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お子さんの学習の遅れが気になったときは〜LDってどんなこと〜

〈LDって、どんなこと?〉

 LDは発達障害の1つに数えられますが、その発達障害には、さまざまな分類があります。大きく分けると、
 ・ADHD(注意欠如多動症)
 ・ASD(自閉症スペクトラム・アスペルガー症候群)
 ・LD(学習障害)
 があります。

 ADHDとASDは行動に現れやすいので周囲から気づいてもらいやすく、学校や行政からのサポートを受けれるケースも多いです。また、民間の支援組織も増えてきており、相談窓口は昔と比べたらとても充実しています。

〈LDは気づかれにくい?〉

 次にLDですが、まず分類として大きく3つあるようです。
 ・読字障害(ディスレクシア)/読みの困難
 ・書字表出障害(ディスグラフィア)/書きの困難
 ・算数障害(ディスカリキュリア)/算数、推論の困難
 1つだけ顕著なケースもあれば、複合的に現れることもあります。
 このLDはADHDやASDと違って、極端にIQが低くなく、知的にも問題がなく、他に問題行動がない限りは、”少し勉強が苦手な子”と思われて終わってしまうケースが多いようです。たとえ意識のある先生が気づいてくれたとしても、サポートの先生(T2)は付きづらく、特別支援教室に入ることもあまりありません。中にはLDに対する理解がなく、不真面目だと怒る先生も未だに見受けられます。とても悲しいことです。
 真面目に授業を受けても理解が追いつかないので、本人は苦しみます。また、勉強はそれなりにしているはずなのに、テストの点数が上がらないので、保護者の方はやきもきします。LDの子の学習を、学校のテストの点数で計ってしまうのは、とても辛いことです。

〈LDについて相談したい時は〉

 では、お子さんの学習の遅れが気になったときに相談できる窓口は、どんなものがあるのでしょうか?

①幼保・小中学校
 まず、今通っている幼稚園保育園や、小中学校です。普段その子を見てくれている先生ですので、相談しやすいと思います。学校はとても忙しいため、すぐにサポートが増えるということは難しいですが、長期的に見て学校に相談しておくというのは、いいことだと思います。

②行政
 次に、行政の窓口として、市役所の子育て支援課、健康福祉課などがあります。ただし、市町村にもよりますが、それらの部署には発達に関する専門職員はおらず、別の相談窓口を紹介されることが多いかもしれません。
 行政の専門部署としてあるのが、療育センターです。これは各市町村にもありますし、都道府県にも設置されています。ここは専門職員や医師がいます。幼児期の検診や、小学校入学前の就学時検診にも入っているので、覚えている方もいるかもしれません。例えば就学時検診で、医師が発達の遅れありと判断すると、発達検査を受けさせてもらえます。

③民間
 最後に、民間の組織です。北上市には、クラゼミとIMEがあります。クラゼミは高校生まで対象。IMEは小学生までが中心のようですが、中学生以上も相談は可能かもしれませんので、問い合わせてみてください。
 こういった民間組織は、行政から指定を受けた専門組織です。学校や行政ではできないことをサポートしてくれますので、まずは相談してみることをお勧めします。

〈LDの子の将来〉

 たとえLDと診断されたとしても、それだけでその子の将来が暗くなったということはありません。IQが極端に低くなく、コミュニケーション能力もあれば、当然就職も可能です。学校の勉強も、レベルに合わせてそのまま続けていいと思います。
 しかし、だからと言って学校に通っているだけだと、サポート受けられることは難しいです。保護者の方は不安が大きいかもしれませんが、だからこそ、早いうちから専門家に相談し、長期にわたってサポートを受けられる準備をしておくことをお勧めします。
 ネットや本を読んで知識を蓄えることももちろん重要ですが、ご家庭だけで抱え込まないようにしましょう。偏った知識になったり、思い悩んでしまうとよくありません。
 発達の段階は関係なく、子どもたちの成長は尊いものです。子どもたちは、どんな特性であっても、適切なサポートを受けることによって、成長し輝いてくれます。


 専門家ではない者がまとめた文章です。できるだけ言葉選びに気をつけてはいますが、間違いがありましたら、ご容赦ください。詳しくは、専門家に相談されることをお勧めします。

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