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第2波新型コロナ感染状況分析(第2報ドラフト版)

7月から感染拡大した新型コロナの感染状況について、4月の第1波の感染との比較を行った。

1.4月の特別緊急事態宣言となった9都道府県を除く感染状況

2月から9都道府県の公開されているコロナ感染データを収集してきた。今回は、政府の新型コロナによる経済、特に観光業界の経済対策として実施したGoToキャンペーンによる感染拡大状況の分析を行った。東京都を除くGoToトラベルの前倒し(7月11日)、夏休み&お盆休みの故郷帰郷、東京都の除外解除(9月12日)、GoToクーポンの開始(10月1日)、による感染状況の分析を行った。なお、9都道府県(北海道を含む)を除く陽性者数及び最適化数は、全国の陽性者数(NHK及び東洋経済オンラインの公開データ)から9都道府県の公開データ及び最適化関数の除算で算出した。分析結果は、8月は主要都市と同様に全国に感染が拡大している。また、お盆休みを利用した帰省による感染増加もみられる。10月からは、東京都もGoToトラベルの対象となり、全国に感染拡大傾向である。GoToトラベルによる感染増加は都市部の人が旅行から帰宅後に、感染がわかる事例もあり、下記の図よりGoToトラベルによる感染は多いと思われる。参考までに北海道と沖縄の感染状況も示す。

全国100501

沖縄100501

沖縄100502

北海道100501

北海道100502

2. 感染症状別の指標としての必要性

新型コロナの発生当初(4月)から、感染状況の指標としては、死亡者数を採用しているが、同様に軽症者数、中等症状者数、重症者数の推移(公表されている陽性者数と同様に回復者数も含めた日々の数値及び累積数)が、指標としては、重要である。現在の公表数は、症状別入院ベット数であり、病院の逼迫の状況把握には必要であるが、感染状況分析の指標としては、症状別陽性者数の日々及び累積数が必要となる。以下に愛知県の公表データの推移を示した。最適化としては、ガウス関数の積分曲線となり、市中感染者数の予測に重要である。是非、全国的なデータ公開を望む。

愛知コロナ100501

3.首都圏の感染状況

首都圏(東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県)の陽性者数の微分値曲線と√値曲線の推移図を示した。更に陽性者数の推移図も示した。

首都圏100501

首都圏100502

3.1 4月の第1波の感染との比較

第1波と比較した結果、死亡者数から換算した市中感染者数と陽性者数を比較すると、第1波の時の検査陽性者数はPCR検査数の少なさから推定総感染者の15%程度の隔離(検査陽性者)であった。しかし、第2波においては、PCR検査数の増加(4月は約1000件/日が8月以降は約4000件と増加)により50~60%(都道府県により異なる)となった。4月は厳しい対策もあり統計的には、自然分布曲線となり1ヶ月程度で収束に向かったが、8月以降の第2波においては、不要不急の対策等の厳しい対策を実施せず、経済対策中心であったため、感染期間が長く、クラスター等により波ができる傾向となった。市中感染者数の推移においては、首都圏は第1波より低い分布曲線になった。

首都圏100503

首都圏100504

4.大阪府における感染状況

4.1 感染状況分析の指標

大阪府100501

大阪府100502

4.2 死亡者数からの市中感染者数の推移

大阪府100503

大阪府100504

大阪府100505

5. 東京都と大阪府の死亡率の異なり

下記に東京都と大阪府及び愛知県の死亡者数について、示した。第2波においては、検査陽性者数は東京:大阪=2:1であるが、70歳以上の陽性者数はほぼ同数であった。死亡率は70歳以上の陽性者に対して、東京7%,大阪10%,愛知8%とほぼ同じ割合であった。

全国100502


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