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全国通訳案内士口述試験の合格術

はじめに

このnoteは全国通訳案内士を目指す人に向けてのものです。
やっとの思いで合格した筆記試験の次に立ちはだかるのは、難関の口述試験です。
2018年に試験内容が変更され難化しました。
その難化以降の英語の合格者は2018年度は584名、2019年度は505名でした。(公式発表
このスタイルになってからまだ1,089名しか合格していません。
ちなみに私は、2018年度は不合格、2019年度に合格しました。
つまり、難化以降の口述試験において合格と不合格を知る数少ない人なのです。
そんな両方を知る私だからこそ知る受かる為の方法をこのnoteでシェアしたいと思います。
ちなみに、私がどういう経緯で全国通訳案内士を目指そうと思ったのかは別のnoteでまとめています。口述試験に関してはできる限り面接委員とのやり取りも再現しております。ご興味ある方はこちらもご一読くださると幸いです。

さてさっそく本題に入りましょう。
まずは口述試験を初めて受けられる方へ向けてどういう試験なのかを確認します。

1.全国通訳案内士の口述試験とは

2020年度の全国通訳案内士試験ガイドラインから引用すると口述試験は以下のようになっています。

Ⅶ.口述試験について
(1)試験方法
・試験は、総合的な外国語の能力並びに日本地理、日本歴史、一般常識及び通訳案内の実務に係る正確な知識を活用して行われる、通訳案内の現場で必要とされるコミュニケーションを図るための実践的な能力について判定するものとする。
・試験を受けることができる外国語は、受験者が筆記試験において選択したものと同一のものとする。
・試験は、外国人観光旅客が多く訪れている又は外国人観光旅客の評価が高い観光資源に関連する地理、歴史並びに産業、経済、政治及び文化についての主要な事柄のうち、外国人観光旅客の関心の強いものを題材として、受験者に通訳案内の業務を擬似的に行わせることにより実施するものとする。
・試験時間は、10 分程度とする。
・終了者からの問題の漏洩を避けるため、当該時間帯の間、終了者を未受験者と別の部屋に待機させ、通信機器を預かる等の措置を取るとともに、時間帯によって大きな差が出ないように質問内容のレベルを合わせるなど、受験者間で不公平が生じないような方法とする。
・内容は、試験委員が読み上げる日本語を外国語訳し、その問題文に関連した質疑を行う「通訳案内の現場で必要となる知識等に関する外国語訳及び全国通訳案内士として求められる対応に関する質疑」、提示される3つのテーマから受験者が1つを選び、外国語で説明を行い、そのテーマについて試験委員と外国語で質疑応答を行う「プレゼンテーション問題」の2題とする。なお、「通訳案内の現場で必要となる知識等に関する外国語訳及び全国通訳案内士として求められる対応に関する質疑」において、試験委員が読み上げる問題内容については、メモを取ることを認める。
・「通訳案内の現場で必要となる知識等に関する外国語訳及び全国通訳案内士として求められる対応に関する質疑」については、試験委員に対して、受験者は全国通訳案内士としての適切な受け答えをすること。
(2)合否判定
・合否判定に当たっては、試験委員ごとに基準が大きく異なることがないよう、あらかじめ以下を含む評価項目について、具体的な評価基準を設定しておくものとする。合否判定は、当該合格基準点(原則として7割)に達しているか否かを判定することにより行う。
評価項目
・プレゼンテーション
・コミュニケーション(臨機応変な対応力、会話継続への意欲等)
・文法及び語彙
・発音及び発声
・ホスピタリティ(全国通訳案内士としての適切な受け答え等)
【引用】全国通訳案内士試験ガイドライン P7~P9

簡単にまとめると
・筆記試験で問われた各科目の知識を元に面接形式で行われる。
・題材は「外国人観光旅客の関心の強いもの」
・試験時間は10分程度
・外国語訳とプレゼンテーションと質疑応答による方法
・5つの評価項目に点数が付けられて7割の合格基準点を超えれば合格
となります。

試験に受かる為には採点基準を理解することは必須です。初めて受験する人はもちろんのこと、過去に悔しい思いをした方は今一度評価項目を振り返る意味でもガイドラインを見直してみましょう。そこが出発点です。

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