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積極的・消極的~ウワサの保護者会出演に寄せて~

10月30日(土)放送の「ウワサの保護者会」に私と私のクラスが最後の方でチラッと出るはずです。

テーマは「うちの子、消極的?」というもの。お時間あればぜひご覧ください。

さて、これに関して書いた学級通信があるのですが、児童の名前だけ隠して以下に紹介します。

【消極的? 積極的?】

先週の金曜日、このクラスにとっては2回目となるテレビの取材がありました。その話題から。

10月1日(金) 児童A
今日、NHKの人が来ました。ウワサの保護者会という番組らしいです。見たことも聞いたこともなかったため、どういう番組か少し気になります。今回は、news every.という番組よりも大きいカメラで来ました。すごく本格的だな、と思いました。私は、何故かsurface goの画面を撮られるなど、一番前だったので色々と撮られました。今回は、誰もインタビューをされていなかったためつまらなかったです。放送の日がとても楽しみです。

正直に書くと、僕もこの「ウワサの保護者会」という番組を見たことがありませんでした。一昨日、やっと見ましたよ。「取材された後にやっと見る」ってどうなのかな、と思わなくもないけれど、まあいいや。前にも話しましたが、僕らが出る回は「うちの子、消極的!?」というテーマなのだそうです。そうしたら、そのことでモヤモヤしていた人もいたみたい。

9月30日(木) 児童B
明日はテレビの取材が来るそうです。テレビが来ると、緊張感持って授業に臨める気がするけれど、消極的な子供の特集で小金井小が出るのは、そんなに嬉しくないです(笑)。確かに消極的かもしれないけれど、悲しいです。鈴木先生はデジタル先生で有名なのに、なんで消極的なのかなと思いました。消極的な人を積極的にするにはどうすれば良いのか気になります。鈴木先生は工夫をしているのですか?? Cくんは「絶対に明日積極的に発言する」とか言って意気込んでいるけれど、私はいつも通りで授業を受けたいです。どうかインタビューに当たりませんように…

僕が有名なのは55才だっていうことくらいですよ。先週も知らない一年生に「あ、55才だ」って言われたし。まあ、それはともかくとしてですね、今回の取材を受けようと思ったのは、前から「子どもが消極的ってどういうことだろう?」と僕なりに考えていたことがあったからです。

「積極的な子」って「いいね!」と褒められるし、「消極的な子」は「積極的になりましょう」とか言われるじゃない? 僕もそう言うことがあったと思う。でもね、だんだんわからなくなってきた。なんだい、「積極的」とか「消極的」とかって? 確かに手を挙げて意見をビシバシと言っている人は積極的に見える。でも、その意見を真剣に聞いて必死に考えている人も「積極的」に聞いていて「積極的」に考えているのではないかな? 次のCくんの日記なんかを読むとすごくそう思う。

9月29日(水) 児童C
今日国語の授業で自分の気になることをグループに分かれて話し合いました。僕は、太一がクエを殺さなかったことを生涯誰にも言わなかった理由について考えました。他にも似たような疑問を持っている人がいました。それは、D君とEさんです。僕の考えは、「クエのことをお父さんだと思っているから、誰かに言って殺されるのはいやだったから」という理由です。僕が一番印象に残ったのはEさんの「太一はこれを言うことで『なんで殺さなかったの?』と聞かれてめんどうくさくなるから」という理由でした。色々な意見が聞けて面白かったです。

こういう日記って課題のことを真剣に考えたり、友達の意見をきちんと聞いていたりしなかったら書けないと思う。その「真剣に考える」とか「きちんと聞く」ってやっぱり積極的なんじゃない?

つい何年か前までは、授業で積極的な子と言えば「手をあげて発言する子」に代表される「目立つことをできる子」だったけれど、実はそれ以外の場面で積極的になっていた子はいたんじゃないかな、と思う。僕ら教師がそれを見つけられていなかっただけで。

でも、今はタブレットがある。Teamsがある。Formsがある。他にも色々あって、手を挙げていない子も積極的に学習に取り組んでいる姿がよく見えるようになってきた。だから、今、6年2組の担任をしていて思うのは「完全に消極的な子」っていないな、ということ。誰しもどこかで積極的になっている場面、必ずあるもの。今週もみんなの「積極的」な様子に目を向けつて過ごしていきたいな、と思っています。

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