃいけないってことで別の方に託して戻ってきたんですよ。

(*1)宮崎県日南市油津商店街にある、「fan! ABURATSU Sports Bar & HOSTEL」は、奥田が代表となり、起案から施行まで全て関わって立ち上げたゲストハウス。自身が9ヶ月間オーナーとして運営し、その後業務委託により営業している。
(*2)東京のIT企業であるクルーズ株式会社が主催するビジネスコンテスト「BIZCAMP」。

――本当にすごいですね。それから、どうしてIDENTITYのインターンに興味を持ったんですか?

奥田:10月から名古屋に戻って何をしよう?と考えたときに、ただお金を稼ぐだけでなく、将来的に何か社会人として役立つ経験が積めるような場所に籍を置けたらいいなという思いがありましたね。

それならアルバイトではなくインターンかなと思い、「名古屋 インターン」で調べていたら、IDENTITY名古屋のライター募集ページを見つけたんです。だから僕の場合、IDENTITY名古屋との出会いは「名古屋の情報が知りたい」とかではなくて、「名古屋のインターンを調べてたらIDENTITY名古屋のページが出てきた」っていうかんじなんです。

それが頭の片隅にあった中で、実は僕、今年の8月末に中京テレビで行われたイベントにお客さんとして行ったんですよ。イベントの内容を見たときから“イケてることやってるな”っていう印象はあったので、「どんな人たちがこのイベントをやっているんだろう」「IDENTITYってどんな雰囲気なのかな」っていうのを実際に見に行ってみようと思ったんです。いざ行ってみたら、そのイベント会場で、ぴーやまさんに会ったんです。そのときは驚きましたね。僕、ぴーやまさんともともと知り合いだったんですよ。

その場でぴーやまさんから(IDENTITYの)社長の碇さんに紹介してもらって。「10月から名古屋に戻るんですけど、インターンにちょっと興味があって」って碇さんに言ったら、意外と軽いノリで「おお!いいよいいよ!また名古屋帰ってきたら教えて~」って(笑)
結果的に、10月に名古屋に帰ってきたタイミングで碇さんにもう一度連絡して、インターンに参加することになりました。

――なるほど。私なんかはもともとIDENTITY名古屋のユーザーで、“ライター募集中”のバナーを見つけて応募したけど、奥田くんの場合は、宮崎での経験があった上で、名古屋で宮崎みたいな面白い活動をするためには、っていう切り口だったんですね。

奥田:そうですね。僕の場合は「ライターをしたいからインターン」というより「何かを学びたいからインターン」っていうかんじで。ぴーやまさんがインターンしているっていうのもありますし、名古屋で長期インターンをしてる人ってなかなか珍しいので、“名古屋の面白い人たちが集まってるコミュニティなんだろうな”ってことはなんとなく感じたんですよね。“ここにいたら面白そうなことがいっぱい舞い込んできそうだな”って。

彼の目に映るインターンズは、「バラバラだからこそ、良い“チーム”」

「憧れますね、そういう人になりたいなって」密かに抱いていた社長への憧れも語る

――実際に入ってみて、当初のイメージとのギャップはありましたか?

奥田:インターン生が思った以上にいろんなことをしていましたね。募集ページには“ライターインターン”としか書いていなかったので、初めは「記事を書くんだろうな」っていう認識でしかなくて。

そうしたら、新事業(*3)を立ち上げていたりだとか、最近だと美濃加茂のDIY(*4)もやるんだとか、cocorone(*5)もやってるんだとか。雑務・言われたことをやってるっていうよりかは、思った以上にインターン生の人たちが主動になってやってるなっていう印象がありましたね。

(*3)2017年10月にリリースしたインフルエンサーPRサービス「Tity」。インターン生の3人(太田・山下・梶原)が中心となり事業立ち上げを行った。
(*4)美濃加茂の空きビルのリノベーション計画。太田が会議に出席し、美濃加茂との交友関係を築いている。
(*5)陶器やハンドメイドアクセサリーなど、地方の“良いもの”を紹介する通販事業。インターンズの3人(中川・山下・梶原)が、IDENTITYで培った各々のノウハウを生かし事業運営に携わる。

しかも自由だなというか。(笑)碇さんのキャラもあると思うんですけど、すごく自由にタスクを振られて4人の先輩方も自由にやってるなっていう印象でしたね。

――なるほど。(笑)そんな自由にやっているインターンズに関して、奥田くんから見た印象を聞いていいですか?

奥田:みんな個性があってバラバラというか。バラバラだからこそぶつからない、良い“チーム”だなって感じますね。ただの友だちではない、でも仕事だけの付き合いでもない。友だちと仕事仲間の間みたいな、良いバランスの関係性だなって思いました。

あと、僕はIDENTITYのインターンに入ったのが最近じゃないですか。ぴーやまさん以外は初対面だったんですけど、受け入れてくれているというか…僕自身、後から入ったかんじは特になくて。(笑)溶け込んでいるのかわからないですけど、溶け込めた気でいるので、それはたぶん皆さんの空気がいいんでしょうね。


――それこそ、いい距離感でやってるからこそ、スッと入れる隙間もあるのかもしれないですね。

奥田:本当にそうだと思います。あとはやっぱり単純に、皆さんの行う仕事に対してすごいなと感じますね。たぶん僕が入る前から、皆さんがいろいろ仕組み化してきたんだと思うんですよ。シートをつくって誰でもできるようにしたりとか、皆さんがちゃんと形にして残してるじゃないですか。「これはこうやっていけばいいよ」っていうものを全部作っているので、純粋に尊敬します。

――たしかに。やっぱり奥田くん以外の4年生メンバーは先が長くないからこそ、仕組み化しておかなきゃ!っていう気持ちは強いのかもしれない。これから入るまだ知らないインターンメンバーにも託せるように、本当になんでもマニュアル化して…もういくつシートをつくったことか(笑)

奥田:そうですよね。いち後輩…あとから入ってきた身として客観的に見て、純粋に「優秀な人たちだな」と。「僕も頑張らなきゃ!」って思いますね。

――ありがとうございます、きっとみんな喜ぶよ(笑)では、さっき“碇さんのキャラ”という話もチラッと出ましたが、社長の碇さんについてはどうですか?

奥田:言うべきところは厳しく言うし、だけど僕たちが冗談なんかも普通に言える空気感もつくってくれて、そのバランスがすごく上手い人だなぁと思いますね。

碇さんって、実は位が高いのにそれを感じさせないというか、僕たちと同じところまで降りてきて接してくれて。だからいろんなことを相談しやすいし、困ったことも言いやすい。単純に憧れますね、そういう人になりたいなって。

碇さんが進める方針としては、1から10まで全部教えてくれるっていうよりかは、とりあえず進めてみてわからなかったら聞いてっていうスタンスですよね。だから、最初から全部教えてほしい人には合わないかもしれないけど、自分でいろいろやりたいタイプの人にはめっちゃ合うんじゃないかな。僕もそういうタイプなんですけど、能動的に働きたい人には理想的な環境だと思います。

「毎日1〜5限です」理系の彼が忙しい中でもIDENTITYを続ける理由

「IDENTITYのインターンを通して見えるのは、今までの自分には見えていなかった“裏側”の部分」

――奥田くんは理系なので、学業も忙しいと思うのですが。奥田くんの生活において、IDENTITYの占める割合ってどのくらいですか?

奥田:どうでしょう、3割くらいですかね。今は一応、毎日1限から5限まで大学の授業があるんですよ。午後は実験なので終了したら帰ることもできるんですけど、コマ的には毎日行ってるので、言ってしまえば平日はほぼ大学。もちろん夜は別としても、まあ生活の5割ぐらいは学校なんですよね。

で、IDENTITY名古屋で記事書いたりいろいろやっているのが、残りの5割のうち3割くらい。週1でインターンズミーティングがあるとはいえ、それ以外はほぼリモートなので、好きな時間に作業できてありがたいです。残りの2割は、趣味などの自分の時間に費やしていますね。今一緒に住んでいる彼女とか。

――なるほど。理系で大学が忙しい奥田くんでも、学業とIDENTITY名古屋の仕事を両立できているんですね。では、インターンを始めてよかったなと思うことってありますか?

奥田:そうですね、Webメディアやネットの記事を見る目が変わったっていうのは大きいかな。すごくシェアされている記事なんかも、これまではただ読んでいたんですけど、「あ、こういう書き方するんだ」っていう見方ができるようになりました。記事の売上やどうマネタイズしてるのかも碇さんがちゃんと教えてくれるので、Webメディアができるフローや、その構成の仕方などの裏側を知れたのは貴重な経験だと思います。

あとは、そういったWebメディアの裏側だけじゃなくて、クライアントの裏側も知れましたね。例えば、僕らが普段スポーツ観戦をしていて見えるのって「試合をしている選手」じゃないですか。それがスポーツチームの広告案件を通して、裏側で関わっている人間が可視化できて。しかもその一部分として関われているっていうのは、すごく貴重だなって思います。

――奥田くんは、裏側が好きなのかな?(笑)

奥田:どうなんでしょう(笑)自分が見えてる部分が表側だと思うので、裏側っていうのは“自分が知らなかったこと”なのかもしれないです。

――なるほど、たしかにそうですね。私もそうなんだけど、私や奥田くんみたいに「新しい世界を見るのが好き!」っていうタイプの人は本当に楽しいと思います。そんなIDENTITYのインターン、みんなにもおすすめしたいですか?

奥田:おすすめしたいです!IDENTITYのインターンとして関われていることだったり見えることだったりは、ここでしか経験できないと思います。すごくおすすめです。

――ありがとうございます。他に何か言い残した事はありますか?

奥田:言い残したこと…。(笑)そうですね、僕以外の4年生の皆さんが卒業されちゃう(*6)ので、来年から僕1人になったらどうなっていくんだろうっていう不安はあります。僕だけになっちゃったら困るのでぜひ仲間になってください!

(*6)インタビュー時点。この後太田の留年が決まったため、正確には「(太田以外の)4年生」。

――切実なメッセージ、しっかりとお伝えしておきます(笑)いい記事が書けそうです!ありがとうございました。

インタビューを通して、彼が見ている世界が少しだけ見えた気がした。人間に対して、仕事に対してーー自分を取り巻く全てのことに対して、真摯に向き合い、深く考える。それができる人からしか出てこない、“本質を突く言葉”が、彼の話には散りばめられていたように感じた。

やっぱり彼も、普通じゃなかった。
やっぱり彼も、輝くものを持っていた。

こんなにも輝く人たちに効率よく出会える場所を、私は他に知らない。
先日仲間入りした女子大生も、シンガーソングライターだった。全然普通じゃない。次はどんな人が仲間入りするんだろうーー新たな“変わった人”との出会いに期待してしまう私も、やっぱり“普通”じゃないのかもしれない。

(writer:梶原 綾乃


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