見出し画像

帰還の勝利(8月9日〜8月11日 阪神vs広島●●○)


8月9日 阪神vs広島(京セラドーム) 3-6/●


 夏季休暇前最後の出社日。
 幸い、休み前に終えたい仕事はすでにおさまっていたため、のんびりした1日でいつものように定時で退社、試合展開を確認しながら帰路についた。

 9連戦の2カード目は、現在の首位、広島との対戦。少しでもゲーム差を詰めたいタイミングでの試合になる。
 1回表は両者3者凡退のしまった滑り出しとなったものの、2回表にサード悪送球が絡んでの先制点を奪われると、3回表には先頭からヒットを打たれ、2失点。さらに4回表にも先頭に四球を出してしまったところから追い込まれて1失点。
 先発、村上投手の調子が悪いという印象ではなかったのだけど、完全に広島に流れを掴まれているような印象の序盤だった。
 5回裏に坂本捕手の出塁から中野選手のタイムリーに繋ぎ1点を返す。
 6回表、投手は今日からリリーフとして昇格をしてきた伊藤将司投手に交代をした。ただ、6回表は0に抑えたものの、イニングを跨いだ7回表に1失点。
 さらに8回表に出た漆原投手は、自身の悪送球も絡んでの1失点があった。ただ、その後満塁のピンチをむかえるもそこはなんとか凌いで見せる。

 そして8回裏、森下選手と大山選手のタイムリーで2点を返して3-6。広島の抑え、栗林選手を引きずり出す形となるも、追いつくことはできずに敗戦となった。

 この日の広島はなんと16安打。対する阪神は5安打。これだけ打ちまくられてしまうとなかなか苦しい。

阪神:村上/伊藤将、漆原、富田、岡留-坂本、梅野
広島:森/黒原、島内、コルニエル、栗林-坂倉



8月10日 阪神vs広島(京セラドーム) 1-5/●


 夏休み1日目。
 髪を切りに行って、買い物をしてから帰宅。料理をしながら試合を見始める。

 今日の先発、大竹投手は初回を3者凡退に打ち取り、良い立ち上がりに感じたのだけど、2回の表、先頭の末包選手に四球を出してしまってから、続く坂倉選手にも出塁を許し、菊池選手送りバントで1アウト2、3塁、堂林選手のタイムリーツーベースで2点先制、という隙のない打線にやられてしまった。
 広島はシーズン序盤から守備に隙がない印象だったのだけど、今は打線全体の底上げもされてどの角度からも攻撃が来るようなイメージに変わっているような気がした。

 2回裏、2アウト1塁の場面での坂本捕手のツーベース、大竹投手のタイムリーで1-2。反撃の流れを掴みたいタイミングだったのだけど、流れに乗れないまま、6回まで両者三者凡退が続く。

 そして7回表、菊池選手のヒットからじわじわと追い込まれて2失点、1-4とリードされる。満塁となったところで富田選手に交代、1球で切り抜ける。

 そして9回、昨日に続いての登板となった漆原投手は先頭ヒットからの1失点で1-5で試合終了。

 現在首位にいる広島との対戦だったということはもちろんだけど、
明日は2021年以来の1軍復帰登板となる髙橋遥人投手の先発日であるため、みんな良い形で明日に繋ぎたいという思いはあったのだと思う。
 しかし今日は、今年の中でも特に苦しい一戦になってしまったような気がした。

 そして試合後、坂本捕手の登録抹消のニュースが流れてきた。

阪神:大竹/富田、岡留、漆原-坂本
広島:森下-會澤


8月11日 阪神vs広島(京セラドーム) 4-0/○


 私が野球を見始めたのは2022年のことなので、髙橋遥人投手の活躍はまだリアルタイムで見れていない。名前を知ったのも、タイガースを応援するようになってからだけど、ただ、彼が期待され、愛されている投手であることは、過去の試合の映像やヒーローインタビューの動画を見たりしているうちに理解できた。

 そんな私が初めてその姿を生で見たのは、昨年末の静岡県人会イベント(岩崎投手をはじめとする静岡出身のプロ野球選手による野球教室とトークショーのイベント)に参加した際のことだった。

 2月の沖縄のキャンプに行った際には、岩崎投手、秋山投手と並んでブルペンで投げているところも見ることができたし、今年の4月17日、893日ぶりの実戦復帰の様子は虎テレで見ていた。

 けれど、一軍で投げているのを見るのは、今日が初めてだ。あいにく用事がありリアルタイムでは見れなかったのだけど、帰宅してから録画を頭から見た。

 1回の表。先頭、中村選手への1球目は148kmのストレート。4球で空振り三振を奪う。つい先程まで、始球式の背後でソワソワとしている様子だったのが嘘のように、マウンド上での振る舞いは落ち着いていた。3番手小園選手にヒットを打たれたものの、3つの三振を奪ってイニングを0に抑えての立ち上がり。
 その髙橋投手を後押しするかのように、1回の裏、先頭の近本選手が出塁し、森下選手、大山選手がタイムリーで2点先制する。

 印象的だったのは4回の表。
 サード佐藤輝明選手の悪送球が絡んでの出塁から、ヒット、四球が絡んで2アウト満塁。次は広島側の先発九里投手という打順で代打石原選手の名がが告げられた。2失点とはいえ4回で先発をおろすというのはここでなんとしても追いつく、もしくは追い越す覚悟できているということだ。
 しかし髙橋遥人投手は動じずインサイドとアウトサイドを投げ分けながら2ストライクを取り、最後はスライダーで見事な空振りを奪って0に抑えた。
 髙橋投手のピッチングは、球速以上に球に力があるように感じるというか、軌道の切れ味も鮮やかで見ていてとても楽しい。

 続く4回の裏、先頭前川右京選手が2球目をライトスタンドに放り込むホームランで3-0とリードを広げる。

 髙橋遥人投手は5回の表を3者凡退に抑えて勝利投手の権利を持って降板。6回からは石井投手、桐敷投手、ゲラ投手と磐石の布陣でその勝利を守りにいった。

 そんな、絶対に勝ちたい試合の3-0で迎えた8回の裏。
 2アウト走者なしの場面で、大山選手がフルカウントからレフトスタンドにホームランを送り込んだ。このダメ押しの一打で4-0。

 そして9回の表は岩崎投手だ。こういう「後輩にとっての大事な日」の岩崎投手は一段とギアが入るような印象がある。しっかりと0に抑えて試合終了。
 高橋遥人投手は同郷であり自主トレも一緒に行っている存在でもあるからか、ウイニングボールを手渡す際に、珍しく立ち止まって一声かけていたのがとても印象的だった。

 髙橋投手の、「夢のようです」という言葉が印象に残る。
 ここから、できるだけ長く、思う通りの野球ができますように。そしてその様子を応援できますようにと思った試合でした。

阪神:高橋/石井、桐敷、ゲラ、岩崎-梅野
広島:九里/黒原、コルニエル、塹江、河野-坂倉

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?