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140文字の歴史

84円切手の蛇が、140円切手の犬を噛もうとしているのを止めるのも郵便局員の仕事。
今日も社会は理不尽を受け入れて動いている。

隣の幾分広い部屋からは、しなやかな打音と男性の犬の鳴き声が聞こえてくるし、
僕は大通りで声をかけられた黒髪の女性にシンボルを貪られる。

犬と蛇のボイスが共鳴する。
環状線沿いのホテル•マンイーターの看板には、シンボルをよりシンボルらしく。と記載あり。

鏡を3つに割ったのではなく、良きパートナー、まっとうな社会人、真面目な母親の自分を見るため。
黒い服を着たのは、映し出された私の全てを吸収するため。
共犯意識を持つと、人は泣く。

スマートフォンが使えない彼女は、鏡を使いビデオ通話をする。
話が終わり通話を切る時、彼女は鏡を割る。
これは彼女のプリミティブな魅力と、悲しき鏡の物語。


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