Frank Lloyd Wright Foundation - Advancing the Way We Build and Live
タリアセン・ウエスト(スコッツデール、アリゾナ、米国)は、1937年から1959年に91歳で亡くなるまで、建築家 フランク・ロイド・ライト氏の冬の家と砂漠の学校でした。現在は、フランク・ロイド・ライト財団の本部です。タリアセン・ウエストは、タリアセン(スプリング・グリーン、ウィスコンシン、米国 1914年)を含む8件(グッケンハイム美術館 1959年、落水荘 (カウフマン邸)1939年…)が世界遺産に登録されています。
旧山邑邸(現ヨドコウ迎賓館)1924 フランク・ロイド・ライト設計 兵庫県芦屋市
1918年に設計をはじめ、建築家 フランク・ロイド・ライト氏は1922年にアメリカに帰国してしまったため、実施設計と建築はライトのもとで帝国ホテル本館(ライト館)の建設にも携わっていた建築家 遠藤新氏と南信氏のもとで日本人スタッフが行いました。
フランク・ロイド・ライト氏はル・コルビュジェ氏、ミース・ファン・デル・ローエ氏と共に20世紀を代表する「近代建築の三大巨匠」と呼ばれています。米国外の建築実績が少ないその中で、現在まで建築当初の姿を留めているのは、東京・池袋の自由学園明日館 1926年 とヨドコウ迎賓館のみとなりました。旧山邑邸(現ヨドコウ迎賓館)は世界遺産拡張登録候補になっています。
尚、鷲が翼を広げたような巨大なホテルは、10のブロックをエキスパンションジョイントで繋ぎ合わせた構造になっており、これで建物全体に柔軟性を持たせるとともに、一部に倒壊があっても全体には累を及ぼさない仕組みになっていました。落成式をまじかに控えたホテルは、1924年関東大震災に無傷でした。帝国ホテル本館(ライト館)の玄関部分は、博物館明治村(愛知県犬山市)に十数年の歳月をかけて1985年移築再建されました。
日本の三大巨匠と呼ばれている建築家の建築も大事にされることを願っています。
旧甲子園ホテル(現武庫川女子大学々舎)1930 遠藤新 設計(Frank Lloyd Wrightの愛弟子) 兵庫県西宮市
建築家 フランク・ロイド・ライト氏の高弟 建築家 遠藤新氏の設計により、1930年に甲子園ホテルとして竣工しました。
甲子園ホテルは、1930年リゾートホテルとして西宮市の武庫川沿いに開業しました。14年間の営業でしたが、フランク・ロイド・ライト氏の意匠を継承する独創的な名建築で、屋根には淡路産の緑の瓦、日華石と素焼きタイルの壁、ホールの光天井に市松格子の障子、シンボルの打出の小槌のオーナメントなど、洋式建築に巧みに「和」の要素が取り入れられ、華麗でモダンな姿は「東の帝国ホテル、西の甲子園ホテルのライト建築」と称されています。戦前は海軍病院となり終戦後は、アメリカ進駐軍の将校宿舎として10年にわたって使われましたが、1965年からは現在(甲子園会館)にいたります。
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