『"ジョジョの奇妙な冒険"を分かりやすくお爺さんに説明してみる』 春風亭与いち

「ジョジョの奇妙な冒険」に興味ありげな面持ちのそこのお爺さま。
どうも。初めまして、春風亭与いちです。
突然お声がけしてすいません。
実は私、ジョジョの作者である荒木飛呂彦先生の大ファンでして。
先生の著作物はほぼ全て読んでおり、
ファンレターまで書いたことがあるのです。
同じ仙台の出身ということもあり、
同郷人の誇りとして崇拝しているこの私が、
お爺さまに「ジョジョの奇妙な冒険」を分かりやすく説明して差し上げましょう。

「おおお、それは助かるわい。もう、ジョジョってなんなんじゃ。このまま死にとうない!」

「ジョジョの奇妙な冒険」は、
1987年から現在に至るまで、ジャンプで連載され続けている少年漫画です。

全八部構成になっているのですが、
その部ごとに主人公が毎回変わります。

「なにっ。じゃあ、今まで八人の主人公が!?
それは全員、まだ経験が無い女なのじゃな?」

ん、どういうことですか?

「だって、処女の奇妙なぼうけ……ふがっ!な、なにをするんじゃ!」

そういうのいいんで。

因みに今、私がお爺さんのみぞおちに食らわせたのは"波紋"です。

これは、第一、二部で主人公たちが用いる主な攻撃方法なのですが、
特殊な呼吸法により、色んなことができるのです。

例えば、
"波紋"で自らの痛みを和らげつつ関節を外して、腕を長く伸ばす「ズームパンチ」という技があります。
はい、お爺さんにズームパンチ🤜

「ふがっ!!わしに"波紋"するのやめんか!!」

ではお爺さん、第一、二部を読んでみましょう。

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

どうでした?

「ズームパンチちょっとしか出てこんかったわい!
なるほど、主人公は同じ血統で受け継がれて代わっていくのじゃな。
それで、第一部の"ジョナサン・ジョースター"のように、主人公の名前をつめると皆"ジョジョ"になっているということか。」

そうです。流石お爺さん!

そして第三部から、
いよいよ"スタンド"が出てきます。

これは様々な超能力を可視化した守護霊のようなもので、
例えば、
「手をかざすと物が割れる」
というのを、ただの超常現象としておくのではなく、
「手をかざした物を自分の"スタンド"が叩き壊して割れる」
という風に、今までの超能力を、
目に見える形に表現した荒木飛呂彦先生の発明なのです。

それではお爺さん、第三部から第六部まで読んでみましょう。

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

どうでした?

「なるほど、"スタンド"には色んな能力のやつらがいるんじゃな。
いやー、面白くて時を忘れて読み耽ってしまったわい。
ん?"時を忘れる"?
まるで"時が止まったような………
ふがっ!な、なんじゃ!急に敷いていた座布団がひっくり返りおった!!」

今のは、私のスタンド「ザ・前座」の能力、
「座布団返し」です。
少しでもネタバレしそうになると自動的に発動します。

たまに間違えてお茶をひっくり返します。


「お前のスタンドが一番弱そうじゃ。
確か、実写版でこの最強主人公の空条承太郎役は…」

伊勢谷友介さんでしたね。

「そうじゃった。じゃあ、あの力の源は…」

"スタンド"です。
それ以外無いですから。


「それにしても…この六部の終わり方は………
あァァんまリだァァアア!!!」

そうなんです。
ジョジョの奇妙な冒険史上一番の衝撃的なラストですよ。

「こんな終わり方をしたら、七部はどうなってしまうんじゃ!!」

じゃあそのまま第七部読んでみましょう。

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

どうでした?

「どジャアァぁぁぁ〜〜ン!!
与いち!物凄く面白いぞい!これは黄金体験じゃ!!」

いやあ、お爺さんとは気が合いますね。
僕も第七部が一番好きなんですよ。

「ただ、第一部から読むには巻数が多くて、
ハードルが高いと感じてしまいやしないじゃろうか。」

今のところ全127巻ですからね。
実際、それでなかなか「ジョジョの奇妙な冒険」に手を出していない人も大勢いると思います。
ただ、どうでしたお爺さん?
第七部から読んでも問題なく楽しめますよね?

実際、荒木先生も第七部は予備知識ナシでも楽しめるようにしているとおっしゃってました。

「確かにそうじゃな!だって、六部で世界が一巡して、七部では全く別の世界の話に………
ふがっ!!何をするんじゃ!」

まだ読んでない人いるんですから。
因みに今、お爺さんに飛ばしたのは、
僕の回転した爪です。

「それは七部の主人公が最初に覚える技じゃろ!こんな技しか使えない主人公で大丈夫なのかと思わされるやつ!!」


とにかく、これからすぐに最新刊に追いつきたいという方々!
第七部から読み始めて、現在連載中の第八部を読み進めるというやり方をオススメします!

そして、少しずつ第一部から読んでいくというのもアリですよね?

「それは大いにアリじゃな!
アリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリ!!
アリーヴェデルチ!!」


完全にお爺さんがジョジョに染まったところで、
失礼をさせていただきます。


来週は少々奇妙な坊主、いっ休です。

2020.8.29

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