「私のいない世界」製作ノート2

もうひとつ考えたのは、「編集」のマジックを、改めて試してみたいということ。

以前から実感していたことがあります。

ごく平凡なインタビュー映像でも、インタビュアーの質問をカットすると、妙なおもしろさが出るということ。

もちろん、普通はやりません。説明不足になりますから。尺の問題などでそうするときは、質問内容をテロップで補います。

しかし、「説明」など気にせず、インタビュイーの受け答えだけつないでいくと、とてもお芝居っぽくなるのです。

説明不足になる反面、「想像」の余地が広がるからでしょう。インタビュイーの答えや表情から、カットされたインタビュアーの質問や態度を想像してしまうわけです。

この効果を狙ったのが、「私のいない世界」の1作目である「INTERVIEW」です。

「INTERVIEW」はフィクションですから、いわゆる「ひとり芝居」であるともいえます。

しかし、舞台で演じられる「ひとり芝居」とは、まったく違うものです。

それは、舞台でナマで演じられるモノか、カメラに記録されたモノかの違いというより、やはり「編集」されているかどうかの違いです。

その話は次の記事で。



よろしければサポートお願いします! いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!