高山が作家として更に飛躍することを願い創作活動を支援したい!~エッセイ「ガーターベルトの女」の作品化を目指して【242】
妄想家・夢想家無名居士の夢物語の記録です
無名作家高山のエッセイ「ガーターベルトの女」の
映画化芝居化・・・その他いろいろ作品化できればなんでも
なんて途方もない夢を観ています
高山の作品から
随筆「筒井康隆へのファンレター」
2017/02/04
いつまで書けるのやらと最近思います。等と言いながら書きつづけるでしょうけどね。
そう言いながらも書き続けるのでしょうが、リアルが不安定ですからね。
最近は自分自身の過去を振り返ってます。
こないだBOOK・OFFに寄ると、大量の筒井康隆さんの文庫があって驚きました。
百円のコーナーでしたから嬉しかったです。
読んでるのがほとんどにもかかわらず、思わず十冊程買いましたね。
何故かは、再読と筒井さんの本は短編集は特に、自薦短編集になっててもう読めないのも大量にあります。
どうやらまた全集も出てるようですが、そこまではお金が持ちませんからね。
一冊百円で昔の短編が読めるならです。
ずらりと並んでましたから、この人がどうして売ったのかも気になりました。
けっこう中に線を引いてたりして、熱心な読者だったのだなと思いました。
どうして売ったのだろうと、ふとその人の事を思いましたね。
その人と話してみたいな、とさえ思いましたよ。
自分自身も九十年代半ば位までは、新刊が出たら買ってました。
しかし、自分自身は父の会社が倒産した時に大量の本を手放してて、筒井さんも手元に少ししかなくて寂しかったです。
現在も文庫になればなるべく読みますけどね。
筒井康隆との出会いは、僕の世代四十代後半はほとんど八十年代のブームからでしょう。
僕もそれですが『時をかける少女』からでは無くて、星新一のショートショート読んでて次に行ったのが筒井さんです。
これは、誰か書いてたけど、一つの黄金ルートらしいです。
しかし、筒井さんのファンは僕らの世代だけで無くて僕の子供の世代まで行ってるし、上は多分六十代までは行ってるでしょう。
村上春樹が、ネットで読者から筒井さんのおすすめ聞かれて答えてましたからね。
椎名誠も好きなようですし、筒井さんが六十代後期から七十年代にかけて書いてた時期をリアルタイムで読んでる人も多いと思います。
初期の筒井さんは、ショートショートでしょうかね。
星新一という人気SF作家が先に出た為に、SFと言えばショートショートを書かされたとエッセイで書いてましたね。
話しはそれるけど、星さんの自伝と言うか星さんの生涯を書いた本を読むと、途中から星さんが筒井さんに嫉妬してたと出てて驚きました。
星さんが酒場で馬鹿話しとして軽く話したのを、筒井さんが星さんの許可を取って短編にしたのも多いようです。
あくまで星さんは、一つのヒントを与えただけなんですけどね。
それと、星さんは文学界から相手にされなかったけど、筒井さんは八十年代位から作風を変えて文学的な評価も受け始めてる。
星さんは安部公房とかと同じ位の年代で、安部公房はSFも書いてその後独自の世界で文学界に評価されたのにって、あったようです。
僕の、星さんの紳士的でスマートなショートショートを大量に書いたってイメージから外れたので、驚きました。
星さん、小松佐京さん、筒井さんが、lSFご三家って言われて良く八十年代には三人のフェアが行われてたけど、あれも星さんはいまいち気に入らないようでした。
まあ、それは置いても八十年代はSFなら何でも売れたと筒井さんは書いてましたが、その後SFと名前が付くのは敬遠されがちになりましたね。
いわゆるジャンルの融合があったと思いますし、それを指摘する人は多かったですね。
村上春樹からSFの影響を感じるのは多いでしょうし、SFと名前が付いてなくてもSFの影響下にある作品が沢山出ましたね。
早川のSFが、名作と言われてても大量に再販されてないのは寂しい限りですけどね。
中学の頃は筒井さんは僕のアイドルでしたよ。
スラプスティック短編や、何でこんなの思い付くのって感じの短編を、時には笑いながら時には怖くなりながら読んでた。
全集も出た、し少しずつ無理して買いましたね。
全部は揃えなかったけど、筒井さんはかなりの作品があったけど僕もほとんど読んでました。
それと、文庫に著者近影が付いてたけど男前だな、でしたね。
当時、山藤章二が狂気の沙汰も金次第って二人で組んだエッセイで、筒井さんが余りにいい男なので書けなくてのっぺらぼうにしてますね。
髪型だけは筒井さんなんですがね。
元々演劇青年で、日活のニューフェイスかを受けてて落ちてますね。
劇団にも若い頃いたようです、し後には自分自身の劇団も作りますね。
筆を一時期折った時は、色々なテレビに役者として出てましたね。
この断筆には今回は触れません。
中学、高校と、特に筒井さんを読んでたし、筒井さんの書くのなら何でもOKでしたし、理想の作家でした。
今でも好きな作家三人挙げろと言われたら筒井さんは入りますし、八十年代に入っての実験的野心的作品も好きですよ。
それと時に攻撃的なエッセイも大好きですね。
反体制の人ですが政治的コミットはほとんどないようですね。
とにかく色々な事をブラックユーモアで面白がるってのが、短編の作風でしたね。
皮肉を含んでね。それとえ!?こういう発想に行くのとかね。
学校の先生で嫌いな先生は、筒井は漫画だとか言ったけどかなり腹が立って、それならってので実験的作品を読んでみろと言ったことがあります。
周りが女性アイドルにはまってる中で、僕は筒井さんを一つのアイドルにしてましたよ。
周りはアイドル全盛期ですから、聖子ちゃん明菜にキョンキョンとか言ってるのに、僕はテレビでは観てたけど、レコード買ったりグッズ買ったりってほとんどなかったです。
おにゃん子倶楽部も出てきてはまってるの居ましたが、はまらなかった。
そういうのは変な話し、オナニーの対象でしかなかったです。
筒井さんは、エッセイ読んでたら神戸に住んでるんだとか、今は何歳でとかに胸をときめかせてました。
ああいう作家になりたいなあと強烈に思いましたね。
後に村上春樹や色々な作家にハマるけど、そういう感じにはならなかった。
思春期に出会ったのが大きいかもですね。
筒井さんは八十年代から純文学系に行きますが、『嘘人たち』(中央公論社)ってメタフィクションと言われるのを書くけど、それより先に読んだのが『嘘航船団』です。
でこれが、新聞の広告に出た時はうわ!でした。
今でもこの作品がどういう風に新聞に出てたかとか、当時の空気感を覚えてますよ。
新潮社の純文学書き下ろしで箱入りなんですよね。
当時は新聞はどんな本が出るかをまず見てました。
宣伝文句も刺激的で、直ぐ高いけど買って急いで読みましたね。
これはまあ、感情移入を排除したのかって位突拍子も無くて、だけど、高校生だったと思うけど厚いのを二日で読みましたね。
非常に刺激的で実験的な作品です。
しかし、論評が出始めたら、筒井も純文学書き下ろしに気負い過ぎたとか出ましたね。
筒井さんは直ぐ反論してますね。『虚航船団の逆襲』って出してます。
当時は先鋭的過ぎたのでしょうが、筒井さんをずっと追いかけてた人は楽しんだと思います。
その後も問題作を次々出しますが、得意のスラプスティックも書いてましたね。
筒井さんのエッセイから色々な作家に行きましたよ。
本を紹介するエッセイ書いてて、そこで色川武大や井上ひさしや海外SFに行きました。
海外SFはしかし、今は凄い名作か映画になったとかでないと残ってないのに驚きます。
筒井さんの作品を授業中に隠れて読んだり、筒井さんの似顔絵を授業中に落書きしてましたから完全にアイドルですよ。
そして今回古いのを読み返してますが、風俗の描写はさすがに古さを感じますが、発想についての古さや作品の古さは感じませんね。
星さんも数年前に読み返したんですが、良く出来てるけど星さんの限界を感じるように思いましたね。
大人の読者には物足りないって限界ですね。
小松佐京さんは意外と短編しか読まなくて小松さんを読むなら海外のを読んでました。
筒井さんはその後、『文学部唯野教授』や『パプリカ』等話題作傑作を出し続けます。
直木賞を逃したのを題材にしてた人が、今では数え切れない賞を取ってますね。
エッセイで直木賞にこだわった事を言ったら、誰かがそのうち直木賞の選考委員になりますよと言われたようですね。
今は何かの賞の選考委員ですね。
SFでスラプスティックだから取れなかったって悔しさがあったんでしょうね。
もう八十代に入ってますが、雑誌の特集読んでたら色々な人が影響されてますね。
町田康は好きですが、やはり影響されてますね。
個人的には、舞城王太郎も影響受けてるなと思います。
今回手にいれた自薦の短編集に、馳星周が解説書いてたのに驚いたけど、年代的に影響受けてる年代でしょうね。
Twitterで確か、あなたの筒井康隆は何処からってやってて、幅が広いのに驚きましたね。
つまり、貴方にとっての最初の筒井康隆は何処からですか?ですね。
こういう事が出来る作家は筒井康隆位ではないかと思います。
村上春樹でやると色々反論も出るだろうからね。
ある意味、やっと国民的作家になったのかもですね。
初期になるのかな。「七瀬」シリーズか『時をかける少女』からかなが圧倒的かと思ったらそうでも無くて親の本棚からとかあって面白いです。
非常に器用でミステリー的なのも書くしエンターテイメントは大抵書けますね。
しかし、読んでると文体はハードボイルドに近いんですね。
大抵一人称の「おれ」を使うけど、これを使うようになるまで試行錯誤したようですね。
大阪の生まれで、昭和九年生まれですね。
同志社大学を出てるから京都に居る頃は、ここが筒井さんの出た所かと見てましたよ。
確か本人はエッセイでイチビリって言い方をしてて、関西人特有のふざけたりが好きだと書いてましたね。
パロディ作品からそういうのを感じますし、この人にかかれば戦争も喜劇なんですね。
映画好きでも有名ですし、スラプスティック映画を好んでましたね。
それと、今はそれほどでもないらしいけど愛煙家です。
最近の講演でも禁煙の所で一服したらしいです。
いかにも筒井さんらしいパフォーマンスですね。
昔はスラプスティックが多くて漫画かと大人に言われたけど、スラプスティックは実際に書くとなると非常に難しいです。
ドタバタ喜劇ですね。
それと夢ってのも筒井さんの作品のキーワードかもですね。
若い頃にフロイトに影響されてますし、カフカ等にも影響されてますね。
ヘミングウェイに影響にも影響されてて、それであの文体になったのかとさえ思います。
シュールなブラックユーモアとスラプスティックが入り交じった『死にかた』って短編有るけど、数十年ぶりに読んでも良かったです。
普通の会社の一室に鬼がいきなり現れて一人ずつ殺して行くんですが、それぞれの性格を描写してて、また殺し方も色々で傑作です。
何故鬼が来たのかは全く説明されません。
その辺り上手いですよ。
短編の傑作多すぎますね。
書き出すときりがないです。
長編型の作家ではないかも知れないですね。
長編はそれほど多くないです。
最近は昔の事や思春期を思い出す事が多いけど、思春期に筒井康隆っていう凄い作家に出会えたのは幸福ですよ。
最近は口コミで『旅のラゴス』が若い人に読まれてるようですが、あれから他のに行くと戸惑うでしょうね。
あれは筒井さんの中では異色かもです。
八十代を越えてますし、こないだの長編が最後とか言ってますがまだまだ書いてほしいですね。
せっかくテレビに沢山出たのだから、テレビの世界をスラプスティックにして書いて欲しいです。
作家としての姿勢も好きです。
違うと思ったら凄い反論を繰り広げますし、時にはそれが断筆に繋がったのでしょう。
もうアイドルですから、何をしても自分自身は許せますよ。
ツツイストって今は言うみたいですが、ツツイストですからね。
それと今回かなりの数を読み直して、古さをほとんど感じなかったってのはやはり凄いです。
特にエンターテイメントで時事を扱う事が多いのにです。
ノーベル文学賞の時期になると筒井康隆のファンは、筒井さんにはと言いますよ。
海外でも評価の上がってる人です。
まさか七十年代とかには、ここまで生き残るとは思わなかったかもです。
八十年代に、思い切って前衛的作品に舵を切ったのが大きいでしょうね。
前衛的な作品も書くけどエンターテイメントも書く、って感じでバランスを上手く取りましたね。
いわゆるジャンルの壁を壊した人ですね。当時エンターテイメント、それもSF作家がそれを出来たのは凄いです。
SF作家は何処かで下に見られてましたからね。
僕にはアイドルですし、思春期に頭の中を掻き回してくれた事に感謝してます。
色々な発想があって良いのだのと教えられた気がしますよ。
そして、まだまだ健在であって欲しいです。
若い人には、自薦の短編集が沢山出てるからその中から一冊好みのを読んで欲しい。
『旅のラゴス』や『時をかける少女』の筒井康隆でない筒井康隆に、触れて欲しいですね。
脳みそを掻き回されて欲しいです。若いうちにそれをやられた方が、小説に対しての考えも幅が拡がると思います。
おわり
高山の作品紹介
次回は随筆「『天空の城ラピュタ』と『紅の豚』 宮崎 駿 雑感」
「ガーターベルトの女」~映画化のために
「ガーターベルトの女」 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 番外編 番外編2 14 15 番外編3
「ガーターベルトの女 外伝」(フィクション編) 1
「新・ガーターベルトの女 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
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