ヘリックスセンターとは
イギリスの首都ロンドンにロイヤルべビーが誕生したことでも有名なセント・メアリー病院があります。この病院の真ん中に、理系大学のインペリアル・カレッジ・ロンドンと美術大学のロイヤル・カレッジ・オブ・アートの共同事業としてHelix(ヘルスケアイノベーションエクスチェンジ)センターは立ち上げられました。
ヘリックスセンターの目標は、研究をエビデンスに基づくソリューションに変換することで、現実の医療問題に対処することです。様々なデザイン手法を用いて、問題を迅速に分析し、機会を想定し、解決策をプロトタイプ化します。
ヘリックスセンターでは、科学者、エンジニア、デザイナー、政策立案者、心理学者が医師、看護師、患者とともに新しいアイデアを探求し、プロトタイプの製品、プロセス、サービスへと共同開発しています。
日本医療デザインセンターでは、このヘリックスセンターの日本版を設立することを目標に精力的に活動しています。
この記事ではヘリックスセンターの業績を紹介することで、日本医療デザインセンターとして何ができるかを考察できればと考えております。本記事におけるヘリックスセンターの情報はこちらのweb siteをもとに記載しております。
※今後内部でワークショップを行いますので、それをもとに記事の加筆修正があるかもしれません。翻訳、要約の不備があればご指摘ください。
ヘリックスセンターの業績
ヘリックスセンターの過去の業績は大きく3つの分野で紹介されていました。
早期発見:新しい診断/スクリーニングツール
効果的な治療:デジタル臨床判断支援システム
ホリスティックケア :ウェルエイジングのためのソリューション
これらについて個別にご紹介します。
早期発見:新しい診断/スクリーニングツール
病気の早期発見は、良好な健康状態をもたらす可能性と医療システムの効率性の両方を向上させます。 科学技術の進歩により、手頃な価格の家庭用診断・スクリーニングツールが高価な検査機器と同等の精度を持つようになり、 病院や診療所への出向く回数を減らすことができる様になります。
大腸がん検診の受診率向上
新たな診断技術
自宅でできる簡易検査キット
効果的な治療 :デジタル臨床判断支援システム
急性期医療は複雑であり、さらに複雑化しています。
現場の医療従事者は、適切な患者さんに適切な処置を適切なタイミングで行うことができる様な、なるべく簡便なデジタルツールを必要としています。 私たちの仕事は、ベストプラクティスと臨床データに関する進化した知識を、 現場で複雑な判断を下す臨床医の手に届けることを目的としています。 私たちは、患者さんを治療するために複数のソースからデータやガイダンスを必要とする病院の学際的なチームと密接に連携しています。
Hark:クリニカルコミュニケーションプラットフォーム
タスク管理・共有アプリ
ReSPECT:緊急時でも個人に合わせた医療を
救急領域におけるDNAR確認フォーム
複雑な薬を子供に投与する
急性期における小児の薬液量管理システム
ホリスティックケア :ウェルエイジングのためのソリューション
健康な生活を送るということは、運動や食事、薬だけではありません。家族や友人、地域社会との強い結びつきがある人は、より健康で幸せな人生を送る傾向があるという証拠が増えつつあります。同様に、質の高いケアも、家族や介護者、地域に根ざした献身的な医療従事者との関係や相互作用の質によって推進されるのです。
認知症ラボ
スマートホームなどのデジタル支援システム
オントラック
アップルウォッチを用いたアプリ
子どもたちのホスピスケア
新しい子ども向けホスピスのための製品、サービス、体験のプロトタイピング
死ぬまで元気に暮らす
アドバンス・ケア・プランニング(ACP)
オンラインACP支援サービス