言ったことを守る。信義。 論語 学而 第七
今日の論語はこれ!
原文
書き下し文
子夏曰く、賢を賢として色を易んじ、父母に事えて能く其の力を竭くし、
君に事えて能く其の身を致し、朋友と交り、言いて信あらば、
未だ学ばずと雖も、吾は必ず之を学びたりと謂わん。
現代語訳
弟子の子夏のことば。夫婦はたがいに相手の良いところを見出してゆくことが第一であり、容姿などは二の次だ。父母にお仕えするときは、自分にできることの限りを尽くし、
一方、主君にお仕えするときは、まごころを尽くし、友人と交わるときは、ことばと行動とが一致するよう信義を守る。
もしそういう人柄であれば、たといその人が「いや、自分のようなものはまだまだです」と言ったとしても、私はもう十分に教養人であると考える。
一言
「賢を賢として色を易んじ」の解釈は多々あり「賢人に親しみ、女性を追っかけたりしない」とか訳されることもある。
僕は「夫婦はたがいに相手の良いところを見出してゆくことが第一」って訳が好きなのでこれを採用した。
本当にその通りだよね。共に長い時間を過ごすと嫌な点が目につきやすくなるけど、それを補ってあまりあるいいところがあるから一緒にいるわけで。夫婦円満の秘訣が2500年前に示されているとは、論語おそるべし。
人に尽くすこと、ことばと行動を一致させることの大切さは、幾度も繰り返し述べられている。現代でも人づきあいにおいて、これらが重要であることは何ら変わりがない。
何ら変わりがないってことは、人間自体がそんなに変わってないってことだと考えている。
人間関係をテーマにしたビジネス書が日々大量に印刷され書店に並んでいるが、真理とか核心と呼ばれるものはずーと一緒で、目新しいものなんてないんじゃないのかって気持ちになる。
あるべき振る舞いを妥協なくシンプルに書かれているからこそ、実践することは難しい。
まずは妻に感謝し、言ったことを守る人間になるところから始めようかな。
参考文献
論語と向き合う Advent Calendar 2021 12/23 投稿記事
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