その手を離せば亡く魂、緋色の彼女たちに捧ぐ
2019.1.30-2.3
『緋色、凍レル刻ノ世界、永遠』
少女は右手にカッターナイフを握ったまま、
動かなくなった相手と唇を重ねた。
その瞬間を永遠にして、凍らせるように。
だが15年の刻を経て、
時間は再び溶けだしていく。
2000年と2015年、4人の少女、
ふたつの物語は今、重なり合う……。
http://3eicholive.com/kurobara-hiiro/
2月に観た舞台の感想メモを今upする暴挙。
PCからでないとブログが書けないたち(PCが長らくなかった)だったので、Twitterでその時は感想を書きました。
リアルタイムの感情が一番思っていたことなのでそのままコピペします。
私はよくツイ消しをするので、ブログに残しておかなければ。
この舞台の感想は残しておきたくて。
自分が忘れないための、また話せるようにするための記録です。
今考えても感想なんて纏まらない。
それでも私は同じことが言える、深緋と真朱にはあれしかなった。
それは救いとは言えない、そうすることで一方は解き放たれ、一方は囚われた永遠に、責められべきはそうさせた世界であり、彼女達の人格や考え方ではない。
と、思う。
彼女たちに死を選ばせたのは周りなのにずいぶんと好き勝手してくれて、ズレたまま世界は進んでいて、話したところで誰にも理解されないでしょう。「人を殺す殺さない」「それが救いか犯罪か」も大事だが、それよりもっと「なぜ彼女達がそれを選んでしまったか」が問題なんだよ。
選びたくてそんなこと選んだわけじゃない。たとえばそれが夢みがちな少女達のただ恋愛のみであって美しさから永遠に閉じ込めるしかなかったなら、話は別かも。でも彼女達は傷ついて、そこに逃げるしかなかった。永遠に閉じ込める意味は「そう思うしかなった」じゃないと救われない→
自分達の心を救えない、言い方が悪いけど、真朱はもう死んでしまってるから苦しまない。(魂うんぬんの話は別)でも深緋は背負う。だれも真朱を救わなかったくせに、真朱との約束で殺した理由を決して喋らないから、責められ否定され、両親もいない、そしたら真朱しかいないじゃない。
珊瑚ちゃんにはずっと怖がって苦しんでほしい、あとから後悔なんて遅いから、でも恐ろしいのはあずきで、彼女自分も虐めてたくせに加害者としての意識ないでしょ、珊瑚にたいしても強いからそばにいただけで友達じゃない。罪を犯すよりもその精神がこわいよ……。
珊瑚にたいして「みんなそうだよ(皆怖がってる?皆がそれぞれ加害者だから珊瑚だけが苦しく悪いわけじゃない?みたいな)」って言うのってなんか、罪を薄めてる気がする。だれかと分配してるからそもそも珊瑚が始めたことだかは自分に罪を感じてない珊瑚を平気でなぐさめられるのも→
「自分はいやいややってた、本当は2人にそんなことしたくなかったけど珊瑚のせいで仕方なくやってた」で片付けてます??「ごめんね」って言ってたし、言ったしね。みたいな?しかも珊瑚がいなくなればもっと罪がきえてゆく、珊瑚とつるまなくなれば仲良かったことも消えるから。
でもそれは心がおかしいサイコパスというよりは、無垢の未熟、未熟の無垢、というか、心が成長しきっていない少女性に思える。あずきのもとの性格もあるだろう。腰巾着やってるなら戦うことより自分を守ること、だから見ないふりをする性格なのかもしれない。あずき……。
珊瑚ちゃんが「クソばっかり」みたいなこといってたけど、きみがそれいう??って感じでしたね。大人であれ子供でおれ、故意に他人を傷付けるのはクソですよ。先生達もマスコミも貴方も自分の欲のために彼女達を傷つけた。そしてあなたは傷付けたことを後悔してるわけじゃない→
「彼女達を傷付けたこと」を後悔したわけじゃなく「彼女達を傷付けたことによって自分が将来復讐されること」を恐れて自分の行動に後悔してる。ように思えた、これは本当に呆れるというか、人が1人死んでるというのにそれかよ……っておもいましたよね。
珊瑚ちゃんはあずきちゃんとはまた違って、未熟ではないというか人格が形成されているように思う、いじめっこ人格だけど……。でもそうだよね、いじめっ子人格だもんね、苦しむより怯えるより、自分が同級生をイジメ、殺人犯にし死に追いやる原因の1つであるこを考え後悔してほしい。
珊瑚ちゃんを責めましたが、いじめっこ人格の彼女も先生の指導でかわったかもしれない、先生がクソでもあったから何やってもいいやって思ったのかもしれない。先生だって注意はできたはずだもん。まわりまわって不幸が集約されひいろの彼女たちに襲いかかったんだ……。
「真実とか理由が知りたい」でしられたくないこと根掘り葉掘り暴こうとするひと本当に無神経というか、それは貴方の事情でしょ?って思う。他に道があったのではという発言もあったらこんことしなかったよと返したい。確かにあったのかも道は、でも誰もそれを照らしてくれなかった。
真朱を殺すこと・深緋に殺してもらうことが2人にとって「救済」だったわけではなく、「それを救済と称するしかなかった」んだと思うんだよな。そこに逃げ込むしかなかった、救済だと思いたいだけのこちら側からしたら救済と済ませばいいのかもしれないが、閉じ込められて救えない。
珊瑚、あずき、の時点で「この子達も赤じゃん」って思ってたんだけど、ほかの登場人物みたら名前がみんな赤にまつわるあれやそれだった……。
深緋と真朱を凍らせたのは、周りの赤たちだったんだと私は思う。それを選ばせる事態に追い込んだ世界が彼女達を閉じ込め凍らせた、あれは救いではない。美しさでもない、ただ、「救い」と称さねば本当にやりきれないからそうゆうだけだ。
深緋と真朱に関して言えば、救われる、救いと称せる道はあれしかなかったと思う。13歳が考えられる精一杯、間違っているとか正しいとかではないんだよそれは。麻緋と茜にはまだギリギリ別の道があったかもしれない、でもそれを誘導したのは深緋で結局また、世界に凍らせれた。
あれは、彼女たち四人の問題ではない。周りの問題なんだと思う。周りが変わらなければ、彼女達はきっと何度も何度も生まれる、殺したくなんかないし、死にたくなんかない。でも世界がそうさせるのに、周りはそうみない。みれないよね。殺人は犯罪であくで、みんな罪は目に見えない。
みんなね罪はね。いじめも淫行もみないフリもDVも全部罪、でも見えなきゃ、バレなきゃ罪じゃない、不思議な話だ。救うための行為が罪となされ、死に至らしめた本当の原因は見えないんだよ??わかるか?真朱が死んだのは、深緋が殺したからじゃない、みんなが真朱の心を殺したんだ。
どれほどの人があのお芝居をそう感じたかわからないけれど、すくなくとも私にはそうみえて、私は見る前は、「愛ゆえの、少女ゆえの、永遠にいようみたいな心中かな」とか思ってたんですけどぜんぜんそんなことなかった。すみません。全く違った。みてよかった。みてよかった。
この子の刻は本当に13歳で凍ったままなんだって思わせるさかいかなさんの演技力たるやというか、さかいかなさんの深緋をみれて本当によかったと思う……。
終演後にさかいさんと話せてよかった。
深緋に言葉かけられてよかった。
何が正しさであるか、正しさが存在するのか、わからないまま、決めきれないまま、定められないまま、物事が過ぎて行ってしまう。
どうしたらよかったのか、だれも示してくれなかった、助けてくれなかった。
だからそうするしかなかった。
大好きな人が、もう苦しまないように。
そうするしかなかったと思うと言えてよかった。
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