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僕はまるで漫画の主人公

清々しいほどのゴミ屑だ。

よくある
音楽好きな
夢を描いた
愛されたがりの
フリーター。


音楽が好きだ。
音楽を仕事にしたい。

話すことが好きだ。
おしゃべりを仕事にしたい。

人が好きだ。
人を愛し、人に愛されていたい。

承認欲求の塊だ。

いつでもどこでも
求められたい。
認められたい。
愛されたい。


努力??  願えば叶うからしなくて大丈夫。

才能??  これから出るかもよ。

運命??  まだ明日があるじゃん。

そうやって
何も努力せず 汗かかず
流れでのらりくらり。

あっという間に大人と言われる年齢になって思ったんだ。

大人になんかなりたくねー!

一生青春していたい!
キラキラしたい!!
自分が楽しけりゃそれで良いじゃん!!

実行もできやしないパンク精神かかえて
武勇伝のひとつもないのにロックを語って。


こうして過ごす自分が好きだった。
カッコ良かった。

涙を流すほど大好きなあの人に近づけている気がしてた。

一体あの頃から何が変わった?
どこが成長した?
何を得た??


「目に見えて」じゃなくても人は必ず成長している、わかってる。

でも人知れずをしたことがない奴が
こっそりいつの間にか成長している訳がないんだ。

本当にほんとうに何も変わってないのはこの世に僕だけなんじゃないかって不安になった。

でも違うよね!



レジ打ちがはやくなったよ。
ギターは弾けないけれど。

パンを並べるのがとても得意になったよ。
楽譜も書けないけれど。

ちゃんと変わったよ。
アルバイトの職種が。

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