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STAR WARS, be with daddy&me~SWで振り返る18年~

※SWシリーズと自分との、ごく個人的な思い出話です。レビューとか解説みたいな成分は薄いです。
※過去の映画のバレは含みます、9は詳細には触れませんがまっさら鑑賞したい人はご注意を

先月公開されましたね、SW9。観る前から評価が割れているのは感じていましたし、僕も言いたいことは色々あるにせよ、やっぱりSWシリーズが好きなんだな~と再確認できましたし、そのメモリアルに立ち会えたのは嬉しかったのです。

僕はいま23歳なのですが、人生で初めて「好きな映画」と認識したのはSWだったと思うんです、「ファントム・メナス」。
覚えている限りで年長~小一くらいでしょうか。スーパー戦隊にお熱だったのと隣接するように、ライトセーバーがビュンビュンしている光景に夢中になっていた記憶があります。

物心つく頃から家にSWがあったのは父の影響ですね。「新たなる希望」の公開当初は劇場に居座って一日じゅう観ていたらしいです、その経験した人って「まず宇宙船が奥にグーンってさ」から感動を語りがちという印象。

ドロイドを颯爽と蹴散らすジェダイ、水中の国、砂漠を疾走するポッドレーサー、大迫力ながらポップでもある草原の大合戦、めくるめく宇宙戦と大爆発、そして今でもベストシーンであるダース・モール戦……細かいストーリーは分からないなりに、幼心にとにかく面白かったんですよね。

そして「クローンの攻撃」も、小さい頃に観た覚えがあります。ジェダイ大集合のスペクタクルは興奮しましたし、アナキンが腕を斬られるシーンは本気で怖かった。ただラストシーンで「わーい、結婚だ」とか思ってた辺り、マジでストーリーは理解してなかった気がします。

という風に、(記憶にある限りでは)最初はプリクエルから観ていまして。その後、恐らくはDVDセットで発売されたオリジナルを観ていました。小学校後半くらい?

「新たなる希望」から順に観た……とは思うのですが。
当時の画期性、先駆性を実感できない僕は「なんか古いし、ライトセーバーあんまり出ないし」と、少しテンション下がり目だったような気がします。ただ前よりは話の筋が分かってきて、そこに面白さを感じていたのも確か。

しかし、「帝国の逆襲」でのベイダー=アナキンに驚いた記憶がないんですよね……それどころか、4の途中で「この爺さんがオビワンで、ベイダーがアナキンだよ」という解説を聞いていたような記憶すらあります。さすがに思い違いか。
もうお互いに覚えていないので突っ込みようもないのですが、まあ、あんまりネタバレとか気にしない人ですからね我が父……ハリポタ映画(僕が先に原作経験)では僕に質問連発してましたし。

オリジナルだと、反乱軍の作戦やルークの成長に燃えつつも、ハイライトは「ジェダイの帰還」のイウォークでしたね。昔からモフモフ動物には弱いし、小さいものが工夫で勝利していく展開も大好き、「シートン動物記」で気に入ったのもそういうのだった記憶。

そしてオリジナルが(僕の中で)完結してしばらく経ってから、プリクエルも完結しました。「シスの復讐」です、これもDVDで。小学校の終わり頃でしょうか。
まず冒頭の宇宙戦の感動が凄まじかったですね、カメラワークも情報量も鮮烈すぎて……戦闘機のスピーディーさに戦艦同士のドカドカ感、艦内でのライトセーバー戦も最高でしたし。
ただこのタイミングだと、「ということはここでアナキンが」「ベイダーになるんだよ」ということも分かってきて。あの可愛いアナキンが……という恐怖に、最初は途中で逃げていた気もします。今は大好きな闇堕ち展開、当時は苦手でした。
なんだかんだで最後まで観て、ラストのアナキンVSオビワン戦に興奮して、「ここからルークが頑張るのね~」「そうそう、壮大だろ?」みたいな話をして、それで僕の中のサーガは一旦終わりました。ちなみに「クローン・ウォーズ」は手つかずです、多分好き。

それから中学に入り高校へ進み、近くの図書館で(それまでの児童向けファンタジーから一転して)一般文芸を読みあさり、かと思えば「化物語」で深夜アニメに足を踏み入れたりと、嗜好も広がっていって。

あと学校で勉強するうちに英語が好きになったのも大きいですね(得意とはいってない)
そうすると今度は、「SWの英語も分かるのでは?」という発想が出てきますし、オリジナル音声に英語字幕を付けて観るという楽しみ方も。なお父には「なんやこいつ」みたいな目線を向けられていた気もしますが。

加えて、メイキングを観る楽しみも覚えましたね。この辺でようやくオリジナルのすごさと、CG技術発展のめざましさが分かるようになりました。2のメイキング観ながら「あれもこれもグリーンバックだったんかい、それはそれで凄いけど」「CGってフォースばりに便利か?」とか笑ってた思い出。

そんなこんなで。日本語もロクに分からず懐中電灯を振り回していたガキは、英語を解しながら妙な理屈を振り回すガキになり、やがて高校を出て親元を離れました。

そこで聞いた、SWの新たなるトリロジーの報。「え、あそこから?」という感覚を抱きつつ、年末に帰省したタイミングでの「ひとりで家いるの暇だろうし観てくれば?」という母の提案に頷き、SW初劇場です。
そうして観た「フォースの覚醒」は……なんでしょうね、面白くはありましたし、時代を超えた続編としての熱さは感じたんですけど、あまり乗れなかったんですよね。大作SFなら他のシリーズでも拝めましたし、折しもソードアクション大好き期であった僕にはライトセイバー戦が物足りなかった。ソロの結末も寂しかったですし(4のオビワンはどうなんだという話)

これなら劇場で追わなくてもいいかな~と思いつつ、けど好評につられて観た「ローグ・ワン」は大好きでした。ジェダイたちとは対照的な無名の戦士たちによる、熱く哀しい戦記。兵士モノとしても非常に楽しかったですし、「イップ・マン」を追っていた身としてはドニーさんの活躍が嬉しかった。

ただ、評価が割れているのを耳にしつつも、年末の実家で観た「最後のジェダイ」は……やはり受け付けにくかったですね、ストーリーに突っ込み所が多すぎましたし、ルークの結末に覚えた悲しさも大きかった。
とはいえ、「昔の僕だったら大喜びだった」という感覚もあるんですよね、レンとフィンが組んでのライトセイバー戦は見応えありましたし、雪原での激突は画のインパクトも抜群。大軍にひとり対峙するルークも好みの構図。

映画の批評に触れることも増えましたし、自分も小説を書くようにもなりましたし、作劇に対する視線が変わってきたのが明確に分かりました。「世界最大の映画シリーズでシナリオこれ?」という感覚が拭えず……ただ8のラストにあったような、誰もが主人公になり得るという視点は好きだったんですよね、「ローグ・ワン」と通ずるようで。

そして年は移ろい。居酒屋で父とスターウォーズ予想をするという、時を感じるやり取りを経て迎えた「スカイウォーカーの夜明け」。
直前にラジオ「アフター6ジャンクション」でSW祭りが行われていたこともあり、せっかくだし節目は劇場で……その前に復習したいよな、と。

やはり年末の実家で、記憶の薄いエピソードを振り返り。あんなにぼやっとしていた7、もう一回観たらなかなかに面白くて二重にビックリしたんですよね。フィンの出自とか熱いし示唆的でもあるし、「ここでファルコン!」「ここでソロ!」「ここでこの曲!」みたいなツボが二回目になってビンビンに。中盤の陸空並行バトルも最高。

という風にテンションを上げて、割れているリアクションを横目に年明けの劇場に向かい……このタイミング、「2010年代はSW完結と共に終わった」「2020年代はSW完結と共に始まった」のどちらでもエモですよね……平成ライダーの強運の話はしていない。
(なお父はすっかりレンタル派になったので、僕との間で観る順番が逆転してもいますね……出不精……)

色々と突っ込みは抱えつつも、大スケールでの大団円、サーガを締めくくる見せ場の連続という意味で楽しかったのも事実ですし。
SWの歴史は映画技術の歴史というか、あれほど感動した3を越えるような映像の数々に圧倒されたのも確かでした(演出は3の方が好きですけど、ディティールや情報量では屈指だった印象です)

うまく乗せようとしているんだな~という意図は見えつつも、
「みんなSW好きでしょ、我々も大好きなんだよ」
という声が聞こえるようで熱くもなりましたし。

SWを観て育ってきた人たちが、その憧れを科学や創作に向けて世界を彩ってきた、そんな側面はかなり大きいと思うのです。僕の創作の原点、物心つく頃からの空想癖にもきっと響いていますし(SFは書いてないですけど、ことあるごとにアクションを描きたがるのは、きっと)

そのサイクルが、2010年代にシークエルを観た子供たちからまた始まる、そんな巡りを考えて楽しくもなったりします。

SWほど世代や育ちによって思い入れが変わる映画シリーズもそうそうないと思うのですが、僕の場合はこんな感じでした。のべ18年ほどのSWとの思い出、自身の変化とセットで振り返ると改めて面白かったですし、人のそういう語りも聞きたいですね。

最後に。

謎のSWオマージュが溢れる、こちら。
特撮界のエース坂本浩一監督が仕掛ける、謎な世代間抗争@謎なVR空間、な謎のドラマ。強引だけど安心感なニチアサみのある展開に、本格的な格闘アクションに。すっきり笑えて楽しめます、オススメです。

主演にはハイローで驚異の存在感を放った山田裕貴くん、そしてEDには我らがfhánaの佐藤さんが参加しております。現在放送&配信が始まったばかり、ピンときたら是非是非。

……という宣伝を挟みつつ。
お読みくださりありがとうございました、may the force be with you.

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