見出し画像

磐梯吾妻スカイラインヒルクライム 2days

1ヶ月ぶりのヒルクライムレース

富士ヒルからほぼ1ヶ月ぶりのレースということで、磐梯吾妻スカイラインヒルクライムに出場してきました。
富士ヒルの反省を活かせたところだけでなく反省点もありますが、天気も悪くなく2日間とも楽しかったです。

紹介

富士ヒルに比べると圧倒的に規模の小さい本レースについてご存じない方もおられるでしょうから、私の勝手な主観に基づいてご紹介しようと思います。
でも、詳しくは公式サイトを御覧ください。

磐梯吾妻スカイラインとは

曰く、日本のアリゾナ。
曰く、バーチャル火星。
曰く、福島のモン・ヴァントゥ。


などとも呼ばれることもある、県内で最も標高の高い場所を通る道路です。

近くの山から望む磐梯吾妻スカイライン


頂上付近は浄土平と呼ばれておりオンシーズンにはレストハウスなどの施設も営業しています。

その最高点は1622mであり吾妻小富士を中心に福島市街地からぐるっと1周回れるようになっています。

吾妻小富士から見て北東側には「高湯温泉」があり、南東側には「土湯温泉」があります。
(少々ややこしいのですが土湯温泉と吾妻小富士の間には「土湯峠温泉郷」もあります。)

地元のロード乗りの間ではこれらの温泉名を取り、逆時計周りの登りを「高湯側」、時計回りの登りを「土湯側」と呼び、また、浄土平まで登ることを「登浄」などと呼んだりしています。

ロード乗り的には「高湯側」が「距離が短く勾配がキツいルート」で「土湯側」が「距離が長くて勾配が緩やかなルート」と認識されています。

そうは言っても標高1600m付近まで登るわけなので「短くてキツい高湯側」でも距離20km以上獲得標高1350m以上、土湯側は距離30km以上獲得標高は1150m以上あります。(いずれも浄土平まで行った場合。土湯側はどこを起点にするかで結構変わります。)

コース

その名の通り「磐梯吾妻スカイライン」が舞台となっています。

1日目は高湯ステージ、2日目は土湯ステージと銘打ち、それぞれ「高湯側」「土湯側」を登ります。

レースコースにはないけど高湯側の名所として名高い「消雪区間」


高湯ステージは高湯温泉から少し登ったところをスタート地点として浄土平まで距離13.8km獲得標高847mのコースになります。
平均勾配でいうと6.6%ですが実際には下り勾配や斜度の緩い区間が含まれており、キツい坂とゆるい坂の繰り返しという感じのプロフィールです。
中盤のつばくろ谷を過ぎると徐々に景色が良くなり、終盤ではアリゾナ然とした荒涼な山岳地帯になります。

高湯側の最後の九十九折。

土湯ステージは道の駅つちゆの裏側をスタート地点として浄土平まで距離26.5km獲得標高1087mのコースになります。
平均勾配は4.3%といいつつスタートから土湯峠温泉郷までは若干勾配がキツく、その後は平坦や緩斜面と続き高湯ステージほどの急勾配はありませんが、平坦区間が土湯峠温泉郷に3.5kmとスカイライン入口に2.5km、そして最高地点からゴールまでは2km以上下り勾配といったプロフィールです。

土湯側には猪苗代湖も見下ろせる絶景ポイントあり


レースについて

前置きが長くなりました。
そろそろレースの振り返りなどしてみます。

高湯ステージ

スタートが13時なので特に早起きをする必要もなく、何なら普段よりも遅い時間に起床しました。体重は68kgジャスト。

富士ヒルでは前日に食べすぎたり当日朝に食べすぎたりしてかなり重い状態になっていたという反省を活かし、前日には食べ過ぎを抑えつつさつまいもを投入して軽量化を図るなどした結果、ここ最近では最も軽い体重にすることが出来ました。体調的にも悪くなかったです。

ただ、いつものように食事を摂ると昼前に空腹になりスタート直前に食事を摂ることになりそうなので朝はプロテインのみで済ませました。

そのまま簡単に洗車や整備を済ませて車載したところで良い時間になったのでシャワーを浴びて食事です。

洗車のほか千切れてなくなったシートクランプカバーを交換したり。

ここでも前回の反省を活かして、いつも食べているコンビニPBのカップ焼きそばをチョイスしました。
ただ、この1週間で脂質制限を始めた関係で食事量も減っていたためちょっと食べきるのがきつかった気がしました。牛丼とか焼肉弁当でも良かったかもです。

スタート地点であまり待ちたくなかったので開会式20分前に到着できるように逆算して移動開始しました。

駐車場に関して、スタート地点に一番近い所は先着申込順で既に売り切れで、次に近い所は交通規制区間にあって帰りの時間が遅くなりそうだったので浄土平に駐車することにしました。
天気に不安がなければ浄土平よりさらに少し離れた無料駐車場もありかと思いましたが、雨降ったりするとつらいので500円払うことにしました。

駐車場到着後は日焼け止め塗ったりウィンドブレーカーを羽織ったり手荷物預け用バッグを背負ったりして下山開始です。
一度下り始めたら戻ってくるのはかなり大変なので忘れ物が無いように気をつけます。
尚、今回はゴール地点に車を置いているので下山用荷物はありません。

ということで、スタート地点まで下山して受付し参加賞やゼッケンを受け取ります。


地元レースということで、ちらほら知り合いもいましたのでちょっとお手を拝借してゼッケンの装着を手伝ってもらいました。その節は助かりました。ありがとうございました。

しかし、この規模の大会で背中ゼッケン2枚というのはちょっと過剰な気がします。

photo by あっぴょこさん

その後、あとは参加賞とかウィンドブレーカーをバッグに入れて下山しないけど下山用荷物として預けたりしてました。

開会式が終わったらアスリートクラス、女子、男子年代順で並び、いよいよスタートです。

一人だけやたら余裕をこく



普段は景色を楽しみながら登るコースなのでタイムアタックとなるとなかなか不安でした。
まあ、特に着に絡む実力もないのでスタートしてしまえば後はひたすら登るだけです。
但し、翌日の土湯ステージも控えているのであまり頑張りすぎないように意識します。

最初からそこそこの勾配があるので後続に迷惑にならないように端に寄りながらVO2maxくらいのペースで踏み、限界が来る前にペースダウンします。
富士ヒルのように最初にオールアウトしないように気をつけます。

コーナーの斜度がキツいところは頑張りすぎず、コーナーとコーナーの間の緩いとこでは出来るだけギアを上げて踏みます。
これも富士ヒルの反省を活かし、雑なペダリングにならないように気をつけます。

ただ、富士ヒルに比べて痩せたとはいえ去年に比べるとまだまだ体重は重く、斜度の上がる所は思った以上に踏めませんでした。
絶賛ダイエット中ではありますが、これはホントに長期的に解決して行かなければいけません。

そんな感じで淡々と、時には同クラスのライバルと競り合いなどしながらソロで下り勾配区間に突入しました。
下山時からわかっていたことですが、やはり向かい風で出来ればここは誰かと一緒に来たかったです。

最後の九十九折に向かう直線はまあまあ斜度があるで踏みたかったけどかなり脚が終わりかけていたのと横風をいなすのがしんどかったのとで踏めずでした。
九十九折は向かい風と追い風が交互に来て最後は向かい風でゴールに向かいます。

期せずして待ち構えていた知人の応援に奮起してスプリントみたいなのをかまし、ちょっとタレたら同クラスの選手が捲りかけてきたので気合入れ直して再スプリント!
最後はハンドル投げみたいなことをしたら0.08秒差で先着できました。

タイムは55分50秒でした。
平均出力は211W、翌日が控えているとはいえもう少し頑張れたんじゃないかな?という気がします。
あと、スプリントの真似事をしたので最大出力は860W超えていますが、むしろこれで内腿の筋肉を痛めた可能性があります。

その後はふるまいを貰って先にゴールしていたNICOメンと合流して記念撮影などしながらまったり過ごし、車に戻ってサクッと帰路へ。

集まったNICOメン

16:00には帰宅し、街中でビールを飲む余裕もありました。

ちょうどいいタイミングでマルエフ横丁きてた

地元開催だとこういう点で気楽でよいですね。

あとは翌日に備えてストレッチやマッサージをしましたが、慣れないスプリントまがいのことをしたせいか右の内腿に違和感があり湿布のお世話になる羽目になりました。

翌日は早いので布団にも早めに入ったものの、この日は久しぶりに180mgほどカフェインを摂ったからかまったく寝付けず、起床時間4時目標に対して3時くらいまでほぼ眠れませんでした。

土湯ステージ

4時起き目標が寝付けなかったせいで30分ほど寝坊して起きました。
内腿の方は痛みも違和感もなくなったので不安は一つ減ったのは良かったです。慣れないことはするもんじゃないですね。
体重は前日と全く変わらず68kgです。我ながら素晴らしいコントロール。

土日だけ最軽量!



この日は長めのコースなので、朝ご飯はちょっと炭水化物多めのざるラーメン2玉にしました。
受付は前日に済ませていたのでゆっくり出発する予定でいましたが、ほとんど準備も終わっていて時間を持て余していたので予定を前倒しして移動開始しました。

エナジードリンクと補給食を買うために寄り道したりしながら現地入り、駐車場は一番遠い所しか空いてませんでした。
受付兼開会式会場からちょっと登ったり大きい国道を渡る必要があったりするので若干不便ですが前日に比べたらなんてことありません。

ちなみに、この日一緒に出場予定だった友人のうち1人は体調崩してDNSになってしまったので、もう1人とだけ現地で合流しました。
下山荷物はその友人のご家族に預けました。ありがたいことです。

土湯ステージでは開会式後に5.5km登ってスタート地点に移動するのでWUは不要と思っています。駐車場で暑い中念入りにローラーを回している選手もいましたが。
その代わり、初心者はスタートまで移動するだけでもちょっとつらいかも知れません。

ツールドフランスもかくやという密度でスタートまで登る図



そんなわけで、スタート地点に移動したら号砲を待ちます。
しかし、全体の移動が思ったより時間がかかったらしく10分ほど遅くスタートするというアナウンスがありました。
ゆっくりとはいえ流石にちょっと疲れたので休む時間が増えたのは良かったです。

このコースは数か所の平坦があるのでなるべく集団になりたいところですが果たして。

アナウンスの通り、10分遅れでスタートしました。
このコースは序盤の斜度がキツいのですが、スタート直後は下りなのでガシガシ踏んで勢いをつけ登り返しに突入しました。
勢いがなくなったら淡々と回すモードです。

前日の疲れもあるので様子見しつつ、良さげな集団に乗っては千切れを繰り返し、土湯温泉郷の平坦の手前くらいでなんとか3人パックを形成出来ました。
平坦は登坂より得意なので、ここからは前を引きつつ追いついた選手に声を掛けて10人くらいの集団を作りぼちぼち先頭を回しながら良い感じに走ることが出来ました。
このままスカイラインまで集団を維持したかったのですが、途中の登り返しで「平坦終わり」と勘違いして崩壊させてしまい、もったいないことをしてしまいました。
ここでうまく耐えていればもう少しタイムが良かったかも知れません。
トレインも、もう少し声かけて無理しないペースで回せたら結果的に長持ちしてタイムが良くなったんじゃないかなと今になって思います。

さて、スカイラインに入ってからの平坦ではさっほどではないけど小さいトレインを組むことが出来ました。

空元気。まだまだ距離は残っている。

平坦が終わってからは斜度が上がるとこではやっぱり後退してしまい、単独走になります。
そこからは高湯に比べたら数は少ないけどコーナーはしっかりキツく、なんとか踏んで緩い区間で前の選手に追いつきます。
そんなこんなでだいぶ脚がグロッキーだったので合流した選手と会話できるペースで最高点まで行き、下りはじめてからは前を引き、そのままゴールとなりました。

タイムは1時間19分08秒でした。
残念ながら前年比+4分です。
でも、富士ヒルのタイム差(前年比+14分)に比べたら体重の増加の割にかなり健闘してるんじゃないでしょうか。
平均出力は203Wで前日の疲れを差し引いてもやはりもう少し踏めたんじゃないかなと。
特にラスト2kmの下りはもっと気合い入れて出し切れたはずです。
あと、途中で会話できるペースにまで落として走ったのもレースとしてはちょっと良くなかったと思います。
来年は75分切りを目指したいですね。

下山はたまたま下山バスに乗ることが出来たのでそれで下まで降りました。


前日眠れなかった反動か、エアコンが効いた快適な車内で寝落ちしながら下山できてとても良かったですね。
そして下界は灼熱地獄でして、申し訳ないですが閉会式は不参加でそそくさと温泉券を使いにいきました。

2日間を通して

やっぱり体重の増加が響いてるなという気がします。(いや、気がするというレベルではない。)
斜度がキツいところで周りから遅れてしまうので、パワーを伸ばすにしてもまず贅肉をなんとかしないといけないです。
また、そのパワーにしてもzwiftではちょうどいいケイデンスでパワーを出せてもリアルワールドでは斜度が上がるに連れて低ケイデンスを強いられてしまうので、リアルな坂で走り込むかzwiftでも低ケイデンス(65~80)でメニューをやったりする必要がありそうです。

ただ、富士ヒルに比べたらレース2日間とも今シーズン最軽量と体重コントロール自体はうまく行ったし、前日食べすぎるということも序盤でオールアウトするということもなく、そう云う意味では悪くない、自制の効いた走りが出来たとは思います。

(そのうちnote記事にしますが、富士ヒル以降はレコーディング+脂質制限ダイエットに取り組んでおりその成果もちょっとずつ見え始めているところです。)

それはそれとして、レース自体は2日間楽しめました。
昨年がアレで心配だった大会運営も大幅に改善されており、個人的には及第点を大きく超えていたと思います。
進行もスムーズ、変更に関する諸連絡も分かりやすかったです。

改善点がまったくないとは言いませんが、この規模なら全然問題ないなというのが個人の感想です。
地元で、しかも珍しい2ステージのヒルクライムレースということで今後も2日間で出場して大会存続に繋げられたらと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?